午前七時の独占欲【ウエサウ】瞼越しに感じた光が、やけに眩しくて。思ったより眠ってしまったか!?と慌てて起き上がってみれば、時計の針は予想より進んでいなかった。
幸い、今日は休日だ。それを口実にして、昨晩は恋人の時間を頂戴したのだった。
視線を転じれば、彼はまだ眠りの中にいた。雪のように白い肌は、今にもシーツと溶け合ってしまいそうだ。時に自分を弄び、時に可愛らしい音を紡ぐ唇も、今はお留守番中。長い睫毛は昨夜よりよく見えるが、その奥にある瞳がこちらを見てくれないのはやはり寂しい気がした。
早く起きないだろうか、と思いつつも、眠っている恋人を起こすのは忍びないので寝顔を見つめながらその時を待つ。数分ほど経過した頃、焦がれていた二つの薄緑が姿を現した。
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