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    kingraki

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    kingraki

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    マパロさに朝(に見せ掛けた朝さに)

    勇気ある反撃の狼煙

    朝。
    いつもなら彼が先に目を覚まし、静かに見下ろしてくるはずだった。

    だが、今日は違う。

    彼女はすでに起きていた。
    まだ眠っている朝尊の横顔を覗き込み、にやりと口元に笑みを浮かべる。

    (昨夜は好き放題やられっぱなしだったからね……)

    気怠い身体に力を入れてよいしょと起き上がる。
    緊張を紛らわすように細く息を吐いて、そっと彼の首筋へ唇を這わせる。
    キスでも起きないと知っていて、
    耳に触れるギリギリの距離で囁いた。

    「……おはよう、“せんせ”」

    ピクリ、と喉が動く。だがまだ目は開かない。
    彼女はそのまま、今度は舌先で喉仏をなぞる。

    「昨日は…ほんっっとに、ずいぶんと、好き勝手してくれたよね」
    「――今度は、私の番」

    耳たぶにカリと甘噛み。ピクッと眉が寄る。
    くすぐるように唇を這わせ、まだ寝たままの朝尊の胸へ指を這わせる。

    「目、覚ましたくないなら……このままいい子にしてて」

    その一言に、閉じられたままだった瞼が震える。ゆっくりと開かれた目はすでに焼けるように熱をともしていた

    「……ああ、これは……」

    朝尊が、唸るように低く掠れた声を漏らす。

    「……とても、愉しみな朝だ……」

    がばりと起き上がられる前に、彼の腰にまたがり、制するように額を突き合わせる。

    「だめ。大人しくしなさい」

    「……ふっ、く、ふふ……ははは」

    「先生」と甘ったるく呼ぶいつもの口調ではない。
    命令ともとれない、熱を帯びた声。

    それが朝尊の脳を焼く。

    (ああ、これは…困った。ほんとうに愉快だ)

    嬉しそうに、愉しそうに、狂気すら滲ませながら笑う彼の両手を取り、ベッドの上に、そっと押さえつけた。
    朝尊はその様子を実に愉悦の籠った目で観察しながらとりあえずは従う姿勢を見せてやる。

    「覚悟し…んん、観念したまえ。今日は…私が責任持って、躾けてあげよう」

    そう宣言すると、反撃を開始していく。
    身体のあちこちをぺろぺろと彼女の舌が這い、視覚の暴力に朝尊の余裕はだんだんと無くなっていく

    「……ふふ、君は本当に、油断ならない」

    肌に触れる舌の軌跡、くすぐったさと甘い熱が交互に襲い、朝尊の喉がひく、とわずかに震えた。
    理性が、じわじわと溶かされていくのを頭の隅で自覚しながら、それでも彼は、声を震わさずに返す。

    「その口調は僕の真似かね? …はっ」

    返す余裕のある微笑み。だがそれも、数秒のことだった。

    「お気に召さなかったかね?」

    そう挑発的に口の端を引き上げながら言う彼女にブツリとどこかで音が鳴った。

    「ふ、ふふふ…本物を味あわせてやろうと、思ったところだ」

    「(ゾワッ)…っ、…やべっ、っ、ふぐっ、」

    そういうや否や腹筋だけで起き上がると目を見開いて逃げようと背中を見せた彼女の両手を取り、後ろ手に拘束する

    「さて…形勢逆転といこう」

    堂々たる支配者の笑みを浮かべながら彼女の上にのしかかる。

    「あの、ちなみにお慈悲とか…」

    「あると思ったなら君は僕のことをまだまだ理解出来ていない」

    喉から絞り出された慈悲を請う声はバッサリと斬り捨てられた。

    「さあ、気をしっかり保ちたまえ」

    その瞬間、空気が変わった。
    それまで彼女が握っていた主導権が、たった一呼吸でひっくり返される。

    彼女の手首を握っている朝尊は、彼女を軽々と引き寄せ、背中と胸をぴたりと密着させる。

    「ふふ、いや、愉快だ……僕の口調を真似て、煽って、舐めて、貪って……」

    ぴく、と彼女の肩が跳ねる。
    耳元へ迫る息遣いが熱い。
    けれどその熱は、決して甘くはない。
    それは――どうしようも無い征服欲の熱。

    「……本当に、君はどうしようもないほど僕好みだよ」

    彼女の首筋にそっと口づけながら、
    手のひらでなぞるように指先を這わせ、意識を乱す。

    「さて、ここからはお仕置きの時間だ。“本物”の味を――たっぷりと、味わいなさい」

    ぐ、と後ろ手に取った腕をすこしずらす。
    それだけで体のバランスが崩れて、胸元が朝尊にさらけ出される。
    視線が、そこにじっ、と注がれる。

    「ふ…ふふふ…ここも、ここも……君のどこもかしこも、…僕の欲を煽るように出来ている」

    困ったねぇ?そう言いながら
    擽るように、なぞるように。
    ときに舐め、ときに噛み、吸い、羞恥と快楽を小刻みに波のように与えていく。
    ぴくり、ぴくりとその刺激に震えながら顔を逸らす彼女にますます嗜虐心が湧き上がる。

    「やぁ、恥ずかしそうだね? でも逃げられない、その身体は…僕のものだ」

    じわじわ、じわじわと彼女の反応を引き出すのを愉しんでいる。
    だが、朝尊自身も冷静ではない。
    身体の奥に潜む熱が――じくじくと膨らんでいく。

    (まずいな……このままだと、僕自身が制御できなくなる)

    けれど、それでもいい、とも思う。
    この愛おしい恋人は、自分の理性も支配も、軽々と踏み抜いてくるのだから。

    「さあ、君が煽った熱だ…その身で存分に味わうがいい」

    ふたたび始まる熱と暴力と優しさの“支配”。

    低く、囁くように、喉元へ落とされる声。
    同時に、耳元に熱が流れる。

    「おねだりを覚えた君が、“泣いてお願いする姿”も……とても、見てみたいんだがね?」

    逃げ道なんて最初からない。
    目を細め、嗜虐心を隠そうともしない朝尊の指が、
    ゆっくりと、確実に彼女の内側を暴いていった
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