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    しゃちよ

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    しゃちよ

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    『あしの光/青鈍の君』簡易装丁版頒布記念で、初版購入者限定公開だったのを全体公開にしました。
    設定や没ネタなどが乱雑に置かれています。

    ここに書いてあることの他に、質問等ございましたら、マシュマロ(https://marshmallow-qa.com/ningen_desu4)へどうぞ。気づき次第こちらに追記いたします。

    ##あしの光

    『あしの光/青鈍の君』購入者特典・キャラクター設定:

    蘆屋道満:
     地方豪族ではあったが、有能さからとある播磨守の目に留まり、県召の除目で例外的に登朝することとなった
     陰陽寮に所属
     安倍晴明とちゃんと和解、あるいは同等の実力を認められたという世界戦
     しかし出自はあまりよろしくない(地方豪族)
     唐突な出世に回りから悪い噂が立つ
     特異な恵体とあまりの有能さから疎まれる(見目の良さからモテたのもあり猶更疎まれる)
     狭く淀んだ都の貴族社会へ辟易
     どうせ直ぐに都落ちするだろうと本人もわかっていたため、女性遊びに更ける
     見目の良さを褒められることには慣れていて、特に何も感じない

    藤丸立香:
     零落貴族の一人娘
     大昔に「藤」の名を賜ったものの、以来パッとしない家
     双子の兄がいたが、遠征から帰ってこないことで一層家が零落した(周りは死んだものとするが、立香は生きていると信じたい)
     兄さま大好きだった(蹴鞠で一緒に遊んだりするなど、結構おてんば)
     緋色の髪と細い体を理由にモテない……(その実、体に生まれつきの大きな傷があり、良いところまで行ってもそこで体の関係を持つ前に別れてしまう)
     和歌は苦手であり、他の人の歌を引用する
     楽器の演奏や歌声はなかなかに美しい

    安倍晴明:
     例のとある播磨守イェ~イ
     都落ちする蘆屋に拠点を提供する
     自称蘆屋の友人(蘆屋「うっさいわだぼ」)
     その実力を一番買っているが、しかし同時に素行の悪さはちょっと困ってた
     個人的にはリンぐだを推しているので、どうにかくっつけようとしていたが、とうとう蘆屋がカバーできないまでの失態をやらかす→都落ちの後の拠点と都での立香の情報を提供し続ける







    ・「あしの光」「賤しの光の君」

     見ての通り『源氏物語』の光源氏(光の君)がモデル。光源氏は一応高貴な血筋にあったため、ある程度のやらかしも許されました。とは言え、光源氏が都を追われた話である須磨下りは、政敵のプレッシャーが増したと言うのもあるのですが、何より人妻朧月夜との密会は流石に許されなかったと言う点が大きく、いくら最も尊い血が一部流れていても、許されないこともあったようです。
     そんなことを、後ろ盾と言えばよくわからん面白狐系陰陽師くらいな地方豪族蘆屋道満がすれば都に居れなくなるのは明らかでした。

     忘れもしませぬ。これは筆者が受験生だった頃―― 古文単語「あやし」には「怪しい」と「賤しい」の二つの意味があると学んだんですよね。平安貴族といえば掛詞のようなダジャレ大好きな人たちなんで、これは絶対「蘆屋」を「悪しや」と、「妖し」と「賤し」をかけるだろうな~って感じで付けました。






    ・古風な姫君藤丸立香

     蘆屋のモデルを光源氏とするなら、どの姫君を立香ちゃんのモデルにするか……となって、個人的に末摘花が一途可愛くて好きだったので選びました。末摘花は『源氏物語』に出てくる醜女ではあるのですが、純粋な好意と光源氏の気持ちを真っすぐ信じ続ける気丈さからなんだかんだ光源氏に引き取られ、妻の一人として穏やかな晩年を過ごしました。

     立香ちゃんの家も末摘花同様、あるいはそれ以上に零落しています。父母も兄もいないわけですから。なので従者も本当に最低限、お香だって流行りのものは手に入れられないので、自分なりに安価に気に入ったものを作っていました。だから唯一無二の香りだったんですね。
     当時は紙も大変高価なので、本当ならあんまり文とか送れないんですよね。でも、好きな人からのラブレターには、どうにかして返したくてちょっとだけ背伸びして見せたり。で、歌も苦手なので失敗作もいくつもできてちょっと家計が困っちゃったり。はぁ~可愛いですねェ!!!! しゅき。幸せになってくれ。文がまばらになったのは、流石に家計がきつくなってきたってのもありそうだな~とか考えたり。決して気持ちが離れたわけではありません。一途に思い続ける女ですよ、立香ちゃんは。

     そういえば、末摘花はお顔は平安ウケしない感じ(細身の体に高い鼻で、鼻の先が赤かったらしい)だったんですけど、髪が本当に綺麗だったらしいです。では、立香ちゃんはどうかと言うと、緋色の髪ですし、これもまた平安ウケしなかったのでは……?と思います。うぅ~ん大変だこりゃ。モテないぞ。でも運命の人に出会えたからOKです!
     まぁでも、蘆屋も最初緋色の髪を見た時はぎょっとしたかもですね。それ以上におもしれー女だったから文を送ったわけですが。そして御簾越しによくよく見たら可愛いし、健気だし、と恋に落ちたわけです。FOOOO

