Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    lagu_star

    @lagu_star

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 17

    lagu_star

    ☆quiet follow

    ミラクルトリオ中心(+南と西)共闘話。
    話が長すぎるので尻たたきにたまに更新します。

    ミリオン州の各地で見かけれらる幽霊の少女。
    そしてその場に後に現れるイクリプスの影。
    サブスタンスと関係があるとされる幽霊の少女はなんなのか。
    何故、人の形で現れるのか。
    これは幽霊の少女の謎を追うヒーローたちの話。

    ※注意
    ・サブスタンスの設定を捏造
    ・ヒーローたちの能力を個人的に解釈加えてる

    少女は空に祈る Twinkle, twinkle, little star,
     How I wonder what you are
     Up above the world so high,
     Like a diamond in the sky.
     Twinkle, twinkle, little star,
     How I wonder what you are

     夜空をキラキラと光るお星さまたち。
     そのお星さまたちと一緒に空に浮かぶ、たくさんの冒険をした英雄さんやお母さんのくまさんと子どものくまさんたち。
     お空はとても賑やかで楽しそう。
     わたしとも一緒に遊んでくれるかしら。
     わたしも仲間に入れてくれるかしら。 
     ああ、わたしもあのお空に行けるといいな。
     そしたら、きっと、皆に見てもらえるよね。



    「幽霊だあ?」
     まだ静けさの残る朝。朝の涼しい風が吹く中、エリオスタワーのヒーローたちの住む区域の一つ、サウスセクター研修チームの共同リビングでアキラの素っ頓狂な声が響き渡った。
     アキラの隣でブラッドの話を聞いていたウィルがまだ朝なんだから少しは落ち着いてほしいという視線をアキラに送る。その小言を言いたげな視線をスルーしてアキラはブラッドに尋ねる。
    「つうか、なんで幽霊をヒーローが追いかけるんだ?そもそも幽霊なんてもん」
    「アキラ、ちゃんと話聞いてなかったの」
     ウィルの棘のある言葉がアキラの言葉にかかる。
    「こうイクリプスがどうとか?」
    「……何もわかってないじゃないか」
     当てずっぽうに答えるどころか、ほとんど答えを返せていないアキラにウィルがため息を吐く。
    「その幽霊の女の子が現れているところでイクリプスの出現が確認されているから、警戒にあたれってこと。それにその女の子が現れたところに何かあるかもしれないから、そこをパトロール中に確認すること」
    「なるほど、じゃあ、その幽霊が現れたってとこに行けばいいんだな」
    「そう、パトロール中に。イクリプスもなんで現れたかよくわかってないみたいだから、それの調査も兼ねてね」
    「そうだ、ついでに周辺の住民にも何か変わったことがないか聞き込みもする必要がある」
     ウィルの説明を引き継いでブラッドが付け加えた。
    「それからその幽霊の少女の外見だが、ブロンドの髪に青い瞳の八歳ぐらいだと遭遇者は皆言っている。それもどこにでもいそうなごく普通の少女だと。パッと見ただけではわからないらしいが、出会った者と少し話すと一様にその場から消えるとも報告されている」
    「でも、それとエリオス、イクリプスがどう関係するんだ?」
    「……アキラ」
     本当に何も聞いてなかったのかとウィルが項垂れた。確かにアキラは寝起きだ。ついさっきまで眠そうにはしていたが、朝食も食べてだいぶ意識ははっきりしていたはずなのに。
     アキラの理解能力が低すぎるだけなのか、これからパトロールという事実に浮かれて何も耳に入っていなかっただけなのか。
     行き先が不安に
    「イクリプスが狙っているの何?」
    「そりゃサブスタンス、ってあっ、そうか。その幽霊とサブスタンスが何かしら関係があるかもしれないってことだな!」
     ウィルの問いからようやく答えにたどり着いたアキラがなるほどと嬉しそうな声をあげてぽんと手のひらを叩いた。
     その一部始終を無言で眺めていたオスカーもブラッドに余計な手間を掛けさせずにすんだとほっと息を吐く。
     朝食を終え、これからサウスセクターでパトロールに出るという時刻であった。制服に着替えて、あとは出発するのみ。今日も大活躍してやるぜと意気込み、今にも飛び出していきそうなアキラを制したのはブラッドだった。
    今日はパトロール前に連絡があると、同じように部屋を出ようとしていたオスカーとウィルを止めて上層部からの連絡事項を伝え始めたのだった。
     曰く、最近少女の幽霊がミリオン州の随所で確認されているとのことだった。そして、少女が現れたあとにはイクリプスも確認されているという。幸いなことにイクリプスは攻撃する意思を見せずにすぐに姿を消してしまうとのことで、被害は今だゼロだ。
     だから、幽霊の少女に出合ったらすぐに報告しろ、とブラッドが三人に伝えたところでアキラが大声を上げたのだった。
    「ノヴァ博士やヴィクターもその関係性を調査しているところだ」
    「じゃあ、そのうちなんかわかりそうだな」
    「ああ、予測はついてはいるらしいが、もう少し調べてから連絡するとのことだ。今日の夜あたりにでも報告があがってくることだろう」
     テンションの高いアキラに対して、どこまでも冷静に淡々とした物言いのブラッド。
     こう見ると本当に正反対なんだよなあ、とウィルは二人を見比べる。
    「何か質問はあるか」
    「大丈夫です」
    「んじゃー、さっさとパトロール行こうぜ」
     ウィルがきちんと返事をするのに対しアキラはウィルが答えたことをいいことに部屋の扉の方へと向かう。
    落ち着いてはいられない、動いていないと死ぬ生き物か、というテンションのままにアキラが早速部屋を出ていった。
     まだ完全に話終わってないだろとウィルがアキラを呼ぶが、すでに扉は閉まりかけ。
     どうしてこんなにも落ち着きがないんだか。行ってしまった幼馴染に変わりウィルがブラッドに向き直り、謝る。
    「すみません、ブラッドさん」
    「いや。連絡すべき内容はこれで全てだ。俺たちも行こう」
     もはや慣れたものだとブラッドも気にせずにアキラを追うために、部屋の扉の方へと歩いていく。
    「はい」
    「了解です」
     その後を追うようにしてウィルとオスカーもまた共同のリビングから廊下へと出るのであった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏👏👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    pagupagu14

