YOIを観たので感想。良すぎた「ユーリon ICE」を今更ながら初見侍したんですが、生活に支障を来たしそうなくらい良すぎたので感想をまとめました。文章力は驚くほどないです。それでも大丈夫という物好きな方がいましたらお付き合い下さい(笑)
主人公23歳ってまだまだ思春期だけど、このスポーツに於いては壮年に当たるだろうその複雑な勝生勇利というキャラクターを上手く描き上げてるのがまずすごいと思った。ので、最初からもうおもしろかった。(挫折からスタートするのも物語としてすごく良い。こういうの好き。)
そういう人間として違和感のない気持ちよさが最初からあって(1話から地元の人たちの勇利との接し方も非常に良かったですね…。)特に7話でヴィクトルに泣きじゃくりながら本音をぶち撒けるシーンでもうすっかり落ちてしまったこの物語に…。
「コーチ辞めたいって心のどっかで思ってるんじゃないかって」「そんなこと思ってるわけないだろ」「知ってるよ!!」「僕が勝つって僕より信じてよ!!黙ってて良いから、離れずに側にいてよ!!」ブスブスに刺さる…。
7話から観るこっちも本腰入ってあとは一気見だったんだけど、作品的にも一気にギア入った感じあるよね…。色んな意味でおもしろくなっていく。
ヴィクトルは勇利にとって支えだったけど、勇利がずっとヴィクトルの背中を押し続けてたのもやばい。
ところで、「勇利以上に驚かせる方法はこれしか思いつかないよ」と言ってるし、先に「キスでもすれば良いのかい?」って言ってたのは伏線で、その…周囲のリアクション的にもアレはそう見えるだけじゃなくてマジでキスしてるってことでオッケー…?(童貞ばりに動揺したオタク)
キャラクターほぼ全員に言えるけど、作り物感のない言葉や感情表現や心理描写の自然さはよく考えて作られた作品なら普通のことであると思うが、この作品においてはそこが"真っ直ぐ"であったことがすごくよかった。すごく。真っ直ぐなので真っ直ぐ届く。深掘りされていない、背景が細かく描かれていないキャラクターまでみんな魅力を感じてみんな好きになってしまうのはここだと思う。言葉にしないことですれ違いや勘違いが起こることのないまっすぐなところが、この作品の気持ちの良いところの1つだろうなと。
物語を通して人間を描きたいのだというわかりやすさとか。何が描きたいのかがわかりやすい。(結末や展開が想像しやすいということではなく、何が描きたいか、何を見せたいかがわかりやすいという意味。作者の伝えたいという地に足のついた意志の強さのようなもののこと。)これが物語の土台を強くすると思ってるんですが、いや本当にこの良い土台があったからこその素晴らしい物語であり、キャラクター達であり、最高の終わり方だったのだと思う。
「愛」というテーマが1つとして分かりやすくあるけど、思い返しても1人ではできない、1人じゃないからできる、ということがずっと描かれていた。最高だった。全員死ぬまで氷上で笑って踊っていてくれ…。
あと外国人たちの大らかさとかあけっぴろげなとことか良くも悪くも遠慮のないとことかもよかったなぁ…。「みんなー!!僕の親友が結婚しましたーー!!」(めっちゃ拍手してくれる知らん人たち)のとことかすごい良い…大好き…。ああいうの海外ならではだよねーー!!海外ドラマや映画ではまま見る光景だけど、日本作品ではなかなか見る事ができない。ピチット…好きだ…。(みんな「まぁ、あん時キスしとったしな〜」くらいであんま驚いてなかったんかなw)
あとハグシーンが多いのもすごい良かった。日本の作品ではめちゃくちゃ少ないよね。人類はもっとハグをするべきだと私はずっと思っている人間なので。
そしてそういう漫画を描きたいともずっと思っていたんだけど、これでもうやってんじゃん!!ほなワイが描かんでもええか…。みんなユーリオンアイスを見ろ()
8年前に超話題になってたわけだけど、わたし個人はこのタイミングで出会えて良かった気がする。今じゃないと多分こんな刺さらなかったと思う。
ていうか今1話を見返しながらこれ書いてるんだけど伏線だらけじゃねーか最高だよ…!部分的にも見返してるんだけどこのアニメ表情を書くのホント上手すぎて…氷上だけに…()
とりわけヴィクトルの表情を作ってる時と作ってない時の描き分けすごくない?画力ではなく表現力…すごい。
