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    mokuro0811

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    mokuro0811

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    1ページ消去の悪夢からどうにか書き上げた夏服話です
    兄弟の夏から書き始めたやつが今さら完成しましたw

    #銀月
    silverMoon

    カーディガンを片付けた次の日に寒くなる夜王鳳仙による支配から解放され、天井が開かれてから数ヶ月が経った…

    これまで感じることの出来なかった季節を感じれるようになり喜ぶ住人たちだったが、喜ばしいことばかりでは無いことを痛感することとなったのだ


    「暑っつ……」

    そう…夏である
    温暖化と囁かれ、毎年どんどん上がっていく気温の高さは毎年感じている者たちですら大変なのに、数十年ぶり、さらには初めて体験記する者たちにとってはそれ以上であろう…

    勿論吉原とて夏対策を怠った訳ではなく、各家庭や店舗にクーラーなどの冷房器具を無料での提供を行ったり、熱中症対策で小まめな水分補給を呼び掛けるなどをしてきた。


    ただその暑さは住人たちが思っている以上であったのだった。

    それでも様々な納涼方法を試して、どうにか暑い夏の日々を過ごす吉原の住人たち…


    「あぁ暑い……」

    その中でも吉原の警備を任されている彼女たちはダイレクトに夏の暑さを感じているだろう…

    吉原自警団百華である…

    「あぁもう!いい加減暑いとか言うのやめてくんない?!余計に暑くなる!」
    「それで本当に暑くなるんだったら、涼しいって言いますよ…あれ…全然涼しくならない…ほら…結局それって単なる言いがかり「あぁぁぁぁぁぁこのやり取りがそもそも暑苦しい!!」

    警備中であった百華の先輩後輩コンビもこの暑さに参ってる様子であった。
    屋内でも熱中症のリスクのあるこの暑さだ…
    着物の中にさらに口元まで隠す黒いインナーも身に付けて、この炎天下の街の外回りは当然大変である

    「夏ってこんな暑いんですか?TUBEってこんな季節の為に毎年あんだけ曲出してたんですか?THE BOOMって沖縄感出してますけど実は大体山梨出身らしいですよ…」
    「あーもう!!TUBEはそう言うグループ!!THE BOOMはそう言う方針なの!!青森県民の癖に北海道民ヅラしてる田中義剛みたいなもの!!」

    話す話題すら暑苦しくなる夏の恐ろしさである。

    「先輩、もうこれ脱いで良いですかね?このマスクに汗がへばりついて気持ち悪くて~」
    「駄目に決まってるでしょ!これ、顔バレ防止の意味合いもあるだろうから!」
    「だったら私もう、マキバオーのモブになる!それなら堂々と合法的に全裸になれって吉原の街も歩ける!」
    「いやモブ全裸だけど!!いくらここが吉原だからってそんなはしたない真似が許される訳ないでしょ!」

