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    warabi0101

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    warabi0101

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    ※童話パロディ ※攻め女装 ※若干無理やりっぽい
    赤ずきん悠仁×オオカミ脹相。全体的にあほなノリ。頭を空っぽにしてアゲアゲで読むやつです
    (過去pixivに投稿したものです)

    #悠脹

    むかしむかし、ある森に赤ずきんちゃんという、とても可愛らしい子が住んでいました。


    今日はお出かけの日。
    赤ずきんはお気に入りの赤い頭巾と柔らかな袖の白いシャツ、花柄模様の赤いフリルスカートを着て、元気いっぱいに家の扉を開けました。

    「タバコと酒と、ツマミと……おし!準備万端!」

    腕に掛けたバスケットの中身を確認すると、赤ずきんちゃんは森向こうに住んでいるおじいさんの家に向かって歩き始めました。
    おじいさんは最近腰を痛めてしまって、こうして赤ずきんちゃんが必要なものを届けてあげているのです。
    心優しい赤ずきんちゃんは、楽しそうに鼻歌を歌いながら鬱蒼とした森の中へと続く道を歩いていきました。









    「おい」

    赤ずきんちゃんが森の中を歩いていると、突然茂みの中から黒い影が現れました。

    「こんな森の中を子供ひとりで、どこに行くんだ」

    現れたのは、美しい黒い毛並みのオオカミさんでした。

    黒い服に身を包み、頭の上には二つ括りの黒い髪の束に並ぶように大きなふさふさの耳がぴくぴくと揺れています。
    毛の色に負けないくらい深い黒色の瞳が、赤ずきんちゃんを真っすぐ見つめていました。

    「ん?ああ、俺の爺ちゃんち。この先の湖沿いの小屋に一人で住んでんの。最近腰が痛いとかでさ~酒が切れたから持って来いって言われたんだよね。俺はほどほどにしろって言ってんだけどなぁ」

    人懐っこい赤ずきんちゃんは、初対面のオオカミにも怯えたりはしませんでした。
    バスケットを開けて、中に入っている一升瓶を笑いながらオオカミさんに見せてあげます。

    オオカミさんはそれを聞くと、すぐそばにある森のわき道を指差しました。

    「………それならば、この道の先にある花畑に寄っていくと良い。腰痛に効く薬草が生えている。」
    「おおっ!マジで?!」

    赤ずきんちゃんは大喜びしました。なんて親切なオオカミさんでしょう!

    「ああ。小さな黄色い花を咲かせる背の高い植物だ。見ればすぐにわかる。ついでに見舞いの花も摘んではどうだ。」
    「それナイスアイデア!んじゃ、急がないとな。助かったありがとう!」

    赤ずきんちゃんはオオカミさんにお礼を言うと、フリルのスカートを翻しながら森のわき道の方へ駆け出して行きました。









    (よし…これで時間稼ぎになるだろう。)

    林の向こうに消えていく赤ずきんちゃんを見送ったオオカミは、すぐさま踵を返して湖に向かう道を駆けだしました。
    この道の先には、赤ずきんちゃんのおじいさんが住んでいる家があります。

    (今日の獲物は、その老人で最後にしよう)

    無表情なオオカミの顔の中で、鋭い眼光と尖った牙がギラリと光ります。

    実は、このオオカミ――脹相は、人を食べてしまう悪いオオカミでした。

    この森に住む9匹兄弟の長男で、食べ盛りの弟たちのためにいつもこの森を通る生き物を襲っているのです。
    困り果てた村の人間たちが罠をいくつも仕掛けても、賢く強い脹相が捕まることはありませんでした。
    あたりまえです。なぜならお兄ちゃんですから。








    (…? おかしい…)
    湖のほとりのおじいさんの家に着いた脹相は、首をかしげました。
    家の中に、人間がいる気配がしなかったのです。

    どんなに感覚を研ぎ澄ませても、匂いも音もしません。
    慎重に扉を開けて中を覗き込んでも誰もいません。

    不思議に思いながらきょろきょろとあたりを見回すと、『釣りに行ってくる。夜には帰る。酒は蔵に置いておいてくれ』という書置きが机の上に残されていました。

    ―――どうやらおじいさんは留守のようです。それも、とうぶん帰ってきません。

    (チッ……)

    やっとありつけると思っていた獲物が居ないなんて!
    脹相は苛立ちのあまり舌打ちをしました。

    脹相はひどくお腹が空いていたのです。
    今日捕まえた獲物は、8人の弟たちにぜんぶあげてしまい、朝から何も食べていません。
    それに、狩りばかりで酷く疲れていました。
    だから、元気いっぱいの赤ずきんちゃんではなく弱ったおじいさんを狙ったのです。

