【生き地獄心中】 ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる目まぐるしく世界が視界が理解の範囲を軽くぶっ飛ばしてぐるぐるぐるぐるまわる。極彩色の地獄に孤独を道連れにひとりっきりで落っこちた気分。
最高で最低で最悪で最早、天も地も上も下も右も左も善も悪も、何もかもが一緒くたに混ぜこぜになって全部が全部ゲロみたいに見える有り様。
ぇっ、と汚らしい喘ぎが声帯を震わせて胃酸が喉を焼く。清潔感溢れる真っ白な便器に顔を突っ込んで惨めったらしくも咳き込んで嘔吐する。
身体は勝手に拒否反応を起こした。ひっきりなしに涙が溢れて頬を伝う。開きっぱなしの唇からぼたぼたと垂れる唾液と溶けかけたドラッグの夥しい粒々が陶器の中で張られた水面にまだら模様を形成する。
1798