いやまじキャラ一人一人を細かく語れるくらいに、たったワンクールなのに一人一人のキャラクターが短い時間に簡潔に凝縮されてる技量まじすごい。
ユリオについても語れる事がありすぎるんだけどそれこそ書き出すとすごい文字数になると思うので割愛する…。
ただ、勇利とヴィクトルにとっても、ユリオにとっても、お互いにお互いがいたからこそ辿り着けたラストだったので、この物語に於いてユリオの存在、役割が主人公級に強く大きく、最後まで描き切られてるのも本当にすごい。マジでワンクールの質量じゃない。
ヴィクトルが驚かせたい、驚かせてほしいと言葉にしてるのもあり、かなり貪欲なようにおもえるけど、実は勇利の方が本質的には(酔っ払った時など特に)猛獣級に貪欲ではあるんだろうな。行動力の鬼でもあるし。9話でいろんな人にハグしまくるとこよかった。たぶんヴィクトルとハグしたかったんだよな…だからヴィクトルを求めてゾンビのように片っ端から…(笑)
そこから後、空港でちゃんと本人とハグしてヴィクトルが「プロポーズみたいだね」からの「勇利がずっと引退しなきゃ良いのになぁ」言うの尊みでしんどすぎて泣いてまう…(泣)
他人との約束を忘れまくるヴィクトルがベロンベロンの勇利に「コーチやってくれるとやろ〜?」って言われたのを覚えてた事が刺激、驚きがあったことの証明だもんなぁ〜〜。その上この自信を無くしてしまった男と思ってた勇利が自分の演目をやってるの見ちゃったら極め付けというか火ついちゃうわな…。
それにしたって勇利と関わるに連れてコーチとしてもどうしていいか悩んで、7話で喧嘩に近いことになって、信じてよとか側にいてよとか言われて、勇利に驚かされ続けて、勇利がずっと引退しなきゃ良いのになぁ…までなっちゃうのハーーーーー(頭を抱える絵文字)
そしてラストの話。私が個人的に応援していたのはユリオだったのでユリオが優勝して嬉しいし、物語的にも終わるかに思えた勇利とヴィクトルの2人の道が繋がったのが最高に良かった。
しかも世界選手権5連覇とは、2人して半永久的に共に歩むことを決めたようなもので、簡単に言えば"結婚したようなもの"なんだろうけど、そんな甘く幸せなものではない修羅の道をもっとずっと共に行こうって言うんだからそんなんもう…!!(泣)
終わらない物語はいい…大好き…(泣)道が途切れかけた者どうしでお互いの道を繋いで繋いでと繰り返し、最後の最後まで繋いで終わらない。
この物語がずっと続いていけばどこかで本当の終わりは来てしまうのだろうけど、この物語はここで終わるからこんなに美しいのだと思う。最終滑走の勇利のモノローグもその前の2人のやりとりも、泣いてしまう…。一生一緒にいてくれや…(泣)
映画頓挫したとのことだけど正直それでよかった気はする。その後が描かれたとしてどんなものになるかは気になるっちゃ気になるけど。ここで終わる、終わらない物語なのが本当に美しいと思うので。
ヴィクトルが泥酔勇利と出会うまでの話?それなら観たいが。()
これ書きながら表題曲Yuri on ICEを聴いてるんだけど、いやぁ…この曲良すぎない?終わらない物語だという伏線がこの曲にあったように思える。良い曲すぎてしんどい。泣く。1分44秒くらいに一度曲が終わるような展開のあと最後盛り上げてくるのとかほんと…(しんどすぎるため息)
あまりにもこの物語を表しすぎてる…この梅林太郎て作曲者、天才やないか…。
物語ラスト勇利とヴィクトルがエキシビジョンで2人で滑ってたのエモ散らかして泣いちゃったんだけど、表題曲聴いててもなんか2人で滑ってる光景が頭に浮かんじゃうくらい勇利の人生の曲であり、彼に欠かせない存在ヴィクトルの曲でもあり、2人一緒だったからこそ紡がれた2人の物語の曲でもあるんだなぁ〜〜!!この曲で2人一緒に滑ってるのも見たすぎるなぁ〜〜!!(号泣オタク)
勢いのままに書いたので文章も脈絡もめちゃくちゃだったと思うんですが、ここまで読んでくれた物好きで且つ根気強い方、ありがとうございます(笑)
およそ8年前の作品で、来年の10月で10年になるの…?アニバーサリーってことでもしかしてなんかあります…?
とりあえず他人の感想とか見ずにこれ書いてるんですけど、この後は色んな人の感想読みたいですね。
いやあ本当に良い作品を観た…。ありがとうユーリオンアイス。