     ちなみに、背中の傷はあまり設定練ってません。マスターの生まれ変わり的何かでも良いですし、お転婆娘なんで転んでできたとかでも良いですね。






    ・没ネタ『あしの光』「鹿鳴く秋」

     「梅雨」と「司召除目」の間の立香ちゃん視点の話を描こうと思っていた時が私にもありました…… 以下、書きかけの本文です。

      -----------------

     鹿の無く音が、酷く物悲しいほどに聞こえる。梅雨のあの日以来、私の下に好い人は一度も訪れず、こうして鹿の音を一人物悲しく聞いている。
     雄鹿は妻を求めて、想ってこうしてひひと切ない声を響かせているのだとか。ある人は、秋の鹿の音に「奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき」と歌を残した。だけれども、本当に、悲しくて、寂しいのは、きっとこの求愛を一人で聞いている私なのでしょうね。
     文すら疎らになり、ああ、やはりあの人もこの背の傷を厭う人だったのだと虚しく思う反面、それでもあの人の優しい声が、暖かな手が忘れられない。こんなこと、初めてだ。
     稀に届く文は、どれも酷く質素で、本当に誰が送ったのかすら分からない程で。「緋色の姫」と書かれていなければ読むことすらしないだろうそれを、私はこうして今日も心待ちにしている。
     
     気を紛らわせようと、従者に頼んで琴を取り出した。気の赴くままに、鹿の音をかき消そうと琴の音を掻き鳴らすのだけれども、それは一層一人の静けさを際立たせるばかりで……ぽたりと、琴の上に、小さな水溜まりが出来た。
    「青鈍の君……」
     声を抑えることすらできずに、好き人を求めて泣きじゃくる。それは、まるで子供の用に無遠慮な涙で、どうしたものか、いくら泣いてもやめられない。
     ああ、青鈍の君、貴方が恋しい。どうして会いに来てくれないのです? 私が、「瑕の姫」だからですか? それとも、貴方を内へと招き入れなかったからですか?
     幾重もの後悔に儚くなってしまいそうなほどで、稀にやってくる文すら涙で霞んで読めなくなってしまった。

      -----------------

     秋って牡鹿が雌鹿を求めて結構な大声で鳴くそうなんですけど、これが相当切ない音なんですよね。YouTubeとかにも上がってると思うので聞いてみてください。
     で、この牡鹿の声を聴きながら、遠くなってしまった青鈍の君のことを思い出して「牡鹿はこうも求めてくれるのに、貴方は求めてくださらないんですね……」みたいに悲しむ話を書こうと思ってたんですよ。でもなーんか筆がのらなかったんです。ので、没となりました。







    ・没ネタ『青鈍の君』息子たちの話

     設定だけ考えて、結局「助長だな?」となって息子たちに関してはほとんど書きませんでした。一応、以下に設定を載せておきます。

    長子
     見た目イメージは片乳出さずにちゃんと服を着ている1臨
     幼い頃から呪術や陰陽道の才覚を表す
     性格は控えめながら芯がある。基本真面目で多才
     いらずらをすると一番たちが悪いが、そのことを本人が一番自覚しているためあまりしない
     父母を気にして都に中々上れずにいた
     いざ上京する際、後ろ盾にはいつか見たような狐系陰陽師が付いてくれた。え、この陰陽師今何歳なの……?

    次子
     見た目イメージは2臨
     やんちゃボーイ。小さい頃から山に一人で遊びに行っては父にしこたま怒られて連れ戻される。しかしまた遊びに行く。泥だらけになって母にお土産を渡すと、「本当に困った子ね。でもありがとう」と拭ってくれるもんだから調子に乗ってまた遊びに行く
     多分兄弟の中で一番人懐っこい。山で天狗か何かと意気投合(?)して修験道か何かの道に進む

    末子
     見た目イメージは3臨
     甘えんぼ。そこそこ大きくなっても母の膝の上を占領していたが、流石に母が潰れると兄弟及び父に説得されてしぶしぶお膝から卒業した
     おしゃれが大好きで、時折母と化粧で遊ぶなどしていた結果舶来の美術品などにも関心を抱き、交易をするようになった

     見た目は基本恐ろしいほど蘆屋似。強い……拗らせ男の遺伝子強い……
     この子たちの名前は特に決めていないです。というのも、私が名づけをしてしまったら、読者の方からしたらリンぐだの子というより、少し遠い誰かになってしまうかもしれないと危惧したからです。なので無難に長子、次子、末子と呼んでます。

     また、名づけをしない関係から、どうしてもこの子たちに注目した話は書きづらいと言うこともあって、没ネタとなってしまいました。本当は以下のようなものを考えたりしていました。