    FUJOSHI SAW雨の止ませ方/キスディノ
    ご都合サブスタンスの影響で本人の感情関係なく涙が止まらなくなったディノの話
    雨の止ませ方 キスディノ

     「ブラッド!」
    「キース」
    キースはディノが医務室に運ばれたという知らせを受け駆けつけていた。今日はメジャーヒーローの会議やら何やらでパトロールに参加することは叶わず、もしもそこに自分がいればディノを守ることができたのにと悔やまれてしまい顔を顰めさせた。
    「ディノは平気なのか!?」
    「ああ、命にも…本人の健康状態にも何ら問題はない」
    「そうか…」
    ほっと安堵するものの、顔を見るまでは納得できないのは事実で医務室に入ろうとしたところでブラッドに遮られる。
    「あ?」
    「キース、ディノが如何にどんな状態であろうと動揺したりなどしないと約束できるか」
    「な、なんだよブラッド…ディノは無事なんだろ?」
    「ああ、無事だ。だが、一つ異常な点が見られる。だから今お前に聞いている、もしできないと言うのなら俺はお前をディノに会わせることができない」
    「………できる、約束、するさ……」
    「そうか、なら入るといい」
    ブラッドの言葉を不審に思いながら医務室へと入るキースとブラッドだった。
    「ディノ、キースを連れてきたぞ」
    「ブラッド!ありがとう〜、聞いてくれよキース〜」
    へら、とい 2249

    pagupagu14

    DONE周りさえ見えない/キスディノ(🍺🍕)
    六章中、部屋が分かれた(設定の)キスディノがルーキー達の前でイチャイチャする話。
    周りさえ見えない キスディノ

     部屋に鳴り響く着信音音。必死に探り当てスマホを耳に当てると早朝にはうるさすぎる、けれど不快ではない声がキースの耳に入ってくる。
    『おはよう!キース、朝だぞ』
    「あぁ……ふぁ、はよ…」
    『はは、大きい欠伸。もういい時間だ、そろそろ起き出してもいいんじゃないか?天気もいいし絶好のキャンプ日和だな!…トレーニング日和って言った方がいいのか?この場合』
    「はは、どっちでもいいだろ…そんなの」
    キャンプ合宿中。エリオスでは同室だったキースとディノは部屋が離されてしまい寝起きが悪いキースをディノが心配していたのがキャンプが始まる前のこと。『じゃあ、お前が電話で起こしてくれよ』なんて冗談半分にキースは言ったのだがそれを本気にしたディノはこうしてキャンプ中は毎日電話をかけてきて、それをキースは【良い】と感じていた。ディノの声を聞くたび、隣にいなくても生きているのだと感じられる。ディノがいなかった灰色の日はいないのに電話をかけてはキースが保護したディノの遺物とさえ思える荷物の中から光が溢れ出していた。
    「キース!」
    突然、そんな光を思わせる声に現実に引き戻される。
    「お 1666

    pagupagu14

    DONE居ていいと、言ってくれる人。 キスディノ(🍺🍕)
    ワンピのアーロン戦の地味なパロ。キースvsシリウスです。前後は特に考えてません
    居ていいと、言ってくれる人。 キスディノ

