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    ふづき

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    雷がモチーフのせべくんが雷苦手だったらかわいいねっていう幻覚(微シルセベ)

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    昼休みが終わり最初の授業は2年生と合同の体力育成。他寮の先輩と組むようにという先生の指示に周りを見渡せば、ちょうどスカラビア寮の副寮長と目があった。知らない仲でも無く相手もこちらに向かってきた。断る理由もないため喜んでペアを組ませてもらうことにした。
    2人組のストレッチ、背中合わせになり腕を組む。ぐいと持ち上げ筋を伸ばす補助をする。交代だと声をかけられ地におろせば、ひと呼吸おいて同じようにぐいと持ち上げられた。体格に差があるのによく軽々と持ち上げられるなと感心しつつ、背筋を伸ばすよう意識する。ふと空を見ればどんよりとした雲が一面を覆っていた。午前中は晴れていたのに、そう思った瞬間一筋の光が走った。ヒッと小さく声が漏れると同時に土砂降りとなり、遠くから地響きのような雷鳴が聴こえた。
    降ってきたか、早く屋内へ、様々な声が飛び交う中、足が地についたことに安堵しつい座り込んでしまった。強さを増した雨の音に、そういえば体が濡れていないことに気付き顔を上げれば、おそらく防御魔法を使っているであろうジャミル先輩が覗き込んでいた。
    「君は、雷が苦手なのか?」
    「……茨の谷の出身だというのに、情けないだろう」
    茨の谷では陽が差す事はほぼ無く悪天候である事が多い。雷など毎日のように鳴っていた。そんな環境で幼い頃から過ごしていたというのに雷が駄目だなんて恥ずかしいを通り越し情けなく思う。
    「別に苦手な事なんて誰にでもあるだろう」
    と蹲る僕に手を差し伸べてくれる。すまないと手をとって立ち上がるとき、ふと先輩の姿に兄弟子の姿が重なった。雷が怖いと泣く僕の手を引き大丈夫だと慰めてくれたシルバーが頼もしくその姿にいつも安堵させられていた幼少期。シルバーの事を考えていたからかどうやら声に漏れていたらしい。一瞬目を丸くして、悪かったな、シルバーじゃなくてとわらわれた。
    「べ、別にシルバーとはそんなんじゃない」
    顔があかく染まるのがわかる。何を言われたわけでもないのに否定するなんてさらに疑われもするだろうに頭が働かない。勢い良く立ち上がって、屋内へ避難する周りの者と同じ方向へと逃げるように駆け出した。
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