    後輩が明らかな我慢の限界であることを察した先輩百華、何処かで休憩でも取らなければと思っていたら

    「はい~!美味しい美味しいかき氷だよ~!」

    2人の耳に聞こえる威勢の良い声が届く。

    「……かき氷?」
    「あぁ、最近かき氷屋がオープンしたとは聞いていたけど、ここのことだったのね…」

    ならちょうど良い、休憩がてらここに立ち寄ろうと決める先輩百華
    何より自分も食べたいしねと思いながら

    「よしっせっかくだしかき氷でも「カキゴオリ~…」

    「えっ…」

    何やら後輩の要素がおかしい…

    先輩にはかき氷と言うワードがカタカナで表記されてるようにも聞こえ、明らかに状態がおかしい…

    「カキゴオリ……」

    「おぉ百華さんご苦労さん!仕事中かい!?」

    「カキゴオリ…カキゴオリ…」

    「えっ…おいどうしたんだい?」

    威勢良く声をかけてきたかき氷屋の店主も彼女の異変に気付く

    「カキゴオリ…」
    「カキゴオリ…」
    「カキゴオリ…」
    「カキゴオリ…」

    彼女だけじゃない、別のエリア担当であった他の百華たちがカタカナ表記でカキゴオリ口で唱えながら、現れて…

    「店主さん!!逃げて!!」

    先輩百華が店主に逃げるように声をかけるがもう時素手に遅し…

    「「「「カキゴオリィィィィィ!!」」」」
    「ギャァァァァァァァ!!」

    何人もの百華たちが店舗目掛けて飛びかかるおぞましい光景がそこにはあったと言う…



    「…幸い店主さんにはケガは無かったんだけど…」

    そんな上記の出来事を日輪の口から語られて…

    「あれからずっと…ヒャッカコワイ…ヒャッカコワイって呟いてるそうだよ」
    「いやもう完全にトラウマとして刻まれておるじゃろそれ」

    話の顛末を聞き終えた月詠は頭を抱えるのだった。

    「店主殿に、なんて詫びをすれば…」
    「まぁ仕方ないわね…この暑さじゃ」

    百華たちに事情を聞けば、やはり皆、口を揃えてこの暑さで…と漏らしていた

    「て言うか、これって通気性だとかそう言うの一切無いんだよね?」

    そしてそんな百華たちの仕事着とも言える着物やインナー型のマスクが手元にあった。

    「まさかこうして天井が開かられる想定で作られたものでは無かったからな。」

    「だからだよ、これであんな炎天下の外を歩けって最早、拷問じゃないか…見てるだけでも暑そうだよ」

    「そ…そうは言われても」

    いよいよ月詠の専門外の話になって来そうで言葉に詰まってしまう。
    それを察した日輪は

    「ってことなんだよ銀さん。」
    「なるほどねぇ」

    この問題をどうするべきか…
    万事屋と言う何でも屋を経営してるこの男に白羽の矢が立った

    「だから主がいるのか」

    「まぁ~な、少なくともあんたらよりかは夏を体験してくからな。四季折々の自然を肌で感じたくて、クーラーや扇風機の類いなんかには頼ったりしねぇ」
    「金が無いだけじゃろ。神楽から聞いたぞ、万事屋は万年金欠であると…どうせ冷房器具の類いを買う金が無いだけでありんしょう」
    「ちゃんとありますぅ!!ただ電気代が勿体なくて、電源入れる頻度が少ないだけです!!」
    「ほぼ一緒じゃろ!」

    何だか口喧嘩が板についてるように見えるなぁと内心思う日輪

    「そもそも話を複雑に考えようとしすぎなんだよ。そもそも簡単な話じゃねぇか…要は百華用の夏服を作れば良いだけだろ?」

    「なっ夏服じゃと?!」

    夏服と言う銀時にとっては当たり前のような単語に月詠は驚く。

    「衣替えってやつだね…そう言えば納涼対策だとかばっかで根本的なこと忘れてたよ。」

    「そう!暑けりゃ夏用の服を着れば良い、一番身近な納涼方法をそもそもやれてねぇんだよ。」

    そう言って銀時は百華たちの着物に触れる

    「まぁマスクは通気性の良いやつを探すとしても…この着物もだな遊女たちと違ってあちこちと縦横無尽に歩き回る百華たちとしたら確かに重い印象を感じて視覚的にも暑苦しさが出ちまうな…これ切っても大丈夫か?」

    「どうぞ。」

    日輪に一言断りを入れて、銀時は慣れた手付きで着物にハサミを入れていく。

    「随分と慣れておるな」
    「この手の仕事とかも任されるからねぇ…まぁちょっとコツを掴めば銀さんなんでも出来ちゃうから」

    「なら何故万年金欠なんじゃ?」

    「誰が織田裕二のドラマだよ!!」
    「【お金がない!】って何年前のドラマだい?」

    なんてやり取りを挟みながら作業を進める銀時。

    「こんなもんか、月詠試着頼む」
    「…わっちがか?」
    「おたくの部下たちの仕事着なんだから、上司が袖を通さないでどうするの?」

    「なるほど…」

    銀時に誘導されるように試着を引き受けた月詠は別室で着替えに向かう


    「あら♪いいじゃないかい!」

    着替えて戻ってきた月詠の姿は、袖部分を切りノースリーブ状態であり丈部分も短くし、ミニスカートチックに統一、帯もシンプルな物にすることで見た目の重量感も軽減されたデザインになっている

