後ろ手に縛られた肩が痛む。手首を戒めるのは自分が携行していた手錠だ。
髪を掴まれ顔を上向かされる。
「……クソッタレ」
にやついた笑みを睨み、毒づいた。それでも唾を吐かなかったのは猟犬としての矜持だ。
ずいと、目の前に突きつけられた鋼にゾクリとする。だがその銃身が火を噴くわけではないらしい。
「しゃぶれ。上手に舐めたら俺もお前を殺さないかもしれないぞ」
……クソッタレ。
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