共に記念日へ「フェンリッヒよ!俺とハグをしてみようではないか!」
唐突に、ヴァルバトーゼがキラキラとした目でそう言い放った。
確実に誰かに何かを吹き込まれた。
フェンリッヒは直感でそう感じる。
「…閣下、それは如何なる理由で?それと、誰から何を言われましたか?」
「む…?ハグというものには、絆を深める効果があるのではないのか?小娘も、今日はハグの日だとか言っていたぞ」
「わかりました、小娘の入れ知恵ですね。後で殺しておきますので、閣下は何もお気になさらず」
「…?何故殺す必要がある?別に今は必要なかろう…というか、仲間を殺す必要も無いだろう」
8月9日。語呂合わせでハグの日。また、人間の下らない遊びに主が巻き込まれ、その軌道修正を自分がしなければならない。
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