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    lagu_star

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    ミラクルトリオ中心(+南と西)共闘話。
    話が長すぎるので尻たたきにたまに更新します。

    ミリオン州の各地で見かけれらる幽霊の少女。
    そしてその場に後に現れるイクリプスの影。
    サブスタンスと関係があるとされる幽霊の少女はなんなのか。
    何故、人の形で現れるのか。
    これは幽霊の少女の謎を追うヒーローたちの話。

    ※注意
    ・サブスタンスの設定を捏造
    ・ヒーローたちの能力を個人的に解釈加えてる

    少女は空に祈る Twinkle, twinkle, little star,
     How I wonder what you are
     Up above the world so high,
     Like a diamond in the sky.
     Twinkle, twinkle, little star,
     How I wonder what you are

     夜空をキラキラと光るお星さまたち。
     そのお星さまたちと一緒に空に浮かぶ、たくさんの冒険をした英雄さんやお母さんのくまさんと子どものくまさんたち。
     お空はとても賑やかで楽しそう。
     わたしとも一緒に遊んでくれるかしら。
     わたしも仲間に入れてくれるかしら。 
     ああ、わたしもあのお空に行けるといいな。
     そしたら、きっと、皆に見てもらえるよね。



    「幽霊だあ?」
     まだ静けさの残る朝。朝の涼しい風が吹く中、エリオスタワーのヒーローたちの住む区域の一つ、サウスセクター研修チームの共同リビングでアキラの素っ頓狂な声が響き渡った。
     アキラの隣でブラッドの話を聞いていたウィルがまだ朝なんだから少しは落ち着いてほしいという視線をアキラに送る。その小言を言いたげな視線をスルーしてアキラはブラッドに尋ねる。
    「つうか、なんで幽霊をヒーローが追いかけるんだ?そもそも幽霊なんてもん」
    「アキラ、ちゃんと話聞いてなかったの」
     ウィルの棘のある言葉がアキラの言葉にかかる。
    「こうイクリプスがどうとか?」
    「……何もわかってないじゃないか」
     当てずっぽうに答えるどころか、ほとんど答えを返せていないアキラにウィルがため息を吐く。
    「その幽霊の女の子が現れているところでイクリプスの出現が確認されているから、警戒にあたれってこと。それにその女の子が現れたところに何かあるかもしれないから、そこをパトロール中に確認すること」
    「なるほど、じゃあ、その幽霊が現れたってとこに行けばいいんだな」
    「そう、パトロール中に。イクリプスもなんで現れたかよくわかってないみたいだから、それの調査も兼ねてね」
    「そうだ、ついでに周辺の住民にも何か変わったことがないか聞き込みもする必要がある」
     ウィルの説明を引き継いでブラッドが付け加えた。
    「それからその幽霊の少女の外見だが、ブロンドの髪に青い瞳の八歳ぐらいだと遭遇者は皆言っている。それもどこにでもいそうなごく普通の少女だと。パッと見ただけではわからないらしいが、出会った者と少し話すと一様にその場から消えるとも報告されている」
    「でも、それとエリオス、イクリプスがどう関係するんだ?」
    「……アキラ」
     本当に何も聞いてなかったのかとウィルが項垂れた。確かにアキラは寝起きだ。ついさっきまで眠そうにはしていたが、朝食も食べてだいぶ意識ははっきりしていたはずなのに。
     アキラの理解能力が低すぎるだけなのか、これからパトロールという事実に浮かれて何も耳に入っていなかっただけなのか。
     行き先が不安に
    「イクリプスが狙っているの何?」
    「そりゃサブスタンス、ってあっ、そうか。その幽霊とサブスタンスが何かしら関係があるかもしれないってことだな!」
     ウィルの問いからようやく答えにたどり着いたアキラがなるほどと嬉しそうな声をあげてぽんと手のひらを叩いた。
     その一部始終を無言で眺めていたオスカーもブラッドに余計な手間を掛けさせずにすんだとほっと息を吐く。
     朝食を終え、これからサウスセクターでパトロールに出るという時刻であった。制服に着替えて、あとは出発するのみ。今日も大活躍してやるぜと意気込み、今にも飛び出していきそうなアキラを制したのはブラッドだった。
    今日はパトロール前に連絡があると、同じように部屋を出ようとしていたオスカーとウィルを止めて上層部からの連絡事項を伝え始めたのだった。
     曰く、最近少女の幽霊がミリオン州の随所で確認されているとのことだった。そして、少女が現れたあとにはイクリプスも確認されているという。幸いなことにイクリプスは攻撃する意思を見せずにすぐに姿を消してしまうとのことで、被害は今だゼロだ。
     だから、幽霊の少女に出合ったらすぐに報告しろ、とブラッドが三人に伝えたところでアキラが大声を上げたのだった。
    「ノヴァ博士やヴィクターもその関係性を調査しているところだ」
    「じゃあ、そのうちなんかわかりそうだな」
    「ああ、予測はついてはいるらしいが、もう少し調べてから連絡するとのことだ。今日の夜あたりにでも報告があがってくることだろう」
     テンションの高いアキラに対して、どこまでも冷静に淡々とした物言いのブラッド。
     こう見ると本当に正反対なんだよなあ、とウィルは二人を見比べる。
    「何か質問はあるか」
    「大丈夫です」
    「んじゃー、さっさとパトロール行こうぜ」
     ウィルがきちんと返事をするのに対しアキラはウィルが答えたことをいいことに部屋の扉の方へと向かう。
    落ち着いてはいられない、動いていないと死ぬ生き物か、というテンションのままにアキラが早速部屋を出ていった。
     まだ完全に話終わってないだろとウィルがアキラを呼ぶが、すでに扉は閉まりかけ。
     どうしてこんなにも落ち着きがないんだか。行ってしまった幼馴染に変わりウィルがブラッドに向き直り、謝る。
    「すみません、ブラッドさん」
    「いや。連絡すべき内容はこれで全てだ。俺たちも行こう」
     もはや慣れたものだとブラッドも気にせずにアキラを追うために、部屋の扉の方へと歩いていく。
    「はい」
    「了解です」
     その後を追うようにしてウィルとオスカーもまた共同のリビングから廊下へと出るのであった。
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    recommended works

