きみとおはようおやすみ ∞(暦ラン) 目が覚めてすぐ、家の中で好きな人がたてる物音と気配を感じる。
一緒に暮らすようになって数ヵ月たつけれど、オレはこんな朝、毎回新鮮に感動してしまう。
「れき、おはよう」
「おー、おはよ。朝メシさんきゅ。オマエ休みなのに悪いな」
寝室から出てリビングに足を踏み入れると、ランガがキッチンで朝食を作っている。こんな光景にも少しずつ慣れてきつつ、まだまだくすぐったい。
「ランガ、今日完全オフだっけ?」
「うん。天気いいから布団干そうかな」
「あ、じゃあオレが出かける前に干してくる」
「そう? ありがとう」
顔を洗って軽く身支度したあと、寝具を干すべく寝室に戻る。そこまで広くない2LDKの寝室にはちょっと似つかわしくないデカいダブルベッドは、二人で暮らすことを決めたときに買ったものだ。
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