この子の七ツのお呪いに その日悠仁はいつもより周りが輝いて見えた。なぜなら今日が彼の7歳の誕生日だったからだ。
朝起きて大好きな両親と祖父に頭を撫でられ誕生日おめでとうと言われ、学校でもクラスのみんなからおめでとうと言葉を貰った。
誕生日順から言えば悠仁は遅い方だ。もしかしたら春休みに入っているかもしれず、友達に祝って貰えないかな…と考えていたが、本日3月20日、運よく終業式だったのである。
昼前に式を終えて早足で帰ってきた悠仁は祖父と共に昼食を取り、友達と遊んでくる!と言って出かけて行った。
祖父はその時何処に行くのかを聞けばよかった、と死の間際まで後悔することになる。
七ツまでは神のうち。そこを過ぎれば人の子よ。
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