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    ჯびたず

    @bach_plant

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    ჯびたず

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    髭バソ、ちょっぴりハウ+バソ。
    眠ってたもの発掘。バソさん来て半年頃……去年の2〜3月頃の想定なので、ちょっとだけ髭に対して初々しい?かも。

    ##髭バソ

    追憶の…… 淡い色の貝殻を耳に当てる。波の音とともに、懐かしい人の声が聞こえた。心に残っている言葉が終わり、波の音も遠ざかっていく。一度耳から離して再び押し当てると、賑やかな声を背景にまた違う言葉が聞こえた。
    (不思議なものだな……まるで、隣にいるようだ)
     賑やかさも遠ざかり、ゆっくりと目を開く。慈しむように貝殻を撫でて、棚に戻した。
     この貝殻で声を聞いたのは、バーソロミューの強化の際、リツカに勧められて耳に当ててみたのが最初だ。太古のものという潮騒に耳を澄ましていると、記憶に残る懐かしい声が聞こえ始めた。気付いたら頬を涙が伝っていて、驚いたリツカが許可を取り、譲ってくれたものだ。

     それから、半年ほど経ったある日。懐かしい声を聞きたくなり、耳に当ててみた。黒髭との関係が変化し、2人で過ごす時間が増えたため、久しぶりだった。
    「ん……っ」
     波でも喧騒でもない音に耳を澄ました直後、聞こえてきた声に思わず片手で口を押さえた。バーソロミューの顔が、みるみる赤くなる。
    「こんな、最近の……」
     ひと月ほど前に、黒髭の腕の中で耳元へ囁かれた言葉だった。貝殻で耳を覆っているせいか、吐息を感じたと錯覚するほどの声の近さに、その体温や少し固い髭が肌に触れる感触まで思い出してしまった。もう一度、耳に当ててみると、今度は聞きたかった懐かしい人の声が聞こえたが、自分の秘密をその声の持ち主に知られたかのような気分になり、落ち着かない。
    「参ったな……」
     貝殻を胸に抱き、溜息をついた。

     数日後。バーソロミューは、一度、深呼吸をして貝殻を耳に当ててみた。落ち着いて聞いたからか、懐かしい人の声に対しては、前回のような気まずさは感じない。ホッとして、貝殻を棚に戻した。
     
     その貝殻は変わらずバーソロミューの部屋に飾られ、今も懐かしい声を聞かせてくれる。だが時折、悪戯のようにバーソロミューの心から別の声を拾っている。
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