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    zweihander30

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    zweihander30

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    エストくんとツヴァイくんの物語を箱書きみたいにしてざっくりまとめた
    あなた、あとは生きてるうちに書いて

    「オレ、おおきくなったらゆうしゃになる!」
     青空の下、意気揚々と宣言する少年が一人。
    「ゆうしゃなんてどうやってなるんだよ」
    「わかんねえ! でも、オレはみんなのためにたたかうゆうしゃになりたい!」
     目を輝かせている少年の周りにいる、彼の友人であろう数名の少年たちは、彼の発言に取り合うつもりはなさそうで。

     その様を、黒い外套を纏った一人の『少年』が眺めていた。

    「ねえ、君たち。勇者のこと、知りたい?」

     それは、絵本にも載っていない、一人の勇者の物語。

     ***

     見覚えのない天井が、視界を支配する。
    「……ここは、どこ?」
     エストは、急に心細くなった。

     ***

    「きみは、だれ?」
    「ぼくのなまえはツヴァイっていうんだ、かっこいいだろ?」
    「……う、うん。かっこいい、ね」
    「きみは? なんてなまえ?」
    「えと……エス、ト……」
    「へえ、エストっていうんだ! きみのなまえもかっこいいね!」
    「!? そ、そうかな?」
    「ああ! ぼくはここでずっとひとりぼっちだったんだけど、きみなら、すぐにともだちになれそうだ! よろしくね!」
    「……うん!」

     ***

    「ねえ、エスト。僕たち、ずっと友達だよね」
    「うん。もちろん、ずっと友達だよ」
    「……本当に、僕の友達でいてくれるよね」
    「ツヴァイは、何か心配?」
    「……ううん、なんでもない。ほんと、なんでもないんだ」

     ***

    「ツヴァイ、ご飯持ってきたよ。一緒にたべ……」
    「!?」
    「あつ、っ!?」
    「いらない。君と一緒にご飯を食べても不味いだけだ」
    「……!? ま、まって、ボクが何を……」
    「君は、僕がいなくてもいいでしょ? 他に友達がいるんだから」
    「そっか……ごめん、ツヴァイ。ボク、気付かないうちに、ツヴァイのこと、傷つけていたんだね」
    「……ツヴァイは、ボクが他の子と仲良くするの、嫌?」
    「…………それは」
    「ツヴァイが嫌なら、ボクは、もう他の子と仲良くするのはやめる。ボクにとってツヴァイは、大切な人だから」

     ***

     十歳の誕生日じゃなく十二歳の誕生日にします

    「ツヴァイ!? どこ行ったの!?」
    「そんな……ボクの誕生日、祝ってくれるって言ってたのに……」

     ***

     四年後じゃなく二年後

    「ツヴァイ……!?」
    「どうして、僕の名前を知っている?」
    「……!? だって、キミはボクの友達で」
    「友達……? 僕にはそんなもの『要らない』」
    「ぐああっ!?」
    「君は勇者の血を引いているそうじゃないか。王の命によって、此処で君には死んでもらう」

     ***

     いろいろあって人外と邂逅
    「本当は私が人間に干渉することなどあってはならないのだけど、君に此処で死なれると困るので、特別に力を授けよう」
    「力……それって……」
    「……私がかつて産み出した『勇者』の真の力を君に授けたい。ただ、この力を手に入れてしまったら、君はもう、人間には戻れなくなる。それでもいいかい?」
    「ああ。ボクはこれ以上、大切な人を失いたくない。そのためなら……ボクがどうなっても構わない!」

     ***

     勇者の真の力が目覚めるエストくん
    「……君は……」
    (エスト……どうして、争いごとを嫌がっていた君が、どうして剣なんか握って……)
    「っ!?」(エストくんの一閃でツヴァイくんの右半身が切り裂かれる)
    「あああああああっ!?!?」
    (誰かに操られるようにツヴァイくんへ攻撃するエストくん)
    (その攻撃を、魔王が打ち払う)
    「まさか、このタイミングで勇者が覚醒するとはな……恐れ入った」
    「お前は……」
    「君とは、長い戦いになりそうだ」(傷を負ったツヴァイくんを背負って消える魔王)
     勇者の力が解けてそのまま倒れるエストくん

     ***

     焼けてなくなった孤児院
     自分以外の生存者はなし
     荷物をまとめてとなりの街へ

     ***

     農業都市へ
     そこで早速エストくんはゴロツキに絡まれているエトランゼ(ヒロイン)を助けにいってゴロツキにボコボコにされる
    「だ、大丈夫ですか?」
    「へ、平気平気……」
     傷をあっという間に癒すエトランゼ
    「すごい……こういうの、特別な力を持ってる人じゃできないんじゃ」
    「……このことは、秘密にしておいてくださいね」
     スタスタと去るエトランゼ

