音トキ会話「はい、どうぞ」
「どうぞって何ですか。腕までひろげて」
「ギューしてほしそうな顔してたから」
「してません」
「えー? してたよ、絶対」
「してません!」
「そう? じゃあやめる」
「……してないことも、ないかもしれません」
「もー。どっち?」
「あ、あなたがしたいだけじゃないですか? それをいちいち私のせいのように言って」
「ん? んー。たしかに! そうかも」
「そうですよ」
「でも俺が思っててもトキヤが思ってないんだったらやめた方がいいよね」
「……っ」
「ご、ごめん。泣かないで?」
「泣いてないです!」
「よしよし」
「なぐさめないでください!」
「注文が多いなぁ」