最後の話ふたりは旅行中、
和気あいあいとしてる
主人公は探偵に出会う
主人公は探偵のレコーダーを海に落としてしまう
回収するが、故障してしまったので、治す事にする
もう終わった事件だと言うので、いつでも良いと言われる
そのまま部屋に持ち帰る
いつまでたっても真琴が起きてこないので、心配になって部屋に行くと、ベットには砂と金の塊が落ちているだけだった
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数日前、探偵の元に男の二人組が来る
一人は宮野、もう一人は鈴木
鈴木が依頼人でもう一人は付添い
鈴木の曽祖父の真琴がずっと昏睡状態だったが息を吹き返し、最近は妙な事を言い出したという
聞いていると「山に埋めた、奥様の金は回収したか」と聞いてくると言うのだ
ずっと昏睡状態だった事もあり、家族は信用していないが、気になって調べてみると曽祖父は昔金田という夫婦が上田町で営んでいた旅館で働いていた事があり、上田町は山が近い土地だったということがわかった。
上田町は数十年前に災害が起き、入れなくなっている土地なのだが、最近隣の中田と下田の著しい発展と人口増加によって上田町に巨大なショッピングモールを建てることになった
ショッピングモールの建設会社に入り込み、何とか金があるかどうかの確認がしたいという依頼
一度交渉に行ったが、近所のチンピラと間違われて断られてしまった。
家の弁護士に同行するように頼んだが家族は信用していないので断ってきた為に弁護士のフリをして同行してほしいと言う依頼だった。
建設会社まで同行したが、人が埋められている事件はあったが金塊は見つかっていないと告げられる
担当者の女性に人間が埋められていた話を聞く為に探偵だと正体をあかしてみる。
建設会社まで同行する前に何故、金塊を山に埋める理由があったのか不思議に思ったので曽祖父に話を直に聞きに行く。
すると鈴木真琴は昔の話をする。
昔、父が働いていた旅館の手伝いをしていた
そこの金田夫婦は良い人だったが奥さんの体が弱く子供は産めないだろうと言われていたが、一度身籠った。しかし赤子ができたが、結局子供も体が弱く生まれてすぐになくなってしまった。
その頃、奥様は変な宗教にはまった。
そこで何を聞いてきたのか養子を貰ってきた。
話せない美しい少年の名前は「ゑわ」と言った。
彼は赤子や猫ような声しか出せなかったが、美しさと従順な姿で何となく家族から受け入れられるようになった。
旅館の客から、彼を部屋に連れてくるように言われたことがあったが、奥様は決まって彼を近所にお使いに出して留守だと言って断っていた。
しかし、ある日の事だった。いつも通り、お使いに行かせたゑわが帰ってこない。朝まで待って彼を探しに行ったら、川に浮かんで死んでいた。
一晩川にさらされて血がなくなってふわふわ浮いている姿はこの世のものとは思えないような、まるで人形のようだった。
奥様はそれはそれは悲しんで、いっそう変な集会に行くようになってしまった。
すっかりやせ細ってしまった奥様は元々体が弱かったこともあって動けなくなってしまった。
真琴は奥様のお世話をしていたが、ある日奥様に頼まれる
「私はもう長くないでしょう、だから私の財産の一部を使ってゑわのゴーレムを私の代わりに作ってください」
奥様は変な宗教にのめり込んでいた事は知っていたので、それで奥様の気が済むならばと真琴は言われた通りに山に行き、呪文を書いた紙を土の人形の口に加えさせ、奥様の財産を土の人形の腹に埋めた。
すると本当に土の人形が動き出し、ゑわの姿に代わっていった。
「わかるか、真琴だよ」と声をかけると、ゑわが動き出した。
ゑわが立ち上がろうとした時に山が地響きをたて、ゑわの体わ内蔵から血管からぐにゃりと曲がった。
恐ろしくなって、悲鳴を上げて真琴は山を降りて逃げてしまった。
それから山から大きな土砂が街まで押し寄せて、上田の街は入れなくなってしまった。
その話を聞いて上田町で建設会社が発見した少年のことを伝える。
建設会社担当者の佐藤さんから連絡を取り、少年を鈴木真琴に合わせる事になる
合わせるとやはり少年の見た目は金田ゑわそのままだったという。しかし彼は流暢に話、まるでゑわとは思えなかったと言う。
いつから話しだしたのか、聞いていると人間を食べたという。しかも関西弁の男、宮野を食べた後に流暢な関西弁を話しだしたというのだ。元々の鈴木ゑわが何故赤子のようにしか話せなかったのか、もしかするとゑわは奥様が死なせてしまった自分の赤子を土人形に食べさせたのではないのかと言う想像に至った。
真琴は恐ろしくなり、佐藤さんと探偵に「こいつは早く止めさせなきゃあいけない、何とかくちにくわえていた紙を取り戻してくれ」と言われる
紙は少年の見つかった時に名前が書かれた木札と一緒に病院に保管されていたので、先生に出してもらった。
紙の「e」の文字を切った。怪物が消えたかは真琴には確認出来ないので、探偵に連絡した。探偵は帰る途中のホテルで過ごしていたが、ちょうどレコーダーを海に落としていたところだった。
数日後、探偵と佐藤さんがファミレスでゴーレムについて話ている
結局、旅行中に真琴がいなくなってから高尾は仕事を辞めて何処かへ行ったようで、今も行方はわからない
きっと落ち込んでいる筈だ、心配だと嘆く佐藤
探偵は高尾に見覚えがあり、先日レコーダーを治して貰った男だとわかる
充実したような顔をしていたが、とつげる
レコーダーを返却しにきた高尾。
探偵が部屋に招こうとするが、表の車の中で恋人が待っていて、この後旅行だと言うのでさっさと立ち去っていった
窓から見ると、大きな茶色い塊が車から高尾を出迎えて何か話しているようだった
思ったよりも、この話はハッピーエンドかも知れません、と探偵が言って終わり