     ギルドで仕事を探していると、今度はかつて孤児院にいた先輩アルスに出会う
    「アルス兄さん!」
    「おう、エスト! 久しぶりだな!」
     アルスは騎士団員になっていた
    「ふふん! オレ様も立派な騎士団員になったんだぜ! すごいだろ!」
    「うん! アルス兄さんはかっこいいよ!」

     そんな再会も束の間、近くの森で魔物が暴れているとの情報

     エストとアルスが向かうと、そこには生気を失った街の傭兵や騎士団員の姿が

     立ちはだかるのは魔王の配下にいる幹部の一人、メロウ(サキュバスみたいなやーつ)
    「勇者くんを捕まえて来いってお達しがきているの。痛いことはしたくないから、お姉さんと一緒においでよ」
    「嫌だ! そんなことより、此処にいる人たちに何をしたんだ!」
    「何って、君にはまだ早いことよ? でも、良いものを持ってそうじゃない?」

     幹部陣との初戦闘
     勇者の力を顕現させて戦いさいしょは力で圧倒していたものの、メロウの攻撃がじわじわとエストの精神力を削っていく
    「あ、ああ……」
    「そう、私の胸に溺れなさい……お子様にはちょっと刺激が強いかもしれないわね?」

     と、えちえちシチュにいくかいかないかくらいのところで
     密かに追いかけてきたエトランゼちゃんの魔法がエストくんの魅了デバフを解く
    「しっかりしてください! あなたは、勇者なんでしょう!?」
    「ありがとう! ボクはもう、大丈夫!」
     メロウは武が悪くなり一時退却

     アルスはメロウの色欲に負けて恥ずかしいことになっていた。エストは何も言わずに他の傭兵や騎士団員の手当てをして、街へ戻った。

    「……ねえ、エストさん、わたしもあなたについていって良いですか?」
    「ああ! いいよ!」
     そこに、アルスも現れる。
    「エスト、オレ、何もできなかった」
    「そんなことないよ、アルス兄さん」
     三人は次の街へ

     ***

     城壁都市
     騎士団の拠点の一つがある街
     アルスは家族に給料を家に入れながら生活
     エストの憧れの騎士様もいる街に……

     魔王の幹部の一人、デザイアさま登場(ゴリゴリの筋肉ダルマ系)
     騎士団員たちは圧倒され、エストくんの憧れの騎士様も瀕死の状態まで追い込まれる
     さらに、アルスくんの家族が人質に取られ、アルスはエストが勇者の力を覚醒させるために持っていたペンダントを奪い取る

     それでもエストくんはエトランゼちゃんと共にデザイアとの戦いに挑むが、エトランゼちゃんがデザイアに奪われエストくんは何もできなくなる
    人外の力もあって通常時のエストくんも体だけは丈夫になっているが、それゆえにデザイアさまの暴力的な攻撃を受け続けてボロボロの状態に

     それを見て、アルスが、一度はデザイアに渡していたペンダントを決死の覚悟で奪い取る
     そのご、デザイアの一撃を喰らったアルスは吹き飛ばされ、身動きが取れないほどの大怪我を負うが、エストにペンダントを返すことに成功
    「ごめん……最低だ……オレ……」
    「大丈夫。こいつは、ボクが絶対に倒す……!」

     そして、エストくんは幹部を初めて倒すことになる(ぱちぱち)

     アルスはエストのことを裏切った手前、もう顔向けができないという
     しかし、エストはアルスを許す
     アルスは復興支援のために街へ残る

     ***

     次は砂漠の街
     闘技場のチャンピオンがいなくなる怪事件を解決……することになり、次のチャンピオン候補のカイくん(本件の忍者枠)と共にあれこれと調査を続けていると、幹部の一人、ジゼル(美しいエルフ系イケメン)の元へ辿り着いた

     彼は研究者として人間を魔族へ転生させるために、闘技場のチャンピオンを触媒としていた
     しかし、いずれも失敗、成れの果てしか生まれない状態に

     そいつも倒す
     なお、その後の闘技場でエストとカイくんの真剣勝負
     カイくんが勝って、チャンピオンに
     そして一時的に、カイくんが仲間に加わる

     ***

     水の街
     辺境生まれの3人は幻想的な街に心躍らされる
     が、幹部の一人、セレス(セイレーンの出番)に支配をされており、彼女に街の男が次々と命を奪われてしまっているらしい

