Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    柚月❄

    @citronmoon_

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 3

    柚月❄

    ☆quiet follow

    エレ光
    エレンヴィルが通い妻(語弊)する話
    駄文だよ

    話し相手※暁月6.0クリア推奨※

    時系列的には前回の話より前になります。弊光の妹の名前ちらっと出る。エレンヴィルの口調が分からん
    \\強めの幻覚//
    *****

    オールド・シャーレアンの哲学者の広場前。最果ての地、ウルティマ・トゥーレへ向けて飛び立った魔導船ラグナロクの帰りを待つ者で、広場は溢れかえっていた。そこに、暁に協力を依頼され了承し、こき使われた俺も居た。...すると、どこからかリンクパールの鳴る音が聞こえる

    「あら...こちらクルルよ。どうかしたの...。え、それは本当えぇ、えぇ、分かったわ。気をつけて戻ってきてちょうだい」
    「ルーチェさん達からでっすか」
    「えぇラザハンやガレマルドで終末に染っていた空が、突然澄み渡った青空に戻ったそうよそれに伴って終末の獣も消え去ったって」
    「こちらにも連絡が届いた。終末現象が発生していた全ての地域で、現象の収束を確認したと」
    「本当でっすかという事は....」
    「あいつら、終末を退けたって事か」

    クルルが大きく頷く。広場に集まっていた者達も、話が聞こえていたのだろう。皆手を取り合って喜んだり、抱き合って泣きながら喜んでいる者もいる

    「皆さん...やり遂げたのでっすね...」
    「あぁ...本当に、『明日』を届けるとはな」

    広場に集った者達が、皆一様に空を見上げる。終末を退けた英雄達が、無事に帰還出来るように、祈りを込めて

    *****

    「あれは...」

    その先には、1つの白い飛行物体が居た。広場に居た人達が、俺の声に反応して前方の空を見上げる

    「間違いない、ラグナロクだ。戻ってきたぞ」

    広場に歓声が広がる。手を挙げて喜ぶ者や踊って喜ぶ者が居れば、泣き出した者も居る。皆、英雄達の帰還を心の底から喜んでいた

    「皆さん、おかえりなさい...」

    タタルが一目散に走り出す。それを見たクルルが後を追うように駆け出す。俺もまた、2人を追い掛ける。...ララフェルって、あんなに足が早かったか距離が縮まらないぞ...
    距離が縮まらぬまま、2人は知神の港にたどり着く。遅れて俺もたどり着いた

    「ラグナロクの乗降扉は...あっちの方ね。行きましょう」
    「はいでっす」
    「ちょ...忙しないな」

    追いついたと思った瞬間、すぐさま2人は乗降扉に向かって走り出す。文句を言いつつ、また追い掛ける。...後方から声が聞こえる。どうやら、他の面々もラグナロクの傍へ行こうと、走ってきているようだ

    「着きまっした...皆さんは、まだ降りてきてないみたいでっすね...」
    「エンジンを、停止させてる途中みたいね。終わるまで待ちましょうか」
    「分かりまっした」
    「やっと追いついた...。降りてくるまで待機か」
    「えぇ」
    「ん。了解」

    *****

    しばらくして、エンジンの音が止まり、ラグナロクの傍へ集まった人の声だけが残る。...すると、ラグナロクの乗降扉がゆっくりと開いていく

    「あ...皆さん...」

    最初にクルーのレポリット達、次にアルフィノとアリゼー、ヤ・シュトラ、サンクレッドと続く。そしてウリエンジェとエスティニアン、最後に暁の英雄...ユアルが降り...て。...全身血みどろに染まった、英雄の姿があった

    「ユアルさん怪我...すぐに治療を...」
    「怪我ならほとんど治って.......あ、れ」

    笑いながらそう言いかけ、ぐらりと身体が傾く彼女を、既のところで受け止める。服や手袋に血がベッタリと着くが、気にせず彼女の脈を確認する

    「...脈はある。気絶しただけみたいだ」
    「良かった...。でも、念の為治療しないと」
    「船では、応急処置しか出来てなかったんだ。...お父様、腕のいい治癒士を数名、バルデシオン分館へ派遣して頂けませんか」