    pagupagu14

    FUJOSHI SAW #キスディノ版ワンドロライ報告会
    @KD_1drwr
    初めて

    開催おめでとうございます!【初めて】で書かせていただきました!🍺🍕
    初めて キスディノ

    「キスがしたい」
    「は?」
    「キスがしたい」
    「いや聞こえてるって、何だよ藪から棒に」
    「だってキース!俺たち付き合ってるんだよ!?恋人だよ!?だったらキスくらいしてもいいと思うんだけど!」
    今日は二人とも合わせてオフの日で、昨夜ディノがいなかった時期に比べるとマシにはなったもののお酒を飲んでいたキースはダラダラと過ごしていてディノも珍しくどこかへ生かず部屋で過ごしていたのだが、それもふつふつと溜まっていた気持ちをキースに伝えるためだった。ディノが戻ってきて、復帰して、なんやかんやあって付き合うことになった二人だったが特に親友だった時と何かが変わることがなく日々を過ごしてきた。勿論、ディノはキースに大切に大事にされていると感じていたのだがキスくらい許されるのではないか?というか俺がしたい!という気持ちを今、ぶつけていた。
    「いや、それは…」
    「なぁ、だめか…?」
    キースに近づき、顔を覗き込むようにして甘えるディノに「ゔっ」とキースは声を漏らす。キースはディノのこういった顔に弱かった。これに限らず何だかんだキースはディノのお願いを聞いてあげたくなるし、いつもどこかで 1582

