「…なんだ?」
突然、ふわりと後ろから抱き締められた
「ん、こうしたいと思ったから…」
「そうか…」
そう言って、まわされた腕に手をあてる…
疲れている事を見透かされているのか、時々こうやって甘えてくる
それが嬉しくもあり情けなくもなり
自身の不甲斐無さに呆れ返りたくもあるが、
いまはこの愛しさに包まれていることを選んだ……
また、こいつは無理してるのを隠してるんだろうなぁとは思った
心配だし癒してやりたいと思ったのも本当だ
ただ、それを言い訳に甘える口実にしているのも確かだった…
もっと甘えたい…傍にいたい…抱き締めたい……
けれど素直に移す事ができなくて…誰に言う訳でもないけれど
自分を動かす為の言い訳を自分自身に言って、その肩へと腕をまわした……
(2022-12-17)