どこまでも青く 星穹列車の少女——星。
彼女は何かと無茶をすることが多い。できそうだと自己判断すれば、即座に突っ込んでしまうし、仲間に危機が及べば、自ら進んで盾になろうとする。
もちろん力は人並み以上はあるが、彼女の身体はそこまで強くはない。か弱い……というわけではないが、少なくとも自分よりは頑丈ではないだろう。
それでも彼女は前に進んでいく。開拓の道を進んでいく。
アベンチュリンはそんな力強い足取りで歩いていく彼女が好きなのだが………時折見せる猪突猛進さに心配になる。恋とは違う意味で目を離せなくなる。
だから、その日も————。
「星゛っ!!」
雷鳴が響く中彼女の名を叫び、アベンチュリンは雨に打たれながら夢中で走る。鈍色の空から降ってくる少女を追いかけ、瓦礫を駆け抜けていく。
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