ちぇどさいど今日も一日仕事を終え、晩御飯の時間!
今日の晩御飯は、ハンバーグ。
それと、オミソシルというスープ。
オミソシルは、アチラのニホンって所のスープで、水にミソと言うものをいれる。
らしい。
オレも実際に飲んだことはないけど、
ちゃんと教えてもらったから作ることができるはずだ。
「今日のメシもうまいぜ」とーちゃんがいった。
「まぁ!オレだってね!ちゃんとご飯作れるからね」
まぁね!
料理には自身があるからね!
そういえば今日、配達に行ったときに元アチラの人たちかな、
「お前、向こう出身らしいじゃん、此処に来る前は何してたんだ?」
「僕はニートだよ」
なんて話をしていた。
そっか。そうだよな。
アチラにいた人達はここに来る前の人生があったんだよな。
とーちゃんにも、コチラに来る前の人生が…
「そういや…」
アチラの話は聞いたことがあるけどアチラにいたとーちゃんのはなしはきいたことがない…
「とーちゃんは、コチラに来る前は何をしていたの?」
とっさに出てしまった質問だった。
やってしまった。と思った。
元ノーマンにこんなこと聞くのは…。
でも、とーちゃんなら…。
目の前には、少し困った表情をしたいる父親がいた。
やっぱりだめだ。この質問は。
いくら家族といえ、聞いてはいけない、
言いづらいことらしい。
オレだって、昔女の子に振られた話をしてくれと言われたら、話せないかもしれない。
今話せているじゃないかとか、そういうのは言わないこと!
「あ、い、いや、やっぱり何もない。そういえば今日は、オミソシルってやつを作ってみたんだ。どう?」
そう言いオレはオミソシルを飲んだ。
思わず話を逸してしまった。
だってそうするしか、ないじゃないか。
「みそ汁はうまくできてると思うが…。
うん。残念だが、アッチにいた頃の俺はアイドルとかではなし、普通の男だったよ。普通のな。ガッカリさせてすまねぇな」
?
アイ…ドル…?何言ってんだろ…?
アイドルだなんて思ってない…けどな…?
「いや、アイドルだなんて思ってないよ。大丈夫。」
でも、そっか。普通の人だったんだ。
へへっ、それに教えてくれたし…
それに、変な人じゃなくて…よかった…!
「そっか…普通、普通か。よかったよ!犯罪者とかじゃくて…!!」
そう言うと、とーちゃんは少し呆れた顔で
「お前なぁ…俺をなんだと思っているんだ…」
と言っていた。
なんだと思ってるんだって、
そんなの……
「とーちゃんは、とーちゃんだよ。オレの自慢のね!」