100年後まで「あ〜あ…もう終わっちゃう…」
「ん?お前そんな花火好きなん?」
空高くばんばか打ち上がる花火を眺めながらピーニャがぼそっと呟く。
その声に同じく花火を眺めていたオクザキは、隣でデカめの犬のようにベッタリと体重を乗せて抱きついている可愛い恋人に声をかけた。
「違うよ!花火が終わっちゃったらデートも終わっちゃうでしょ!せっかく特別なデートなのに…」
どうやら花火ではなくデートの話だったらしい。
花火も終わっとんやから違うっちゅーことはないやろ。
「特別〜?あ〜…出かけることか。なんやそんな楽しみにしてたん?可愛いやないか。」
「ありがと。でもね、ただ出かける訳じゃなくてぇ、なんて言うのかな…。こうやって事前にネットでチケット取って予定立てて…そういうデートが終わっちゃうのが嫌なんだよ。寂しいなぁ。明日月曜だし。」
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