サビクの導き「それじゃ、また明日。」
「お疲れさまでした!」
固定メンバーが次々と通話から抜けていく様子を見送り、
最後の一人がいなくなったと同時に、イヤホンを外して椅子の背にもたれ掛かる。
「今日もダメだったか…。」
4層の後半に突入出来たまでは良かったが、
エクピロシスからパンゲネシスまでの間に死者が出ることが多く、
なかなかその先のギミック練習を行えない状況にあった。
しかしここで腐っても仕方がない。
それよりも俺は、倒すべき対象であるアテナに興味津々だった。
前半の神々しさも良かったが、後半では閉じていた瞳が開き、
感情をむき出しにして向かって来る様がなんとも可愛らしい。
固定メンバーには言い出せないが、
こういう拗らせた女性キャラクターには目が無い性分だ。
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