    pagupagu14

    FUJOSHI SAW平穏な時/キスディノ(🍺🍕)
    六章時、ピザ不足のディノにピザトーストを作ってあげるキースの話。くっついてます。
    キャンプ中、限られた時間イチャつくキスディノがみたい。六章時の書きたいネタまだあるからまた書きます。
    平穏な時 キスディノ
     「ピザ…ピザ不足だ…死ぬ、ピザの栄養分が足りなくて餓死する…」
    「そんな大袈裟な」
    なんて笑いながらキースは目の前の親友を見やる。どこか元気がなさそうに見えたディノもこんなことを言えるようになるくらいには回復したか、と安堵しつつシャレにならない言葉を言うものだから重い腰を上げてしまう自分はブラッド以上に甘いのかもしれない、と思って息を吐いた。
    「あれ、キース。どっかいくのか?」
    「ちょっと待ってろ」
    「わわっ」
    ガシガシ、と乱暴にディノの頭を撫でると席を外す。そんな様子をディノは不思議そうにぽかん、と見つめることしか出来なかった。
    ***
     「本物のピザじゃなくて悪ィな」
    そう言って戻ってきたキースが紙皿に乗せてやってきたのは――
    「ピザトーストだ!うわぁっ、キースが作ってくれたのか?」
    「あ、いや…まあ、いつも食ってるモン食えねーのはつらいことだと思うし、お前もその?頑張ってるとは、思うし?」
    素直じゃない言葉を吐露するキースだがそんなキースにディノは嬉しさを前面に押し出した笑顔を零した。
    「ありがとうっ、キース!うまいっ~~ああっ、もうキース!大好きだっ」
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    pagupagu14

    DONE四年分のラブレター/キスディノ(🍺🍕】
    https://twitter.com/pagupagu14/status/1373273751844843522?s=21の続きです。
    #ディノ・アルバーニ生誕祭2021
    #ディノ・アルバーニ誕生祭2021
    四年分のラブレター キスディノ
     「『桜の木の下には死体が眠っている』」
    「は?なんだそりゃ」
    「ジャパンで言われている言葉だ。だから桜は見事に咲くらしい」
    「へぇ…おかしなこと考える人間もいるもんだな」
    「でも、なんか怖くないか?それって」
    「怖いとか言う柄かよ、お前が」
    「キースひどい!」
    「ふっ…まあ、そうだな。ゾンビが出てきたりでもしたらたまったものではないからな」
    「ブラッドまで…」
    「まあ、そうなった時は守ってやるから安心しろ。ディノ」
    「ブラッド、てめぇ…」
    「なんだキース、言いたいことがあるなら言えばいい」
    「なんでもねぇよ〜」
    ***
    なんて、話をしたのはいつのことだっただろうか。桜が咲きだすといつもディノは花見をしに行こうと言ってじゃあ時期も近いのだからといつもディノの誕生日は花見を行くことが俺たちの間で恒例となっていた。
    それから、ディノが死んだと知らされ桜を見るたびブラッドのあの言葉が思い返されてならなかった。
    桜の木の下に死体が眠っているというのなら、こんなに同じような色の花を咲かせるのだからディノが下に埋まってやしないかと良いに任せて掘り起こそうとしてブ 1628

