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    kikkawa

    @s16gv

    成人の方へ:18禁の創作物は、スマホであれば右上にある『一般』を押すと見れるようになるようです!

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    kikkawa

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    虎猪
    いのり目線
    付き合ってる
    結局ラブラブするだけ
    前書いた話しとなんか似てますね?すみません我慢してください。

    ↓タップで続きが出まっせ。

    ##虎猪

    バク宙、二回転アレ見てみ、猪里。と、部活仲間である長戸に笑いながら服の袖を引っ張られた。指さされた方向に振り向くと上履き脱げかけの足が見えた。

    …あきれた。またやってる。

    長戸は自分にも笑ってほしいみたいでこちらに含み笑いを向けているが、愛想笑いをする気分でもなく、だからといって無視する訳にもいかないから、あぁ、とだけ曖昧な返事をして、その騒いでいる廊下から逃げ出すように階段を降りた。


    どうしてああも目立ちたがり屋なんだろう。理解が出来ない。踊り場の壁に向かっていたら、先ほどの風景が蘇る。


    皆んな虎鉄を見てる。
    あの子も、その子も、その隣の子も。どの子も。

    も〜、とかヤダ〜とか言って、みんな頬を染めたり笑ったりしてる。

    男性にも女性にも、年上にも年下にも、平等に接する、誰にも優しい虎鉄。

    空気を読むのが上手くて会話だって上手だし、聞き上手でもある。誰かの悪口なんて決して言わない。
    見た目はちょっと派手に見えるけど、さり気なく優しい。そんなギャップも魅力なんだとか。女の子たちが話していたっけ。
    べつに聞き耳を立てたわけじゃない。それでも、虎鉄の噂は嫌というほど耳に入ってくる。

    クラスで浮いてる子も、よく喋る子も、そうでない子も、控えめな子も、明るい子も

    実は、皆んな虎鉄の事が好きなのだ。

    みんな。

    その、みんな、の中に自分も入ってる。

    そう思う時、自分は途方もなく大勢の中の ひとりに過ぎないんだなと感じる。

    こんな奴のなにが、どうして好きになる?とまで思っていたのに。


    そう思っているといきなり目の前の壁に バン、!と手が置かれた。

    「猪里、さっきの見ててくれてTa?」

    「…さっきの?」

    「オレがさっき廊下でやったやつ!」

    どうやら、とぼけても無駄らしい。

    「…見てなか。」

    そんなもの、と言うように一瞥した。
    それを聞いた瞬間に、虎鉄は目の前で言葉通りのガックリをする。


    「なして毎回あげなことすっとね?そこまでしてお、女の子達に見られたかね?

    そのうち打ちどころが悪ぅて首ん骨でも折れて死ぬっちゃないと?」

    まるでお母さんみたいな事を言っている。そんなこと、頭では分かってる。
    いくら口うるさく言ったって聞かないんだから。そうだ、虎鉄が悪いのだ。責め立てるような言葉ばかり頭の中に浮かんでくる。
    次は何と言ってやろうか。一呼吸置いたその時、虎鉄がふと口を開いた。

    「猪里が」

    「なん??」
    「猪里が、見てくれるかなと思って。」

    そうとだけ言って、虎鉄は目線を外した。

    なんだか虎鉄の頬が心なしか赤い気がする。
    それを見てこちらも頬が熱くなる。お揃いなのに、自分のこと、見られたくなくて俯いた。


    「……アホじゃなか……?」


    逆だって。
    俺が、お前を見ているんだって。

    そんなこと、恥ずかしくて言えなかったから、いつもの学ランの肩のとこに埋まったら、不安がどっかにポーンと飛んでいった。



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    Replies from the creator

    kikkawa

    CAN’T MAKE虎猪
    付き合ってる
    いのり目線
    キスまで
    らぶらぶだね!

    いのりちゃんて日々こてちゃんの優しさに支えられてると思う…お礼なんてこてちゃんはきっと求めてないけど、心から感謝を伝えられた時にまた2人の関係は新たなステージへと向かうのかもな〜いいね!虎猪ネクストステ〜〜ジ!!是非その新たなステージおじさんも行<投稿日:2025/02/13>

    ↓タップで続きが出ます。
    もう一回その日は ちょうどクラスの日直の日だった。
    放課後までに その日あったことを書いた学級日誌を担任に届けて、ようやく日直の仕事は終了となる。

    べつに、律儀に自分の用事を一緒に待つ必要なんて無いのに…。
    と いつも思うけど、わざわざ口で「待つよ 」とも言わず、さり気なく待ってくれることがとても嬉しかった。


    「意外と書くこと見つからねぇよな、そういうの…」

    毎日何かしらあったはずなのにさ、と虎鉄は続ける。本当にそうだ。先ほどから手に持ったペン先がむなしく空を切っている。日頃から思っているけど、改めて、本当に虎鉄は人の気持ちや空気を読むのがうまいなと思った。



    「……あの、Sa」


    前の席の椅子に こちらを向いて座っていた虎鉄が、なんだか落ち着かない様子で、さらに身を乗り出すようにして言った。
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