冬の星息を吸うと鼻の奥がツンと痛くなる。息を吐けば暗い空気が白に染まり、身体の芯まで冷えきってしまいそうだ。冬の朝の澄んだ空気は好きだが、夜はどこかこわい。


ーーこんなに寒い冬の日に、恋人がどこかへいなくなってしまった。
｢……っめぐみ、……｣
小さい頃から自由で生意気な子どもだったが、こんなことは今までになかった。
寮、教室、自身の家、色んなところを飛び回って必死に探したが見つからず、悠仁や野薔薇に聞いても分からなかった。

｢……あ、｣
ひとつだけ、思い当たる場所がある。




｢…………いた。｣
艶のある黒髪を跳ねさせ、黒いコートを纏い空いっぱいの星空を見上げる、僕の恋人。
｢……さとるさん、｣
鼻先も、耳も真っ赤で、すこし震えているように見えた。

【虎伏】春时君归虎杖悠仁二十岁的生日愿望是能见到伏黑惠。

他的挚友死在了2018年的冬至，那是黑夜最长的一天，也是他16岁的生日。
死前伏黑惠向他下了诅咒，“连同我的份一起，好好活着”，于是他好好活着。
就这样无知无觉过了五年，感觉晃眼就过去了，这五年好像什么都没有发生，仿佛昨天伏黑惠还在他怀里安静地睡着。满身创口，七窍流血，永远地睡着。


（一）

但这五年其实发生了很多。
五年前的大战因为伏黑惠带着宿傩自毁结束。那之后他消沉了一阵，多久来着？总之在五条老师终于看不下去问他要不要转回普通高中之后，选择回去上完高中然后去了消防学校。
只训练了半年就直接实习工作了。老师说他天赋异禀是难得一见的人才，说不定很快就超过他的官职，但因为毫无其他的意愿除了救人什么都不想干，所以获得了很多荣誉也还只是一个小队的队员。