    「これに後は黒いマスクをで良いと思うけどな。」
    「うんうん、見た目も華やかで動きやすそうで良いじゃないか」

    日輪からの評価も高く、これに決定になりそうと思われたが

    「却下じゃ」

    それに待ったをかけるのは月詠であった。

    「確かに、本来の目的である納涼と言う側面は果たせているとは思うが…そもそもこのインナーは丈夫な素材になっておってな…これによって攻撃によるダメージの軽減の役割も果たしている…


    また夜兎族ほどで無いにしても日の光に弱い者や肌の露出に抵抗がある者たちへの配慮の側面もある以上…ただ肌を出せば良いで片付けれる話ではありんせん。」

    「……なるほどな。」

    「協力を仰いでいるを立場の癖に、少々注文が多いのは許して欲しい…ある意味では百華たちが自警団としての職務を全うする為の大事な問題であるのだからな。」

    「まっそんな大事なプロジェクトが一日に片付くとはこっちも思ってねぇさ…寧ろそれに携われることを光栄に思わなきゃな」

    月詠の言葉に反抗すること無く、要望を聞き入れた様子の銀時…

    「この話は一旦持ち帰らせて貰うわ…こっちもギャラもたんまり貰うな訳だし…妥協は出来ねぇしな。」

    「…すまぬな」

    月詠の言葉に気にするなと言わんばかりに簡単に手を振ってこの場を後にするのだった。

    それから数日後…

    「悪いね銀さん…まさかそこまで親身になってくれただなんて…」

    銀時の元から届いた連絡…
    それは夏用の百華たちの衣服の試作品が出来たと言うことだ。

    早速、日輪は銀時を招いた。
    その手には恐らくその試作品が入ってるのだろう風呂敷
    を持ちながらだ

    「まぁな…けど流石に俺だけの力じゃ限界があるんで、知り合いのからくり技師に知恵を借りたわ。」

    「からくり技師…そやつに服の試作品を?」

    製造元を疑問視する月詠に対し…

    「平賀源外って男の名ぐらいなら聞いたことあるだろ?」
    「平賀源外?!あの江戸1番のからくり技師って言われてる……でもあの人って確か指名手配されてたんじゃ…」

    自称ではあるはずの肩書きだが、やはりその名は吉原にも届いていた

    「色々あってな…おかげでちょっとしたコネがあるってことよ。」
    「本当…凄いとこと繋がりがあるんだね銀さん」

    彼が単なるちゃらんぽらんな男では無いことは、これまでの出来事で月詠も日輪もわかっている
    ただ全てを知っている訳でも無く、人としての底も見えず、まだまだ謎の多い男でもあった。

    「って訳だ…ほら月詠」
    「……何故わっちに?」

    銀時は風呂敷を月詠に手渡す

    「何故も何も、部下たちが今後着るかもしれねえもんをどんなもんかを試すのは、直の上司であるてめぇの役目だろ?ユーザーでもなんでもねぇやつのレビューで低評価なんざごめんだぜ?
    何よりも前回もお前が着たんじゃねぇかよ」

    「まぁ…確かにそうじゃが…」

    特に変な理論をぶつけてる訳でも無く納得した様子の月詠は、夏服の入った風呂敷を持って着替える為に別室へと向かった

    「しかし、銀さんの交友関係には驚くよ…一体何をしてたらそんな大物と繋がれるんだい?」

    先ほどは話が途切れてしまったので改めて日輪がどこで源外と知り合ったのかの話題に持ち込む。

    「別になんもしてねぇよ…
    ただ、ダラダラ過ごしてたらいつの間にか知り合ってたんだよ。成り行きってやつじゃない?」
    「無欲の勝利ってやつかい?でも銀さんは割りと欲にまみれてそうだけど…」

