ちがう、そうじゃない(入縄+伊獣院)僕には理解出来ないことがあります。
「僕の大内薫」
いつも、そう言うの度に入縄楝は明らかに不機嫌そうにされるのですが……事実をそのまま言っているだけなのに睨みつけられても困りますね
「アナタのではありませんけどぉ?」
いつもそんな事を言うのだが…これは入縄楝が大内薫と出会う前から決まっていた事実であり揺るぎない事、何故こんなにも頑なになるのでしょうか
「何度も言いますが、大内薫が僕の実験体になったその日から大内薫は僕の所有物なんですよ?ご理解して頂けませんかね?」
これもいつも伝えている事なのですが、不満という2文字が顔に書かれていますね。なんとも分かりやすく不機嫌になられている。
んー、この感情はもしかして…
「もしかして、嫉妬されているんですか?」
僕には残念ながら、この嫉妬というものはよく分からないのですが本で読む限り恨みや妬みが起こす感情の事ですよね?僕は天才で恵まれた家庭に育ち、家族の誰よりも優秀だった為あるはずのない感情ですが…成程
入縄楝はぶつくさと文句を言っていますが、それならそうと早く言ってくだされば良いのに
「心配されなくても大丈夫ですよ」
そう伝えれば怪訝そうな顔でこちらを見られる……失礼な方ですね
「僕は、大内薫は一等特別視していますが、僕の入縄楝も大好きですから」
「はぁ!?」
聞いたことも無いくらい低く大きな声が響きましたが…そこまで喜んで頂けるとは…流石僕…下民にすら愛されてしまうのですね
「ちゃんと、実験体は等しく壊れるまで愛していますからご心配なく」
「お帰りはあちらですゥ」
………解せぬ、とはこういう時に使うんですね…せっかく気を利かせたというのに