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    be_cocoon

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    創作キャラの不純文学パロです。パロできてるか怪しい

    #不純文学パロ
    impureLiteratureParody

     大学へ向かっていると、二人に増えた園崎樹と鉢合わせた。朝起きたらこの状態だったのだという。さすがに揃って大学へ行くと周りが混乱するだろうと思い、私はジャンケンで負けた方と講義へ出席する。
     肉体が二つあるというのは便利だ。樹はそれを駆使し、一方が課題をやっている間はもう片方が漫画を読むなど、器用に立ち回るようになった。記憶は別々だが性格や感性は全く同じようで、私が単行本を貸すと必ず同じところで笑っていた。私はアホ毛の向きで二人の樹を判別し、名前と苗字で呼び分ける。そのうちに私は園崎の方と恋愛関係になり、園崎樹との恋人と腐れ縁の幼馴染みという両方の関係を手に入れる。
     園崎樹との関係を永らく決めかねていた私はこの状態に満足していたが、都合の良い展開はそう長くは続かなかった。季節が一周した頃、園崎と樹の住むアパートが全焼し、部屋からは死体が発見されたのだ。アホ毛は燃えて見分けが付かなかったが、見つかった死体は一つだけだった。それだけを希望に、私は行方不明になったもう一体を探す。
     数年後、遠く離れた地で園崎樹を見つけ出した。アホ毛が左側に跳ねていることを確認し、私は「園崎」と声をかける。彼は突然駆け寄った私に驚いた後「ごめん。ただの幼馴染みに戻りたくてさ」と目を逸らした。私が「……しょうがないな、樹は」とため息を吐くと、園崎樹は「久しぶり、美希」と嬉しそうな笑顔を見せた。
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