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    飴宿り

    @AMEame_94

    ロナドラ
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    飴宿り

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    書いてたけど何書こうかわすれちった

    俺が見回り任務を終えて事務所に帰って来たのは、丑三つ時の頃だった。
    午前二時だというだけで、何となく怖い感じがするのは昔からだ。怖いのがどっちかというと苦手だけど、もう長いこと住んでいる事務所のあるビルだし古ぼけているからそう感じるだけだろうと思う。こういうもんは怖いと思ったらどんどん怖く感じるもんだ。
    このビルは変なのが居るとかって曰くつきだったから家賃がかなり安いんだけど、結局今に至るまで俺は変なものを見たことがないから眉唾物だろうと思っている。見えなければいないと同然だ。いないもんより訪れる変態吸血鬼達の方がよっぽど怖ぇ。
    暗い廊下を通り抜け、明かりが漏れる事務所のドアを開けると、ふわりと中から暖房の暖かな空気が流れてきた。
    事務所には誰もいなかった。扉のすぐ横にいるメビヤツの頭を撫でてから帽子を預けて、それから少し緊張しながら奥の居住スペースへの扉を開けると、すぐに声をかけられた。
    「……おかえり」
    そこにはソファでくつろぎながらゲームをする同居人の姿がいつもと変わらずにあった。
    吸血鬼ドラルク。昔、俺が退治するために住処へと赴き、その住処である城が事故でぶっ壊れたので俺のこの事務所へ転がり込んできた奴だ。
    ゲームから目線を外す事は無く、俺の方をちらりとも見ようとしない。そんな態度に俺は返事をすることもなく靴を脱ぎ捨てて仕事着を脱ぎ始めた。
    ドラ公がやっとゲームから目を離して俺の方をちら、と見る。何か言いたそうだったけど結局は何も言ってこなかった。
    なんで俺とドラ公がこんな気まずい雰囲気になっているかというと、昨日、喧嘩をしたからだ。

    ドラルクは一か月ほどトランシルバニアにある城まで旅行にいっていた。当初俺も連れていかれそうになったけれど、さすがに一か月も仕事をしないなんて退治人としてどうなんだという事で辞退した。最後までじいさんは名残惜しそうだったけれど。
    一か月も一人で過ごせるなんて気楽だな、と思っていたけれどいざ一人になるとしんと静まり返った事務所は何となくいつも冷たくて、誰もいないはずなのに人の気配感じたりとか嫌な感じが多くてうんざりとした。
    そういえばここに住み始めて一人暮らし始めた頃にもこんな事あったなぁと思いだす。けれどあの頃は独り立ちしたばかりだったから毎日が必死で、そんなことにかまけてられなかったんだけどな。
    不意に、クスクスと言った笑い声が聞こえてくる。こんな夜遅くに?近所のガキが悪さするような時間帯ではないけど。
    また変な吸血鬼でも出たんだろうか?そんなことを考えていたら、不意に、トントンというノックの音が聞こえてきた。
    依頼人とかだろうか?夜更けにくるってことは吸血鬼かもしれねぇな、と思いながらどうぞ、と声をかける。
    けれど、一向にノックの主は現れない。
    「…?どうぞ?」
    もう一度声をかけるけれど、入ってこない。気のせいというレベルのノック音じゃなかったから、俺は椅子から立ち上がってドアノブへ手をかけた。
    「たっだいま~!」
    と同時に、ドアが中へと開く。ドアが俺の鼻先にしこたまぶつかった。
    「あっだっ!」
    「わあ、ロナルド君なんでそんなところにいるの?」
    現れたのは旅行から帰りたての同居人だった。

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