貴方へ(領主踊り子if)◆貴方へ◆
「サザンビーク公演?」
エイトから出た言葉に、ククールはエイトの腰を撫でる手を一瞬止める。
いつも通りククールの寝室で愛し合い、余韻に浸りながら、一つのベッドで微睡の中にいた。
その時、ふと伝えなければいけない事を思い出し、エイトが口にしたのがそれだった。
「うん。昨日キャラバンのみんなから手紙が届いたんだ。パノンさんが読んでくれたんだけど、3ヶ月後、あのサザンビーク国領で公演が決まったんだって。」
「オレも報告書で聞いてるよ。期間は1ヶ月だったか?凄いよな…ここ1番の大舞台だ。」
「うん。それでね、僕にも踊り子として出て欲しいって言われたんだけど…行ってもいい?」
「え〜やぁだぁ〜。絶対だめー。」
22176