二階堂大和と青天の霹靂(仮)ひと口に芸能人と言ってもその種類は多岐にわたる。
まだ芽の出てない芸人、人気読者モデルという肩書きを盾に乗り込んできたタレント。「ずっとやりたかったお芝居をするために」とアイドルグループを卒業して俳優業を始める元アイドルから、上は歌舞伎界やらなんやらで人間国宝と言われる殿上人の座す梨園まで、すべて「芸能に携わる」のが芸能人だ。
千葉志津雄はそんなピンからキリまでいる芸能人が、前を向いてのしあがろうとする人間が、きっと好きだったのだと思う。その証拠に、彼はとかく自分に携わったことのある、特に金のない若者に目をかけていた。手伝いをしているからと言って贔屓することはなかったが、ただ彼らに私事の手伝いをさせては賃金を渡すことを繰り返した。泥臭い芸能界を生き延びいつか花咲くよう、いち芸能人として見届けたかったのだろう。俳優として、芸能人としての誇りと情熱の結果だろう。
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