    ラグナロクの傍へ集まって居た人の中にルヴェユール夫妻の姿もあった。呼びかけられたフルシュノ議員は、すぐに手配しよう、と言うやいなやリンクパールで連絡を取り始めた。俺は彼女の向きを変え、背中と膝裏に腕を回して抱えあげる。...身長はほとんど変わらないが、酷く軽いように感じた

    「よっと...。バルデシオン分館に運べば良いんだな」
    「あぁ。頼む」
    「承った」
    「私は、先にバルデシオン分館に向かうわね。オジカに事情の説明と、彼女を受け入れる準備を急いでやっておくわ」

    ラグナロクの傍へ集まった人集りが割れて、道が出来る。クルルが走り出そうとした瞬間、双子が口を開く

    「私達も手伝おう。人手が多い方が良いだろう」
    「えぇ。急いでバルデシオン分館に戻って準備しましょ」

    クルルは頷くと、3人一緒にバルデシオン分館に向けて駆け出した。そして、ヤ・シュトラから声をかけられる

    「ごめんなさい。私達は、各所に連絡を済ませないといけないから...ユアルをお願いね」
    「あぁ。任せてくれ」

    彼女を抱え直し、あまり揺らさないよう慎重に、だが少し急ぎ足でバルデシオン分館を目指す。彼女は気を失ったまま、ぐったりとしていた

    *****

    バルデシオン分館の彼女の部屋にたどり着き、ひとまず担架の上に横たえるよう言われ、指示通りにする。全身血みどろの為、着替えさせるようだ。俺とアルフィノ、オジカが部屋から一時的に追い出される。...まぁ、仕方ないか。そのまま、オジカは分館入口の受付に戻った。男2人、扉の前で待つ
    しばらくすると、扉が開かれる。患者服を着せられ、血の着いた担架から綺麗な担架の上に乗せられた彼女は、依然として目を覚ましてはいない

    「エレンヴィルさん、悪いのだけど...ユアルさんを、ベッドに運んでもらえるかしら。私達だけじゃ難しくて」
    「あぁ、分かった」

    担架の上に乗せられていた彼女を抱き上げ、ベッドに横たえる。...耳が変な方向に曲がってるな。畳んでおこう

    「うぅ...、早く大きくなりたいものだわ」
    「ふふ、すぐ大きくなれるわよ」
    「時間は、あっという間に経つからね。彼女に頼ってもらう為にも、精進しようじゃないか」
    「...そうね沢山牛乳を飲むわ」

    意気込む双子を微笑ましく眺めていると、受付に戻っていたオジカが、3人の治癒士を連れて部屋までやって来た。3人の治癒士は、すぐさま治療に取り掛かる

    *****

    「...ふぅ。かなりの重症でしたが、応急処置のおかげでしょう。後遺症は残らないはずですよ」
    「本当ですか良かった...」
    「ただし、英雄様には1週間ほど絶対に、安静にしているようお伝えください。絶対ですよ」
    「えぇ分かったわ」
    「それでは、私達はこれで失礼致します。お大事に」
    「ありがとうございました」

    3人の治癒士達はお辞儀をすると、ナップルームから去っていった。俺達4人は、ユアルが眠るベッドの傍へ歩み寄る

    「...うん、傷1つ残ってないみたいね。せっかくの美人なんだもの。良かったわ」
    「本当に...良かった」
    「そういう2人も、怪我は大丈夫なのどこか痛むとか...」

    クルルが双子に向き直り、心配そうに尋ねる。2人は顔を見合わせると、クスクスと笑いながら答える

    「えぇ、大丈夫よ終焉を唄うものに、コテンパンにやられたけど...この人に船まで転送させられてね。治療する時間はあったから、チャチャッと治しちゃったわ」
    「心配してくれてありがとうございます、クルルさん。彼女のおかげで、無事とはいきませんでしたが、致命傷は免れました」
    「...そう。お姉さんほっとしたわ。でも、きちんと2人も休む事ヤ・シュトラ達にも言っておくから、体を労わってあげてね」