    このままでは、お腹が空いて巣に帰れません。
    大切な弟たちが待っているというのに。

    (………)

    ―――大丈夫だ。獲物ならもう一人いる。

    脹相は赤い頭巾を被った人懐っこい笑顔を思い浮かべます。
    元気いっぱいとはいえ、相手は女の子です。
    不意を突けば簡単に食べてしまえるはずだ、と思いました。
    脹相は部屋の真ん中に置いてあるベッドを見つめると、ゆっくり布団の中に潜り込みました。








    「爺ちゃ~ん。酒持ってきたよ~………ってアレ?」

    黄色い花とバスケットを抱えた赤ずきんちゃんが、扉を開けながらのんびりとした声をあげました。

    でも、返事はありません。
    いつもなら挨拶もそこそこに腰の痛みへの恨み言を吐くおじいさんが、今日は酷く静かです。

    不思議に思った赤ずきんちゃんが部屋を見渡すと、真ん中に置かれたベッドの布団がこんもりと膨れています。
    どうやら、布団を頭まですっぽりかぶって寝ているようです。

    「爺ちゃん、昼寝してんの? おーい。」
    「……! い、いや、今、起きた。よく来たな。」

    赤ずきんちゃんがベッドに歩み寄り布団をめくろうとすると、中から低い声が聞こえてきました。
    赤ずきんちゃんは布団に延ばしていた手をゆっくりと引っ込めて振り返ると、机の上のバスケットを開け中身を取り出します。

    「……おん。酒、ココ置いとくね。あと、花摘んできた。花瓶どこにあったっけ?」
    「さぁ、どこだったか…」
    「………はは、しっかりしてよ!爺ちゃん!」

    赤ずきんちゃんは低い声の不明瞭な答えを背に棚から花瓶を取り出すと、黄色い花を生けた花瓶をベッドサイドの机に置きました。

    「………あのさぁ、爺ちゃん。ちょっと聞いてもいい?」
    「ああ、いいぞ。おじいちゃんに何でも聞くといい。」

    そしてベッドの方をゆーっくり振り返ると、額まで目深に被られた布団の端からはみ出た―――黒い尖った何かをじっと見つめ、ぽつりとつぶやきました。


    「爺ちゃんの耳って、なんでそんなデカイん?」
    「それは、お前の声をよく聞くためだ」


    低い声がそれにきっぱりと応えます。
    赤ずきんちゃんは布団の中を覗き込み、また聞きます。


    「爺ちゃんの髪って、なんでそんなツンツンなん?」
    「それは……俺の弟がこの髪型が一番カッコいいと結ってくれたからだ」


    低い声がそれに自信満々に応えます。
    赤ずきんちゃんはさらに布団の中を覗き込み、また聞きます。


    「爺ちゃんの――――」


    ――――バッ!!

    赤ずきんちゃんがそこまで口にした瞬間、布団の下から何かが飛び出してきました。
    長く尖った爪です。
    それが、赤ずきんちゃんの喉笛めがけて素早く突き出されます。

    しかし、赤ずきんちゃんはそれを容易くかわすと、延ばされた腕を掴み素早く捻り上げてしまいました。


    「爺ちゃんの爪って、なんでこんな鋭いん?―――なんちって。」
    「―――ぐ、ぅッ!」


    めくられた布団の上に体をひっくり返され、背中に腕を押し付けられたおじいさん―――――ではなく黒いオオカミの脹相がくぐもった悲鳴をあげました。

    ずるがしこくも、脹相はおじいさんに化けて赤ずきんちゃんを油断させてから襲うつもりだったのです!

    脹相の身体にのしかかった赤ずきんちゃんは、手早く腰元からロープを取り出すと脹相の腕を縛り上げてしまいました。

    「く、そっ……!離せッ!!」

    何故だ!演技は完璧だったはずなのに!すまない弟たちよ。お兄ちゃんはまた間違えてしまった…
    と、脹相は悔しそうに歯を食いしばりながら拘束から逃げ出そうと必死にもがきます。
    でも赤ずきんちゃんにものすごい力で上から押さえつけられて、びくともしません。

    「……お前、ここらへんで悪さしてるオオカミだろ?」

    暴れる脹相に赤ずきんちゃんは淡々と声を掛けます。
    ベッドサイドにロープの端を括りつけると、脹相の身体に乗り上げて顔を覗き込みました。
    脹相は恨めしそうにグルルルと唸りながらその顔をにらみ返します。

    「俺、村の人からお前を退治してくれてって頼まれてさ。ずっとお前のこと狙ってたんだよね」

    赤ずきんちゃんはちっともひるまずに、鋭い目線に人懐っこい笑顔を返します。
    なんということだ。この子供は狩人だったのか。
    脹相は己の失態と必死に抵抗しているのに余裕を見せる赤ずきんちゃんに苛立ち、さらに激しく縛られた身を捩ります。

