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    solyu__

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    大人カドレイ(まだ未満) 花火大会に行く二人
    とりあえず花火大会に出発しました。
    書き出しに悩んでしばらく動けなくなってしまったのですが、ようやく見えてきました。
    先日のふせったの②のつもりで書こうと思ってます。
    最後はちょっと大人な絡みになれたらいいな〜

    「戻りました」
    鉄道博物館駅から、大宮に買い出しに出かけていた岩見沢ソラチが帰ってきた。今日は土曜日、本来なら休日ではあるが、システムトラブルのために指令員の一部や研究員は出勤して対応していた。
    「ルミネ1のお弁当やさん、寄ってくれた…?」
    岩見沢さんが帰ってきたのに気付いた、徹夜の研究員組二人が、ノロノロと近付いてくる。
    「はい、阿賀野さんには野菜たっぷりヘルシー弁当、イナさんはステーキ弁当です」 
    『ありがとう〜(泣)』
    二人はここのところ、泊まり込みで作業に追われていて、コンビニ弁当続きでは嫌だと騒いだイナのために、岩見沢さんが弁当を買ってきてくれたのだった。
    「大宮駅、もうだいぶ混んでましたよ」
    そう言ってレイジに手渡したのは浴衣の入った紙袋。
    「サイズは僕とだいたい同じかなあと思って、色は勝手に選んじゃいました」
    「…ありがとうございます」
    紙袋を確かめるレイジに落合さんがにっこり微笑んで声を掛ける。
    「今日は大宮の花火大会なんで…レイジさん、本部長と行ってきてくださいね」


    ◇ ◇ ◇


     あの日以来、アンノウン出現がなくなったものの、連戦続きだった機体のメンテナンスと、大規模なシステム改修など、じっくり取り組まなければならない問題が山積していて、本部長代理から正式に本部長になった高輪カドミチは忙しない日々をすごしていた。
     かつての運転士達と一緒に新開学園では3年担任に持ち上がり、今まで通り国語科の教員をしながらも、エルダではより責任の重い仕事をまかされるようになったのだ。今日はシステム改修がトラブルで、休日出勤している中だったが、エルダ内で過ごしがちなレイジを、大宮の花火大会に連れ出せという。
    「高輪室長、去年も子どもたちと行ってますよね、勝手も分かってると思うので、行ってきてください」
     落合や岩見沢に半ば帰らされる形で浴衣を取りに戻って、二人でによって着せ替えられたレイジを迎えに鉄道博物館駅に戻る。改札前ではレイジが既に待っていた。銀髪にすらっとした体躯に、濃紺の縞の浴衣が映えている、遠目から見ても目立つ姿に、色々考えさせられてしまう。
    「すまない、支度にもたついてしまった、待ったか?」
    「いえ、大丈夫です」
    「髪も…整えてもらったのか」
    肩までの髪はいつもハーフアップしているが、今日は横が編み込まれている。
    「落合さんがこっちのがいいと言うので…やってもらいました」
    「似合ってるよ」
    「せんせいも」
    「?」
    「髪上げてる」
    不意に耳に掛けた髪にレイジの指が伸びてくる。
    「ばれたか」
    「ふふ」
    微笑むレイジは何とも言えず妖艶だ。
    「じゃあ、デートを楽しもうか」
     ニューシャトルで大宮駅へ、その後JRの宇都宮線に乗って、一駅先まで。レイジの体力や乗り換えを考えて、いくつかある会場の中で去年と同様の会場にした。電車内も既に浴衣や花火大会に行くと思われる人で混雑している。レイジと肩と肩が触れる距離に、時折ぶつかる指先に、何とも言えない気持ちになる。
    (俺は、未だに十年越しの想いを引きずっているんだな)
     十年前、思いをお互い確かめた筈だった。決して許される関係ではなかったけれど、未知の敵と戦って、キリキリ張り詰めたレイジの心に寄り添い続けたつもりだ。そんな中、突如訓練中意識を失ってしまい、その後行方不明になってしまったレイジを必死で探し、苦しい心を抱えながらもエルダの職から離れることはできなかった。

    (今日は、やましい気持ちには封印して、レイジと楽しめたらいいけれど)
    自分の思いを隠すのは得意だ、ずっとそうだったから。カドミチは今日は冗談を言いつつ、レイジと花火大会を、純粋に楽しむことに決めたのだった。


    ◆ ◆ ◆

    レイジは十年前から変わらず、大きくはしゃいだり、羽目を外すことはない。土呂駅に着いて他の見物客の流れに乗って歩き出しても、言葉少なに付いてくるだけだ。

    「レイジは土呂駅に来たことがあるか?」
    「どうだったかな、初めてかもしれません」
    「今日行く市民の森には、リスがいるらしいぞ、前クラスの子が教えてくれた」
    「へえ」
    「ちょっと行けば、見沼田んぼで、紅葉や桜もきれいだから、今度来るといい」
    「なるほど、いいですね」
    淡々と会話を繋げる中で、やはり風景の話には乗ってくるようだが、表情が変わらないので感情分かりづらい。周りの視線が少し気になるのは、目立つレイジの姿のせいか。
    「せんせい」
    「どうした」
    「…俺、何だか視線を感じるのですが」
    「…そうか?」
    「もしかして、こんな見た目だし周りに怖がられていますか?」
    「いや、それはないと思うぞ」
    「こんな髪型だし、、」
    少し困ったような顔、
    (そうか!レイジは…)
    「それはさ、レイジが目立ってて、『イケメン』からだと思うぞ」
    「えっ⁉」
    キョトっとした顔は、少し幼くてかわいい。
    「もしかしたら、声かけられるかもしれない、気をつけないと」
    (こんな綺麗な顔なのに、ほぼ恋愛経験なく大人になってしまったんだよな)
    「……わかりました」
    またいつもの顔に戻ってしまったが、大事な青春の時期をずっとベッドの上で、意識はメタバース上で孤独に過ごしていたのだ。レイジにはこれから先、楽しい経験や幸せな思いをたくさんしてほしい。
    「せんせいは」
    「ん?」
    「今日の俺、どう見えてます?」
    視線をこっちに向けて、微笑む姿にドキリとする。
    以前よりも健康的になってきたものの、細身のすらっとした姿、涼しい顔貌、凛々しくて綺麗な榛(はしばみ)色の瞳、透き通る銀髪。人を惹きつけてしまうのだ。岩見沢が選んでくれた控えめな紺の縞の浴衣が、色白な肌を引き立てている。
    「浴衣似合ってて、いいと思うぞ」
    「ふふ、ありがとうございます」
    「ああ」
    「今日は折角のせんせいとのデートなのに、誰かについて行く訳ないじゃないですか」
    「えっ⁉」
    「屋台、行きましょう」

    さっき自分でも冗談めいて『デート』なんて行ったけれども。極上の微笑みを浮かべながら、期待してしまうじゃないか。二人はようやく着いた屋台を回りながら、花火まで待つことにした。










    書き出しにめっちゃ悩んだけど、ようやく書き始められた。とりあえず花火大会に向かいます。
    花火大会はアニメと会場見てたら土呂駅から歩いて行ける「見沼市民の森」かなぁと思ってその設定で話を進めてます。リスがいる公園です。
    ふせったの②のつもりでいこうかなぁ…
    レイジさんの体力心配だから、せんせい最後は🚗に乗せちゃうと思うの



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