雪はきらいだ
記憶の底に閉じ込めていた暖かくも苦しい思い出が、否が応でも引き摺り出されるから
そして…
「カミュ」
いつもは朝が得意ではないこいつが、雪の日の朝だけおれが起きるよりも前にこうやってぼんやりとひとり外を眺めている。
声をかけても気づかない、外に向けられたままの視線は「ここ」にはなく。
いつか……
いつか雪が攫っていってしまうのではないか…と、ガラにもなく不安になった

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