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    tatuki_seed

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    8番出口に定番と言えるものがあるほど二次創作があることに驚いてる。
    月尾で想像するにはこう…原作基準では互いに思い入れがなさすぎて成り立ちそうにない切ない。けどせっかくだからちょっとアレンジして考えてみる。

    8番出口な月尾の連ツイぶっちゃけ月の場合、尾より鶴の方が話が成り立ちすぎるんだけど。
    でもまぁ、月尾には両片思いだったくらいでいてもらうとして。

    鯉の右腕として無事に天寿を全うした月。気付けば真っ白な通路に立っている。眼の前には8番出口のあの説明文。
    何だこれは俺の行き先は地獄じゃないのかと思いながらもどうしようもないのでとりあえず通路を進んでいく。通路を進んでいくと目の前にはえどがいくん。目を見開いて息を呑み、思わず近付くとえどがいくんの姿は消えて、目の前には0番の文字と先ほどの説明文。薄っすらと説明文の意味を理解しながら再び進んでいくと、今度はまえやまさん。懐かしい姿に目を細めながらも背を向けて引き返すと、目の前には1番の文字。やっぱりそういうことなのかと先に進むと今度は誰もいない。まっすぐ進むと2番の文字。
    そうしてにかいどうやらうさみやらの懐かしい姿を見つつ先に進んだり引き返したり。
    故人しか出てこないことから鯉がいないのは当然として、鶴もいないなとふと思う。死体の上がらなかったあの人は今もまだどこかで生きているのかもなと思いながら、でももしかしたらとの思いから時折わざと間違えて0番に戻って何度も通路を通る。同じ顔が二度、三度と出てきても鶴は出てこない。やはりあの人は生きているのかと思いながら、もう一人、尾の姿がないことにも気付いていた。
    彼は間違いなく死んだ。何ならその死体も自らの目で確認した。だから出て来てもいいはずなのに、どれだけ彷徨っても鶴と同じように尾も出て来ない。
    まあ、あいつは死んでなお俺の前に出てくるような可愛げがあるような奴でもないしなと諦め、8番と書かれた壁を見る。その先には今までのような通路と異なり、上へと登る階段がある。その先は眩しいほどに明るい。
    地獄といえば土の下が定番だろう。こんな明るく上へいくだなんてまるで天国じゃないかと思いながら足を踏み出したところで「アンタはそっちへ行ってしまうんですね」との声が後ろから聞こえた。
    今まで出てきた人物は、姿はあれど声はなかった。だが姿こそないものの、この声は間違いなく尾だと気付いた月が弾かれたように振り返ると、そこは先までの通路ではなく下へと続く下り階段。その先はひたすらに暗い。どちらが地獄かと聞かれれば、迷わずこちらだと答えるほどに。
    もう一度振り返る。そちらには先と変わらず、明るい場所へと続く上り階段。「…おがたか?」暗い階段の方へと声を掛けると返ってくる言葉はない。ただ微かに笑い声が聞こえた。人を小馬鹿にしたような、あの男の笑い声。もう一度上り階段を見た月は、しかしそちらに背を向けて真っ暗な階段を下りて行った。…その先には本当に尾がいるんだろうかね?
    なお鶴がいなかったのは、月が考えた通りまだ生きてるからだよ!…鶴のほうが10歳近くは歳上な気もしてるけど。まぁ、あの人長生きしそうだし。


    そんな8番出口アレンジの月尾ホラー話。
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    tatuki_seed

    DOODLE幕末とか明治とかそのくらいのどこぞの村でのパラレル月尾。
    不穏なやつ。
    人外月と百ちゃんの連ツイ幕末とか明治とかそのくらいのどこぞの村でのパラレル月尾。多分子供。
    村の外れの人が来ない神社の奥にたまたま迷い込んだ尾。そこで同年代くらいの月と出会う。妙に意気投合して仲良くなり、それ以来尾はちょくちょく神社の奥へ。そこに行くと何故かいつも必ず月はいる。何をするでもなく、話をしたり木の実を拾ったり、そんなことをして一緒に過ごすだけ。尾はたまに食べ物を持っていって一緒に食べたり、月は土産に珍しい花を見せてあげたり。
    そんなある日、いつものように尾が神社の奥へ行くと、今日は何故か月がお面を被っている。多分狐面とかそういうあれ。でも見える頭も服も声も月だし、聞いてみても笑ってはぐらかされるだけで理由は答えてくれない。尾もまあいいかと思っていつも通り過ごす。ところが夕方になり、そろそろ帰ろうかという時になって、月が尾に連れていきたいところがあると言う。不思議に思いながらも頷き、月に手を引かれるまま森の奥へ奥へと進んでいく。流石に不安になって、どこへ行くのか、いつ着くのかと尋ねてみるもはぐらかされるばかり。そしてふと気付く。いつもより背が高い気がする。これは本当に月なのか。服も声も知ったものだが顔は見ていない。しかし己の手を掴む力が強く振り解くことは出来ない。いつの間にか完全に日は落ちて周囲は真っ暗。自分が道を歩いているのすら分からない。そうして森の闇の中に二人の姿は消えていった。
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