夜間作戦人の寝静まった刻、まだ疎に光が点くオフィス街の一角に軽装甲車が止まる。簡易的に対呪装甲を備えるそれからは、4人の人間が降りて来る。
企業勤めに似つかわしく無い得物を持ち深緑の[[rb:狩衣 > ジャケット]]に身を包む彼等は、サープリス社に所属する祓魔師達だ。
「それで、此処か?こんな時間に働かせようっていう[[rb:クソ顧客 > クライアント]]のオフィスは。」
「此処で間違いない。住所を見るには、な。」
サープリス社は最近出来たばかりの会社で、まだまだ業績の少ない[[rb:PEC > 民間祓魔会社]]だ。それ故に、仕事を選り好みして居られないという事情がある。
今回の[[rb:依頼人 > クライアント]]は事態の早期解決を望んでいる。翌日の始業時間迄の解決が出来なければ報酬を払わないと言って聞かないのだ。この無茶な要求のため、サープリス社の祓魔師達は界異の時間である夜に出動せざるを得なかった。
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