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    nanatsu_080

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    <囲む会の覚書>

    <かいじ先生を囲む会>
    ※メモを取っていたわけでもないのでうろ覚えです。他の方の感想と合わせて想像してください。
    ※私の頭で一旦咀嚼して言語化したものですのでお話を伺った私の解釈になります。


    ・漫画家の一日のルーティン
    朝5時に目が覚める。前日遅くに寝ても5時になると目が覚める。
    そして珈琲が好きなので珈琲を飲む。新聞(スポーツ紙含む)などを読んで情報収集。
    その後9時頃になると散歩に行きたくなる。なので近くの公園に散歩に丁度良い場所があるので40分程散歩しながら今日進める作業の段取りを考える。
    スタッフは現在3名。隔週で連載。
    夜6~7時位まで仕事してそれからご飯を食べる。9時頃には眠くなる。

    毎日同じ事の繰り返しでたまに嫌になる事もあるが、今でいうとウクライナの人々はそれすらも出来ない。なので毎日同じ事が出来るという事は幸せな事なのだと思う、そう自分に言い聞かせると嫌だなと思ってい事がふっと無くなる。

    ・漫画を描き始める切っ掛け
    広島尾道の島出身で18歳までそこに住んでいた。
    尾道は海があって島があり、市街の背後には山があり山の斜面にも住宅がびっしり立ち並び人々が生活している。いわば3Dの世界。
    島から海を渡り市街を抜けて山から街を見下ろすと、妄想に近いが自分が通ってきた道(島から海を渡りここを通ってこう来た)というのが大体分かる。
    この俯瞰してものを見るという習慣が、ストーリー上であちこちに散らばっている様々なキャラクターを動かす際にそれぞれのキャラを俯瞰して見るというのに役立っていると思う。

    自分と同じ環境で育った同じような感性を持ったツーカーの仲の弟がいて、彼と絵の技術を競い見せ合って(お互いに相手に負けたくない)「これいいね」と言い合える存在が居た事が絵を描くモチベーションに繋がっていたと思う(親御さんからも絵を描く土台を教わったとおっしゃってたかな?)
    あとおじいさんが墓石などを作る職人さんで凧にも武者絵を描いたりする。おじいさんに一枚の絵なのにまるで動いているかのような生き生きとした色んな絵を描いている所を見せて貰えたのも大きい。

    ・描いていて面白い時とそうでない時
    例えば護衛艦「まや」と「くまの」を描く場合、まやについてはディテールの細部まで分かっているので自分の中で「ここから観た艦橋のここのディテールが格好良いんだよな」というのが分かっているので描いていて楽しいが、くまのは資料が足りなくて全体を把握していないので見せ所も分からないまま描く羽目になる。それだと楽しくない。
    昔の(時代劇)女性の髪型がどうなってるのかあまり興味が無いので構造がよく分からないが描かなければならないから描くがこれも楽しくはない。
    色んなものを楽しみながら描けるようになりたいとは思う。

    レオナルド・ダ・ヴィンチも宗教的な理由で解剖が出来なかった時代に人体解剖してまで細部を把握して人体を描きたかったんだと思います。


    ・ストーリー
    自分が本心から「面白い!」と思って描かないと読者にはバレる。
    (何を面白いと思うかは人によって違うので自分が小説や映画でも何に対して面白いと思うのかを把握しておくと良い、と言う様な事をおっしゃっていた気がする)


    ・一番は登場人物
    いくら演出を上手くやっても登場人物が本物かどうか(架空の世界だとしてもそこで生きてきた者のリアルさを表現出来ているか、登場人物が生きる事に誠実であるか)で面白さが決まる。
    登場人物(主要人物)にリアルさが無い(嘘っぽい)と周りの人物もその嘘の言動に振り回される事になる。そうすると全てにリアルさが無くなり嘘になる。
    なので一人でもリアルさを持った登場人物が居るとオセロ返しの様に自然と周りの人物もリアルになる。

    ストーリー展開が決まっているのに面白くないと感じる時は、このお話で読者にどういう事を伝えたいか・どういう感情を抱かせたいかなどが明確でない時や登場人物が嘘になっている時。
    机に向かうと描かざるを得ないのでソファで寝っ転がって悩んだり、それでも上手くいかないと描けない自分との現実逃避で不貞寝する。

    ・空母いぶきGGについて
    2月にロシアとウクライナが戦争状態になり話が描き辛くなった。
    しかしここでストーリーに妥協してしまうと今まで読んでくれている読者に申し訳ない。なので最初に決めた展開で終わりを目指すという事で決着がつき少し重荷がとれたとの事。


    <質疑応答>

    ・作品のテーマについて
    例えば「沈黙の艦隊」はアメリカの原爆によって被爆した日本がアメリカの核の傘によって守られなければならないという矛盾と不満をどう解決するかというのがテーマ。自衛隊含み核を持った原潜が次々と国連の傘下に入り核への抑止力となる。こうすればアメリカの核の傘から脱却できる。今日に至るまで海江田以上の案を提示する作品や政治家は見たことが無い(自分で読み返しても面白いなとついつい読みふけってしまうとの事)←分かる

    ・空母いぶき(無印)の終わり方はいつ決めていたのか
    初めから決めていた。自衛官と中国兵は初めは撃ち合うが最後は撃ち合わず「お疲れ様」と言い合い一旦は幕を閉じるが地政学上中国とは隣国なのには変わりが無くこれからも問題は続いていく、という表現をしている。

    ・ジパングがヒューマンドラマな訳
    父親が帝国海軍軍人だったため太平洋戦争の話を色々聞き、自分も興味を持って昔から様々な資料を集めていていつか描きたいと思っていたテーマ。
    しかしいざ描くとなると戦記物として描くのも有りだが、それよりかは今の若者(連載当時)から見た太平洋戦争はどう見えるのか?を描いた方が面白い。それには(使い古された手だが)タイムスリップしかないと。
    最新イージス艦ごとあの時代にタイムスリップさせただ単に兵器の能力差だけを描くとなってしまうと面白くないのでみらい乗員たちが(今を生きる若者)あの時代で何を感じ考えどう行動するかをメインに描いた。

    ・登場人物にモデルはいるのか?
    やはりよく知る人物(身近な人だったりアイドルだったり)の良い所から嫌いな所まで知っていてその人をモデルにして描くとリアルなので読者の共感が増す。沈艦連載当時編集長だった方から色々と影響を受けた(編集長は沈艦を気に入っていて担当を飛び越えて先生とやり取りしてストーリーを決めてしまうので(本来それは担当編集の仕事)担当には気の毒だったと思うとの事)


    その他お話されていたこともあるのですが凄くうろ覚えだったりするので省きます。
    また先生のお話同じ話で良いので何度でもお伺いしたいです。




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