『タラだけに』イサミの目の前にドンと長いコッペパンに入りきらないほどの大きなタラをフライで揚げたものを挟んだ料理がブレイバーンの手によって提供される。
『イサミ、私を食べてくれ』
「そこは、私の"タラカツサンド"を食べてくれ……だろう?
紛らわしい言い方するなって……それとも、そういうつもりなのかブレイバーン?」
『うっ……それはその……っ』
イサミの返答にブレイバーンはもじもじと指先を合わせ『そのつもりがある』とイサミには雪のように真っ白で柔らかい鱈のように素直なブレイバーンにはイサミも照れてしまう。
「……あ、後でならな」
『イサミィ!』
「後でだぞ、後で!」
『もちろん!もちろん!分かっているぞイサミ!』
ブレイバーンの待ち構えた大きな口にウォータースライダーに吸い込まれるかのごとくまんまと嬉しそうに飛びこむイサミ。
「それじゃあ、いただきます」
『めしあがれイサミ♡』
「……ん、美味いな……この濃厚なケチャップソースと、タルタルソースの味変で飽きずに食べられる。
さらにこのレモンも良いな……かけるとまた違った味になる」
最後の1口、ソースの1滴さえ残さず食べ終え「ごちそうさまでした」と綺麗に間食された皿を見てブレイバーンもニッコリと笑う。
『ありがとうイサミ』
「それはこっちの台詞だろ?」
イサミはお腹いっぱい満足したと撫で
たらふくになった(鱈・タラだけに)とブレイバーンをさらに喜ばせ
お互いをお腹いっぱいたらふく食べましたとさ。
おあとがよろしいようで。