リューナイトのSS 下書きくらいだけど ガルデンの独白の話(アニメ版)胸を貫かれ、真っ逆さまに落ちて行く。
修羅場には慣れすぎた身だが、これで終わるのか、と思った時が、1度目だった。
彼奴が、私に、手を伸ばしたのは。
それから、彼奴は敵である私に手当だの、説教じみた言葉だのを゙寄越してきた。
「じゃぁ、お前はどうして覇王を目指すんだよ」
言われた瞬間、胸の中にある宝石が、砕け散るような気分がした。
それから、また一夜明けて。
やつはまた手を伸ばしてきた。
共にアースティアを守ろう、と。
おまけに仲間の忍者から私を庇い、仕舞には囮になるから私にドゥームを落とせ、とまで言ってきた。
敵である私を、なぜこうも信頼するのか。分からなかった。
だから、手を伸ばせなかった。
自分が分からなかった。
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