カトマクチハ書きたい マキナの残骸ともいえる、彼女の体を構成していた部品の前でぼろぼろと大粒の涙を流すチハルを見て、マックスがぽつりとつぶやく。
「いいアニマトロニクス買ってもあれはできないんだろうなー」
「お前、わざわざ金かけて泣く気?」
「んなわけないじゃん」
軽妙な掛け合いも、BGMが泣き声では続ける気にはなれなかった。
カートがマキナの首を抱くチハルの横にしゃがみこむ。
「チハルちゃん、大丈夫だって。今は部品が足りなくてスリープモードだけど、脳が無事ならマキナちゃんすぐに復活するから」
「で、でも、こんな」
ひどいものだった。胴体は穴だらけ、首は脳髄を守るようにした管だけがかろうじて繋がった状態で引きちぎれている。
カートはチハルの頭を撫でてそっと抱き寄せた。
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