    pagupagu14

    DONE格好いいオレの恋人 キスディノ♀(🍺🍕♀)
    ※ディノを先天性女体化させてます。
    最近付き合い始めたキスディノでタオル一枚のまま戦いに出てしまうディノを心配するキースの話
    格好いいオレの恋人 キスディノ♀
     サブスタンス反応が消えた現場に漸くたどり着いたルーキーたちはギョッと目を見開く。
    「ディノ…?」
    「ああ、フェイス!お疲れ様、もうサブスタンス反応はないから気にしなくていいぞ〜」
    へら、と笑う声の主はディノ・アルバーニ。フェイス、そしてジュニアのメンターに当たり女性のヒーローだ。そしてその彼女は先程までシャワーでも浴びていたのか、髪、そして体を水で濡れたまま、そしてタオル一枚と言う痴女と言われてもおかしくないような姿であった。
    「ディノ、そのカッコ…」
    「ああ!いやぁ、さっきまでシャワー浴びててな?で、通信が入ってヒーローとして行かないわけにはいかないだろ?だからーー」
    と、言葉を繋げようとした時低く怒ったような声が当たりを支配する。
    「でぃ〜〜〜〜の〜〜〜〜〜?」
    「げ。キース…じ、じゃあ!俺はそういうことだから…」
    「こら待て、逃げんな!」
    「わわっ、許してくれよきーすぅ〜!」
    サイコキネシスでキースの腕の中まで引っ張られたディノは濡れてしまうであろうに上着を着せられディノはわしゃわしゃとタオルで髪を拭かれてしまう。
    「お、怒ってるか…?」
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    pagupagu14

    DONE永遠の春/キスディノ(🍺🍕)
    キースごめんね。謝っときます。ネタが降ってきたから…ディノがごつサブの影響でキースのことだけ忘れてしまう話です
    永遠の春 キスディノ


     長かったあの悪夢も終わったと思っていたのに、神様というのは時に残酷でまたオレにとっては悪夢のように思える日々が幕を開けた。
    オレはその日、会議でパトロールに参加できておらずそんな俺の元にやってきた情報はディノがサブスタンスとの戦闘で倒れたということ。血の気が引く思いがしながら走るとオレの前にはブラッドが立ちふさがった。
    「おい、ブラッドディノは!?」
    「無事だ。何も問題はない、だがキース。お前はディノに会うな」
    「はあ?何でだよ…!それもメンターリーダー命令か?」
    「………」
    押し黙るブラッドを無理矢理引きはがし、ディノがいるらしい医務室へと足を踏みいれる。ベッドにはディノが横になっていて、近くにいるジュニアやフェイスと話していた。思ったより元気そうな様子にほっと胸を撫でおろす。
    「ディノ」
    声を漏らすとオレの方を向き、そしてディノは不思議そうな表情を浮かべた。
    「ディノ…?」
    「あ、ええっと…?」
    不安そうな顔をして、視線を彷徨わせた後オレの後ろの方を見てぱっと表情を明るくさせる。
    「ブラッド!あの、えっと……」
    「ディノ、元気そうで何よりだ。身体に異常は 2342

    pagupagu14

    DONE #キスディノ版ワンドロライ報告会
    @KD_1drwr
    【ぬいぐるみ】で参加しました!
    ぬいぐるみはヴィレバンコラボのぬいぐるみイメージしてます🐺
    ぬいぐるみ キスディノ

     きっかけは些細な喧嘩だったように思う。今ではその原因さえ思い出せないような、ほんの些細なこと。オレもディノも普段ならすぐに仲直りするようなことも互いに意固地になってしまい、できないでいて今ではどうやって謝るか考えてしまう始末だった。
    「はぁ…」
    その日の夜、部屋のカウンターで酒をちびちびと飲んでいたオレだったがそんなオレに近づく気配を感じる。もちろん、そんなのディノ以外いない…のだが。
    思わず振り向くとオレの視界に飛び込んできたのはディノーーではなく、ディノと同じような空色の瞳をさせたオオカミのぬいぐるみだった。以前、ヒーロー業の一環でした仕事の際にディノが買い取ったのを覚えている。
    『キースくん』
    「ああ?」
    裏声で、オオカミに声を当てるオレと同年代の男に呆れてしまう。
    『ディノくん、友達と喧嘩しちゃって困ってるんだ。友達じゃなくなったらどうしようって…どうしたらいいと思う?』
    ーーああ、もう。
    こんなのも可愛いとさえ思ってしまうオレはきっとどうかしているのだろう。
    「あー…別に気にしなくていいとでも言っとけ。その友達はもう怒ってねぇし、むしろ…いつ謝ろう 997