君と同じ星空を 二年ぶりのミカグラは実に楽しかった。久々に会う大切な友人たち。伝統と革新が融合した美しい街並み。心躍るショー。エリントンに帰ってからもそんな輝かしいあの時間を何度も思い返していたら、あっという間に春が来た。三寒四温の時期を抜けて、ぽかぽかした天気のよい日がこのところ毎日続いている。
ルークはミカグラ式にリフォームした風呂から上がって、マッサージチェアに座って一日の疲れを癒やしていた。このあとはふかふかの羽毛布団がルークをベッドで待っている。
風呂のリフォームチケットも、マッサージチェアも、羽毛布団も、すべてピアノの先生、もといチェズレイが送ってきたものだ。タチアナ・バラノフの件に関する礼とのことだが、少々もらいすぎのような気もしている。しかし仕事で多忙の毎日を送っている身には正直ありがたいものばかりで、こうして遠慮なく使わせてもらっているというわけである。
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