     「ここは…」
    辛うじての生活用品はあるが質素すぎる人が暮らしていたことなど思わせない部屋にキースが声を漏らすと目の前のこの世のものとは思えないほど儚げで人間離れした男は口元に弧を描いた。
    「ああ、ここはディノの部屋だよ。かつて、彼が起きて寝るを繰り返していた部屋」
    「な!」
    淡々と言われた事実にキースは呆然としてしまう。だって、キースの思い描くディノと結びつかないほど何もないのだ。ベッドと冷蔵庫とランプ、着替えが入っているのだろうクローゼット、そのような生活必需品以外何もない。信じられない、と言うように口を開けたままのキースにシリウスは笑みを返した。
    「本当に残念でならないな。ディノは良い働きをしてくれたーー良い、【道具】だったのに」
    「……ーーは?」
    ドスの効いた声がキースの口から漏れ出た。それと同時にミシミシと家具が、壁が床が音を立て壊れていく。
    「…驚いたな、君にそんな力があったなんて」
    「…何て言った?」
    「うん?」
    「【道具】、だと…?」
    洗脳されていたとは言えディノが仲間がそんな風に思われるのはキースには耐えられなかった。ま 1498

    pagupagu14

    DONE四年分のラブレター/キスディノ(🍺🍕】
    https://twitter.com/pagupagu14/status/1373273751844843522?s=21の続きです。
    #ディノ・アルバーニ生誕祭2021
    #ディノ・アルバーニ誕生祭2021
    四年分のラブレター キスディノ
     「『桜の木の下には死体が眠っている』」
    「は?なんだそりゃ」
    「ジャパンで言われている言葉だ。だから桜は見事に咲くらしい」
    「へぇ…おかしなこと考える人間もいるもんだな」
    「でも、なんか怖くないか?それって」
    「怖いとか言う柄かよ、お前が」
    「キースひどい!」
    「ふっ…まあ、そうだな。ゾンビが出てきたりでもしたらたまったものではないからな」
    「ブラッドまで…」
    「まあ、そうなった時は守ってやるから安心しろ。ディノ」
    「ブラッド、てめぇ…」
    「なんだキース、言いたいことがあるなら言えばいい」
    「なんでもねぇよ〜」
    ***
    なんて、話をしたのはいつのことだっただろうか。桜が咲きだすといつもディノは花見をしに行こうと言ってじゃあ時期も近いのだからといつもディノの誕生日は花見を行くことが俺たちの間で恒例となっていた。
    それから、ディノが死んだと知らされ桜を見るたびブラッドのあの言葉が思い返されてならなかった。
    桜の木の下に死体が眠っているというのなら、こんなに同じような色の花を咲かせるのだからディノが下に埋まってやしないかと良いに任せて掘り起こそうとしてブ 1628

    pagupagu14

    DONE永遠の春/キスディノ(🍺🍕)
    キースごめんね。謝っときます。ネタが降ってきたから…ディノがごつサブの影響でキースのことだけ忘れてしまう話です
    永遠の春 キスディノ


     長かったあの悪夢も終わったと思っていたのに、神様というのは時に残酷でまたオレにとっては悪夢のように思える日々が幕を開けた。
    オレはその日、会議でパトロールに参加できておらずそんな俺の元にやってきた情報はディノがサブスタンスとの戦闘で倒れたということ。血の気が引く思いがしながら走るとオレの前にはブラッドが立ちふさがった。
    「おい、ブラッドディノは!?」
    「無事だ。何も問題はない、だがキース。お前はディノに会うな」
    「はあ?何でだよ…!それもメンターリーダー命令か?」
    「………」
    押し黙るブラッドを無理矢理引きはがし、ディノがいるらしい医務室へと足を踏みいれる。ベッドにはディノが横になっていて、近くにいるジュニアやフェイスと話していた。思ったより元気そうな様子にほっと胸を撫でおろす。
    「ディノ」
    声を漏らすとオレの方を向き、そしてディノは不思議そうな表情を浮かべた。
    「ディノ…?」
    「あ、ええっと…?」
    不安そうな顔をして、視線を彷徨わせた後オレの後ろの方を見てぱっと表情を明るくさせる。
    「ブラッド!あの、えっと……」
    「ディノ、元気そうで何よりだ。身体に異常は 2342