     そんな中、3人は父をセレスに殺された少女、マリーナと出会う
     通常時のエストと互角に戦う剣士ではあるが、かつて共に切磋琢磨していた幼馴染を誤って斬ってしまったトラウマで、剣を握れずにいた
     そんな彼女と似た十字架を背負っていたカイが彼女を慰めていたが、ある日セレスの襲撃に遭い、カイが連れ去られてしまう

     エストやエトランゼが助けに行こうとするが、マリーナの秘技によって二人の力が無効にされてしまい、窮地に
    その時、マリーナは勇気を振り絞ってセレスへ立ち向かう。その際、偶然にもセレナの弱点を突いたことで形勢は逆転、三人目の幹部撃破となる

     その後、カイはマリーナと共に街に残ることに

     二人は次の街へ

     ***

     火山地帯の街
     人外ちゃんの話によれば、幹部たちはあと三人人間の暮らすところにいるらしい
     エストは勇者としての力に疑問を抱きつつ、通常時も強くなってきたことに喜んでいたが

     (浮かれていた部分もあって)此処の幹部は取り逃がす

     ***

     雪山の街
     此処の幹部はちゃんと倒す

     ***

     王都

     二人は王に謁見
     しかし、締結した約束を破棄して魔王とメロウ、火山の町を襲った幹部、そしてツヴァイが王都を攻める
     そこでエストはツヴァイくんと邂逅
     ここで戦闘
     互角の戦いの果てにエストくんが勝とうとしたが、魔王が間に入る
     なお魔王が圧勝、エストくんは魔王の拠点へ連れて行かれる

     ***

     魔王城で魔物たちからの調教を受けるエストくん
     新たに追加された幹部陣もそこに加わり、エストくんは生きてはいるもののひどくやつれていく

     そこに、本来加担すべき側のツヴァイくんが、エストを助けにやってくる

     ツヴァイくんは魔王を裏切り、エストと共闘することを決意
     王都に戻った二人はエトランゼと再会
     さらに、これまでエストが出会ってきた面々とも合流
     そこからメンバーを決めて魔族領へ

     ***

     魔族領ではメロウともう一人の幹部が仲間になり、完全に魔王の叛逆軍が出来上がる
     ただ、魔王も苛烈に攻めてくるので、仲間たちは次々にバラバラに別れて戦うことになる

     魔王と戦うはエストくんツヴァイくんエトランゼちゃんの3名
     そこに他の仲間たちも合流して魔王撃破

     めでたしめでたし……かと思いきや、エストに力を貸していた人外が現れる

     人外は「私を倒してくれないか」と告げる
     長い間観測を続けてきた人外は、自分の命を終わらせようと考えていた

     そして、魔王を打った彼らのうち一人と、その座を譲りたいと考えていた
     だが、観測者になるためには、試験をクリアしなければならない
     そして、選ばれたのはエストとツヴァイ、エトランゼのうち2名
     ツヴァイははなから自分がなることを決めていたが、エストは自分がいくと宣言 エトランゼも、エストにお願いしたいという(本心は嫌、お願いしたのも、エストに変な罪悪感を抱かせたくなかった)

     人外との決戦
     二人の勝利で終わるが、人外がいなくなった次の器に収まるため、エストとツヴァイ、どちらかがいくことになる
     ツヴァイは自分が、と言っていたが、エストは自分がいくという
    「嫌だ! エスト、行かないで!」
     喚くツヴァイを尻目にエストは星の観測者へと転生する
     そして、観測者となって初めての仕事は、世界からエストの記憶、記録を消すこと

     ***

     ツヴァイとエトランゼは勇者とその勇者を支えた従者として歓迎された
     しかし、二人とも何か喪失感を持ちながら、かつてツヴァイが暮らしていた孤児院の運営を二人で続けていくことに
     エトランゼは早くに亡くなったが、最後の言葉も「私たちを救ってくれた人のことを、あなたは覚えていてね」
     ツヴァイは魔族への転生もあり長い時を重ねていく

     そしてある時
     勇者が魔王を討ち果たしたこと知る人がみな死んでしまい、ツヴァイだけになった時
     ツヴァイはひどく寂しくなって、名前のわからない『誰か』の名前を叫ぶ

     その時、ツヴァイのそばに、一人の青年が現れる

    「あの、貴方は此処の孤児院の方ですか」
     橙の髪の青年にツヴァイは首肯して、話を続けようとして
    「どこかで、お会いしたことありますか?」
     と問いかける。
    「……いいえ、貴方とは初めてお会いします」

     ツヴァイの言葉に、青年はどこか柔らかい笑みを浮かべる。

     ツヴァイは、何が言おうとして……

     (エンディング)
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