花洋セックス!!!息子が鎮まるのを粛々と待って、漸く立ち上がる。気付かぬ間に、日陰は日向へ変化していたようで、花道はじんわりと汗をかいていた。
屋上を下る階段を歩みつつ、この汗は、脂汗だろうかと舌を食む。ピリリとした痛みが、フラッシャーのように、花道を現実へ引き戻してゆく。
頭を振り、両頬を叩く。
洋平とは、友達でいたい。
洋平で勃起したとしても、友達でいたいのだ。
義憤に塗れた学級委員長のように、花道は鼻息を荒くさせた。危険かもしれないが、保健室へ出向こう。洋平が心配だ。
保健室は1階にあるので、ぐるぐると階段を回る。暑い。額から滑り落ちる汗の不快感に、顔を顰めつつ、ズンズン歩く。
引き戸を滑らせる。保健室に来たのは初めてだが、本来であれば養護教諭が腰掛けているのだろう椅子が、空っぽだ。作業机の向こうにある白いカーテンの先に、洋平が眠っているのだろうか。汗を拭い、花道は足を踏み出した。
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