    「ぐっ、このっ―――ッ、うぁ?!」

    しかし、するすると脹相の黒い服の中に赤ずきんちゃんの手が差し入れられたのに驚き、身体がびくりと震えて硬直しました。
    手は脹相の身体を撫で、胸や腹の下の方を優しくなぞっていきます。
    何だ。こいつは何をやっているんだ。
    脹相は訳が分からず目を白黒とさせ、髪を振り乱して頭を振り抵抗しました。

    「や、やめろッ!う、ゃ、やめっ――――ひ、ぃ?!」

    ゴリッ。
    その時、脹相の尻尾の付け根に、何か硬いものが押し当てられました。
    その熱さに脹相の喉から絞ったような悲鳴が上がります。

    「な、何だ、一体何、を――――― ッ!??!」

    驚いて振り返った脹相の視界には信じられないものが映りました。
    脹相の顔がサッと青ざめ、あまりの恐怖に頭の上のふさふさの耳がぺたりと寝てしまいます。




    ―――そこには、赤ずきんちゃんのフリルのスカートを押し上げる、立派な怒張がありました。




    脹相は一瞬でパニックになりました。

    (こ、こいつ、女ではなかったのか?!)

    赤い頭巾。柔らかな袖の白いシャツ。花柄模様の赤いスカート。人懐っこい笑顔。
    赤ずきんちゃんは、どう見ても女の子の格好をしていました。
    少なくとも、脹相はそう思ったのです。

    しかし、よく見たら赤ずきんちゃんは身長170cm以上体重80kg以上はあろうかという立派な体躯の青年だったのです。
    暑ッ!これ邪魔!と脱がれた赤い頭巾の下には短く切られた薄桃の色の髪がはねていました。

    オオカミである脹相は人間の姿かたちになんて興味がなかったものですから、そんなことちっとも分からなかったのです。

    「あ、やっぱ気が付いてなかったんだ。村長がオオカミは力の弱そうな人間を狙うって言っててさ。いや、効果あったみたいで良かった~!無かったら終わってた!いろんな意味で!」

    脹相は赤ずきんちゃんがあっけらかんと告げた事に目を見開いて驚きました。

    ああ、人間とはなんと恐ろしいのでしょう!
    この青年はオオカミをおびき寄せるために女装までして見せたのです!

    「――――ど、どけっ…!俺に触る、な!!」
    「えー、やだ。 へー!オオカミってしっぽはモフモフだけど腹はスベスベなんだ!」

    さらに恐ろしいことに、赤ずきんちゃんは脹相に勃起した性器を押し当て好奇心に目を輝かせながら身体をまさぐってきます。
    腹のあたりを弄る手がどんどん下半身に下がっていく感覚に、脹相の背筋がぞくぞくとします。
    今まで経験したことの無い感覚に、脹相はひ、ひぅ、と息を引きつらせてイヤイヤと首を振りました。
    自分たちよりも弱い獲物としてしか見ていなかった人間が、今は恐ろしくて仕方がありません。

    「ダイジョブだって。殺したりしないから泣かんでよ。」

    赤ずきんちゃんはそんな脹相の様子をなぜかひどく楽しそうに見ていました。
    涙目の脹相がどれだけ首を振っても、体を撫でまわす手も一切止めるつもりはないようです。

    赤ずきんちゃんは怯えたオオカミが可愛くて仕方がないとでもいうようにニッコリと笑いかけると、すっかり股の間に巻かれてしまった尻尾をすりすりと撫でながら、吊り上がった目尻に優しくキスをします。
    ひどく愛の籠ったようなその愛撫に、脹相はさらにパニックになりました。

    「ごめんな。ホントはこんなことしたくないんだけどさ―――」

    申し訳なさそうなその言葉とは裏腹に、赤ずきんちゃんの目は爛々と輝き、頬はゆるみ、目元は興奮で薄紅色に染まっていました。
    まるで、この時をずっと待ち望んでいたかのように。






    「――――悪いオオカミさんは、お仕置きしないと。な?」













    むかしむかし、ある森に虎杖悠仁という狩人が住んでいました。


    まだ15歳だというのに狩猟の腕はピカイチ。

    村の人々が散々手こずったズル賢いオオカミを、あっという間に退治してしまいました。

    村の人々はそれに深く感謝して、悠仁が望んだとおり、森の中に前よりもずっと立派なお家を建ててあげました。




    そして森に平穏が訪れて以来―――
    悠仁の家からは毎晩、可愛らしい子犬のような鳴き声が聞こえてくるようになりましたとさ。





    めでたしめでたし。
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