    ほらほらとクルルに言われた2人は、彼女を名残惜しそうに見た後、観念したようにナップルームを後にする。...さて、俺も...と、部屋を去ろうとすると、クルルに呼び止められる

    「あ、エレンヴィルさん、ちょっと待って」
    「ん彼女は運んだし、俺はいなくても良いだろう?」
    「それなんだけど...1週間、彼女の監視も含めて話し相手になってあげて欲しいの」
    「...俺が」
    「えぇ小耳に挟んだのだけど、ついに収集担当のグリーナー達が、ボイコットを起こしたのでしょうそれで、1週間ほど休みをもぎとったとか」
    「...おたくの情報網はどうなってんだ」

    暁の情報網、恐るべし。と、でも言うべきか。確かに、大整理の後片付けまで休み無しでさせられそうになったグリーナー達が、ボイコットを起こしたが...

    「ふふ、それは秘密よ。報酬は彼女の冒険の話どうかしら引き受けてくれると、嬉しいのだけれど」
    「あー......分かったよ。確かに、冒険の話は聞きたいと思っていたからな」
    「ありがとうそう言ってくれると思ってたわ」

    ニコニコと笑うクルルに、自分の心を見透かされているような、なんとも言えない気持ちになるが...気にしないでおこう。純粋に、彼女に興味があるのは違いない。明日から休みだと、仲間のグリーナーから聞いている。今日中に出来る依頼を、さっさと片付けておくとしよう
    明日からお願いね。とクルルに言われ、了承の言葉を返し、分館を後にする。...さて、もう一仕事、やってしまおう

    *****

    「...そういう訳で、1週間毎日来るからな」
    「抜け出せないじゃないか」
    「だろうと思ったよ。ほら、ラストスタンドで飯買ってきたから、食えよ」
    「もごっ......美味しい。じゃなくて」

    ベッドで上半身だけ起こした状態の彼女は、1週間絶対安静の伝言に固まった所に、俺が来た事により逃げられない事を悟ったのか、抗議の声をあげた。抜け出す気満々だったな、この英雄様

    「治療してくれた皆には、本当に感謝してるけど...それはそれとして暇なんだよ」
    「だから俺が来てるんだろ」
    「何故エレンヴィルが来てるのかも、よく分からないんだけどな」
    「クルルに、おたくの話し相手になるよう頼まれたんだよ」
    「えぇ...グリーナーの仕事もあるだろうに、クルルは人使い荒いな...」

    ベッドの傍に椅子を持ってきて、そこに座る。困惑した表情で話す彼女と、目線を合わせる

    「あぁ、心配しなくていい。1週間は休みだからな」
    「...え、休み」
    「収集担当のグリーナーの仲間達が、ボイコットを起こしてな。休みをもぎ取ったんだよ。その間の依頼は、全て冒険者の方に回されるそうだ」
    「ついにボイコットを...」

    わぁ...と、言う彼女を見て、思わず笑いが込み上げる。コロコロと変わる表情は、見ていて飽きないな

    「さて...クルルの依頼の報酬は、おたくの冒険の話なんだが...、どうかな、英雄様」
    「...良いけど、とても長くなるよ1週間で話し切れるかな」
    「ははそれなら、暇を見つけて、いくらでも聞きに行くさ」
    「ふふ、それなら沢山話せそうだね」

    それから1週間、彼女が完全に冒険者業に復帰するまでの間、朝から晩まで語り明かした。最初に言った通り、1週間では到底足りず、また後日続きを聞かせてくれるそうだ。...また、彼女に会える日を楽しみにしている自分が居た

    to be continue...
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💖☺☺💖☺☺👏👏☺💗
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works