類司小説進捗2星の願いは2
類が途中までヒントをくれたから、全力で考えれば解けるはずだ。
「ぐぐぐ…」
脳をフル回転させる司の隣で類は部品を組み立てている。また新しいドローンでも作っているのだろうか。
司の病室には、類が作製したロボットたちがいくつも飾られている。次から次へと新しいロボットを持ってきては勝手に置いていくのだ。
はじめの頃は「類がせっかく作ったのだから、自分で持っていた方がいいだろう」と言っていたのだが、「司くんのために作った子達なのに、司くんの所に置いてもらえないなんて。よよよ……」などというものだから断りきれず、今に至るというわけだ。
なんなら置ききれなくなった分は子供たちに譲っている。おそらく司が何も言わなければ工具もしれっとしまい込むに違いない。
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