【捜索依頼】依頼人:ハレルヤ「……では、本日のご要件をこちらの紙へ。ご依頼内容の説明もお願いします。」
曇り空が広がった昼頃、微かに灯された消灯が寂れたオフィスとテーブルを照らし、女性と小さな子供が二対一で向き合っていた。
「…はい。ここに書いた通り、貴女達に行方不明になった人を探してほしいんです…」
テーブルに置かれた書類と封筒には、細かな同意欄に書かれたチェックマークとサイン、内容には『捜索依頼』と書かれていた。
依頼を書いた少年の名はハレルヤという。
それほど身なりの良い人間では無さそうな見た目をしているが、書類の傍に置かれた長細い封筒には何枚も重なった分厚い紙が入っているのがわかる。
対するに黒スーツを身にまとった2人の女性。この組織へと入ったばかりの新人、ヤクモとその上司であるソロモンだ。
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