恋は盲目「相談なんだが、最近夜に俺の部屋の近くで鶴丸によく会うのだ…」
(夜這いか…)
「もしや鳥目で迷っているのかと思ってな、お前はどうだ?」
「…(茶を啜る)」
「灯りを増やしてやった方がいいだろうか?」
「…それは、暗いのではなく眼が眩んでいるんだろうよ。」
「はて、夜だぞ?」
「月が眩しいと言うことだ。」
「…鶴丸は、綺麗だと言ってくれるだろうか」
「ーと言うわけで鶯丸さんは厨で小豆洗いになってるわけだね」
「ふふ、この名に違わぬ働きをしようと思ってな。外堀から埋めてやろう」
「お赤飯で春を告げようってわけか。…馬に蹴られないでね」
「月の相手が馬の骨でないことを願うよ」
「口が達者だね。雉も鳴かずば打たれまいって知ってる?」
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