    長子:上京するか迷っている青年期の話。一応書いたんですけど、なんかしっくりこなくて没に。以下没文です。

      -----------------

     そして、聡明な長子は、幼い頃から夫に様々な術を学び、都にまで名前の知れた陰陽師となった。だけれども、年を老いつつある父母が心配なのか、誘いの声も断り都鄙にいた。
    「また文が届いたのですね」
     長子が自慢げに文を見せに来た。こういうところはまだまだ子供のままだと思うと、つい笑みが零れる。
    「はい。母上と父上のおかげで」
    「私は何もできていませんよ。ねぇ、貴方」
     横で長子に負けぬほどに嬉しそうに文に目を遣る愛しい人に声をかける。私の好き人――最愛の夫は、聞けばかつて長子のように都の者に誘われて上京した陰陽師であったと言う。その後色々とあって都から去らねばならなくなった。夫はそこで何があったか、あまり話そうとはしなかった。きっと、辛いことも多かったのだろう。だからこそ、「吾子は、都に行こうとは思わぬのですか」と言ったことには大層驚いた。
    「父上……吾子と呼ぶのはもうやめてくださいと、何度言えばよいのです。もう私も元服して久しいのですよ」
    「まぁ、構わぬではありませぬか。いつまでも子は子で愛らしいままなのです。で、この文、どう思っているのです?」
     困った様子で沈黙する長子。その瞳に野心の炎が燃えていることは私にだってわかる。だけど、父母を田舎に残して都に行くことがきっと決断できないのだ。
     本当に、夫に似て、困ってしまうほどに優しい子。だったら、きっと私たちが言ってやらねば、この子はきっとずっとここに囚われてしまう。
    「私たちが心配で断り続けているのではありませんか?」
     いつもはあまり直接に言わないのだけれども、母として言わなくてはならない。そう思って言えば、夫も長子も、珍しく私が真っすぐな言葉を発したことに酷く驚いた様子だった。
    「その……まぁ、確かに私がここを出ていけば、誰がこの家を継ぎ、守るのかと心配に思っているのは事実です」
     ああ、やはり。責任感の強い長子は、そう言って黙り込んでしまった。どうしたものかと隣の夫を見遣れば心底可笑しそうに笑っている。
    「ンフフ、儂も甘く見られたものですね」
     長子も私も、そんな夫の様子に不思議そうにしていれば
    「儂とて、かつて京に名を馳せた一人の術者にございます。家の一つ、守れぬ腑抜けなどにはまだなっておりませぬよ」
    そう言われた長子ははっと驚き、「父上、そういった意図はありません。ただ、いずれ老いていく身の父母を思わぬ子はいないと言うだけで……」としどろもどろに言っている。こういうところはまだまだ父に軍配が上がる。
    「何もここを忘れなさいと言っているのではありませんよ。一年でもいいのです。自分のしたいことをなさい。それで、帰りたいと思ったら帰ってくればいいのです」
     そう重ねるように言うと、長子も遂に折れ、都に行くことになった。

     長子を見送ろうと牛車で峠の麓まで行くと、浅葱色の男がわざわざ都から迎えに来ていた。どこかで見た人のような気もするのだけど、やはり長子が心配で、夫に寄りかかりはらはらと涙を流してしまってそれどころでは無かった。帰りの車の中、ずっと慰めてくれた愛しい人の優しさに、猶更涙が止まらなかった。
     屋敷は都から下り迎えられた時から変わらずそのままで、広くも狭くもなっていないはずなのに、こうして子が皆去った今、物悲しいほどに広く感じてしまう。そのことをつい零すように夫に言えば
    「えぇ、確かに、貴女が初めて来た時ですら既に二人でした。こうして夫婦水入らずの時間は、思い返せば初めてにございますな」
    と、柔らかく言った。


    次子:泥だらけで蛙か何かを捕まえて帰ってきたショタ時代の話を書こうかと思ってました。その際山で出会った天狗か何かとの話や、釣り殿で蛙の鳴き声を聞きながら……みたいな話を想定。しかし没に。


    末子:おませな末っ子ちゃんのファッションショー!みたいな話と、結構大きくなったのになかなか母離れできずべったり、な末子の(プレ)自立の話とかをイメージ。しかし没に。







    ・カバー下のイラスト

     書籍版の到着後にしか確認できないのですが、カバー下にはとあるシーンのイラストが描かれています。そこで注目して欲しいのが2人の手です。

     蘆屋は「手を」と言われて手の甲を上にして出しました。これは「自分の感情を抑制し、人に見せない傾向があります。自分の心の秘密を人に話そうとしません。たとえ友達でも心の境界線がはっきりしていて、あまりプライベートなことを話そうとしません。自分のことはそう簡単に理解されないと思っているようです。両手の間が広く、指と指を広げて出した人は、自分の感情に少し抑制がかかっている人。自制心があります。」(https://koishinri.com/story/entry-s0153.html)とのこと。

     立香ちゃんはそんな蘆屋の小指に触れてますね。これは相手を理想の恋人深層心理で思っていることの表れだとか(https://kyabapedia.com/keikensha/donoyubi/)。

    最高ですね!!!!!!!!!!!! わかりみが強い!!!!!!!!!!!!!!
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