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    tatuki_seed

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    夏だけ一緒に過ごす夏の月尾

    夏の月尾の連ツイ茨城生まれ茨城育ちの尾。夏休みにだけ祖父母の住む佐渡に一ヶ月泊まりに行く。その近くには5歳上の基兄ちゃんが住んでいて、子供が少ないこともあって夏休みの間中遊んでくれたり宿題を見てくれたり。勿論一緒に虫捕りもするし、海でも泳ぐ。泳ぎを教えてくれるのは当然基兄ちゃん。一緒にスイカを食べたりかき氷を食べたり。何なら一緒に昼寝もする。夏休みが終わる前にはバイバイして、また次の年の夏休みに再会。
    そんな交流を何年も続けるも、尾が中学生になった頃には夏休みには塾の夏期講習に通うようになって、佐渡には行かなくなる。勿論基兄ちゃんとはそれっきり。月はずっと佐渡にいるので。高校卒業後も地元で働いてるので。多分漁師とか一次産業やってるはず。やってそう。やってて欲しい。
    そこから5年後くらい?尾が17歳で月が22歳くらいの夏、尾の祖父が亡くなったため佐渡へ。5年ぶりの佐渡の夏。大人たちは通夜の準備をする中、やることのない尾はふらふら外出。祖父母の家は当然のこと、どこへ行っても月との思い出がある。そういえば基兄ちゃんはどうしてるのか。もう佐渡にはいないのかと思いつつ、朧げな記憶を辿って月の家へ。月は海に出ているので留守。少し残念に思いながら祖父母の家へと戻ってくる。翌日の
    通夜。都会ではないので家族葬なんてこともなく通夜は自宅で行うし、近所の人たちは次々に焼香を上げにやってくる。その中に月の姿を見つける。月は尾に気付くことなく帰ろうとするので、その姿を尾が慌てて追いかける。家から少し離れた場所で追いつき、大人になり、海の男として逞しくなった月に尾がドキドキ。ジイチャン亡くなってるけどほら、割と人間そんなものだから。月も学ラン姿の尾を見て、大きくなったななんて笑って頭を撫でてくる。何やら物言いたげな尾に対し、明日の葬式が終わったら少し話そうかとか言って月は帰る。そのあとは祖父母の家に戻り、特に何事もなく通夜と翌日の葬儀を終える。葬儀のあとはそのまま初七日。落ち着きなくそわそわしながらそれも終え、基兄ちゃんに会って来ると言い残して尾は月の家へ。
    月は父親と2人暮らしだったが、尾が来なくなった5年の間に父親は海で亡くなり、月は一人暮らし。学ラン姿のまま訪れた尾を月は家に上げる。氷の入った麦茶を飲みつつまずは尾の祖父が亡くなった話を。それから今の話、会うことのなかった5年間の話、子供の頃の夏休みの話に花を咲かせる。高校生になった尾が当時と変わらぬ様子で話す姿を月が微笑ましく眺めて相槌を打つ。
    そうこうしている間に夜になり、まだ高校生なのだからもう帰らなければ駄目だと月に諭され、尾はしぶしぶ帰ることに。少し古びた畳から立ち上がろうとすると月がその腕を掴んで尾にキスを。そして何事もなかったかのように見送る月と、理由も聞けずに頭を真っ白にして家に帰る尾。
    翌日、茨城に帰る前に昨夜の真意を聞こうと月の家に行くも既に月は海へ出た後で会えず、そのまま尾は再び本州へ渡る船に乗る。その船からは、漁船で漁をする月の姿が見えた。

    とかいう夏の月尾。
    ここで終わると綺麗なんだけど、個人的にはまた再会して欲しいよね!この月は佐渡を離れそうにないから、尾が会いに行かなければ。

    高校を卒業してから佐渡に渡って、きっとバアチャンと一緒に暮らすんだと思う。農業とかして。で、尾が作ってバアチャンが調理した食事を月に届けて、そのお礼に月からは魚を貰って、なんかそんな感じの話。夏休みにだけ会う幼馴染という定番のあれを月尾でやるとどうなるだろうとふと思い、考えながら書いてみたらこうなった。
    私にしてはしっとり系に落ち着いて自分でもびっくりだよ。夏の終わりマジック凄い。
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    tatuki_seed

    DOODLE幕末とか明治とかそのくらいのどこぞの村でのパラレル月尾。
    不穏なやつ。
    人外月と百ちゃんの連ツイ幕末とか明治とかそのくらいのどこぞの村でのパラレル月尾。多分子供。
    村の外れの人が来ない神社の奥にたまたま迷い込んだ尾。そこで同年代くらいの月と出会う。妙に意気投合して仲良くなり、それ以来尾はちょくちょく神社の奥へ。そこに行くと何故かいつも必ず月はいる。何をするでもなく、話をしたり木の実を拾ったり、そんなことをして一緒に過ごすだけ。尾はたまに食べ物を持っていって一緒に食べたり、月は土産に珍しい花を見せてあげたり。
    そんなある日、いつものように尾が神社の奥へ行くと、今日は何故か月がお面を被っている。多分狐面とかそういうあれ。でも見える頭も服も声も月だし、聞いてみても笑ってはぐらかされるだけで理由は答えてくれない。尾もまあいいかと思っていつも通り過ごす。ところが夕方になり、そろそろ帰ろうかという時になって、月が尾に連れていきたいところがあると言う。不思議に思いながらも頷き、月に手を引かれるまま森の奥へ奥へと進んでいく。流石に不安になって、どこへ行くのか、いつ着くのかと尋ねてみるもはぐらかされるばかり。そしてふと気付く。いつもより背が高い気がする。これは本当に月なのか。服も声も知ったものだが顔は見ていない。しかし己の手を掴む力が強く振り解くことは出来ない。いつの間にか完全に日は落ちて周囲は真っ暗。自分が道を歩いているのすら分からない。そうして森の闇の中に二人の姿は消えていった。
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