郭賈なれそめ「まいったまいった。降参だ、煮るなり焼くなりお好きにどうぞ」
(彼が策士、賈詡…)
張繍の軍が降伏し、曹操殿自らと僅かな護衛とともに入城し、軽い酒宴でもてなされ武器も持たずに油断しているところを急襲された。親衛隊の典韋殿が命をかけて曹操殿を脱出させ、一人逃げ延びた曹操殿と共に援軍として直ぐに助けに向かったが親衛隊筆頭の典韋殿、曹操殿の長子の曹昴殿、甥の曹安民殿が亡くなるという痛手を負わされてしまった。策を暴き、敵の軍師を捕縛し張繍は逃げ、宛城を落とすことができたが、勝利というには失ったものが大きかった。
そしてそのような策を仕掛けたのがこの軍師、賈詡。捕縛され、縄で繋がれているが覚悟を決めているのか落ち着いている。切れ長の目に飄々とした態度。私よりもだいぶ年上の風貌で、手や顔には年季が刻まれている。この頭脳で様々な戦場を乗り越えてきたのだろう。
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