無題「俺、先生の事好きかもしれない」
秘境周回を終えた帰り道、顔を赤らめてどこかを眺めながら照れくさそうに公子がそう言った。あまりの驚きに思わず近くに流れていた川に足を踏み外した
「え…………」
「えっ大丈夫!?」
「大丈夫じゃない!!!!」
川に足を入れたまま公子を凝視してそう答えた。驚くのも声を荒らげてしまうのも無理はない、何故なら私は腐女子だからだ。共に冒険する仲間にイケメンが複数人いれば当然の様にBLを考えてしまう、いくらそれが現実にならなくても妄想はタダだし。そう思っていたのに、今彼はどう見ても友人としてではなくいかにも恋愛対象として好きだという顔をして私にそう言った
「やっぱり気持ち悪かった…?」
「そんなことない、少し驚いただけ。というかどうして私に相談するの?」
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