    「失礼な…俺ほど、何の打算も無い男そうそう江戸にはいませんよ…俺はただ…お客様の笑顔が見たいだけ…」

    っと言い終わったと同時に、銀時の左頭部辺りに、一本のクナイが刺さり、そのまま倒れた。

    「何が何の打算も無い男じゃ…寧ろ打算だらけじゃろ…笑顔じゃなくて結局女の素肌を見たいだけじゃろ……

    なんて百華たちになんちゅー格好させる気なんじゃぁぁぁ!!」

    着替えを終えて、現れた月詠の姿

    ミニスカ級に短い丈から現れる麗しのの美脚
    美しい括れが際立つ引き締まったウエスト
    そして豊かな胸からそびえる立派な谷間が強調され、南半球(つまりは下乳)だけが守られた状態で腕も肩もデコルテも丸出しの、セクシー仕様着物であった。

    「あら、似合ってるじゃないかい月詠」
    「似合ってるとかの問題じゃないじゃろ日輪!!…おい銀時、前にも話したじゃろ…これだけ肌を晒しては守りが無防備になりすぎるわ!」

    クナイで負傷中の銀時の胸ぐらを掴み、身につけている着物の不満点をハッキリと口にする
    でもちゃんと袖は通すんだね…っと着る前から大体の姿が想定出来ただろうに律儀に着る月詠の真面目さを心の中でツッコむ日輪

    「ほっほら…攻撃こそ最大の防御って…」
    「どんな攻撃を仕掛ける気じゃ!!」
    「ちょっ…ちょっと待てって月詠!」

    なおもご立腹の月詠に銀時が弁解の言葉を述べる

    「俺だって最初見た時は驚いたさ!ただ源外のじーさんが言うにはこの布面積がベストなんだってよ!」
    「ベストじゃと?」

    「ただのスケベ装備を持って来た訳じゃねぇの…その着物の中には色んな仕掛けがあるんだよ。」

    っと銀時は懐から小さなコントローラーらしきものを取り出す、1つのボタンを押した。

    「?!これは…?」

    すると無防備な肌部分を何やら薄い膜のようなものが覆った。

    「そいつはあらゆる攻撃を軽減する、ポケモンさんとこのリフレクターやひかりのかべみたいなもんさ、流石に完全に防ぐとは言いきれねぇが、思ってるよりかの無防備さはねぇよ、おまけに紫外線だとかも防いでくれるんで、肌が弱い子も安心して着れる」

    「だが、肌を晒すこと自体に抵抗のある者もおる…」

    「そこも心配ねぇさ」

    銀時が今度は別のボタンを押せば、露出の多い着物がこれまでの百華たち仕事着として着ていた着物と同じ、面積になった。

    「ただこれじゃそもそもの目的である暑さ対策が疎かになるだろ…ってことで」

    また別のボタンを押せば…

    「?!…涼しい…」
    「着物から程よい冷風が出るようにしてんだよ。逆に寒くなれば温風にも出来る…これでなら年中、同じ姿でいれるから原作者やアニメスタッフの負担も減らせれる。」

    と言うあちこちへの配慮が行き届いた超高性能着物であった。

    「んで他にも色々機能があるんだけど、従来の着物の面積分でこの全部を詰め込もうとすると重量がエグいことになるんだよ

    軽量化を目指した結果、この布面積がベストだって源外のじーさんが言ってたぜ

    修行中ならまだしも、俊敏さも大切な実戦中に凶悪犯相手に、こいつ…こんな重いものを常に身に付けながら?!的な展開してる場合じゃ無いだろ」

    そう言いながらリモコンを操作し、元の布面積に戻す銀時

    「いやなんでわざわざ戻す?」
    「いや、せっかくなら谷間見たいし「結局打算しか無いじゃろ!!」

    っとツッコミつつも…

    「じゃが、この布面積でなら普段よりも俊敏に動けるし、守りも行き届いてると言うなら実戦向きではあるな。」

    徐々にだが、月詠の着物への評価が上がって来ていた

    「大変です!頭ってうぉ!?頭なんて格好?」

    そんな3人の元に1人の百華がやって来て、月詠の格好に驚いた。

    「今、君たちの夏服になるかもしれねぇ着物を君たちのリーダーが試着中なんだよ」
    「そんなことより…何かあったのか?」

    銀時が簡単に状況説明をしつつ、月詠が百華の1人に何かあったかを聞く

    「あぁそうだった!実は先日私たちで壊滅させた宮迫のとこ組織の残党の1人が吉原に潜伏してたみたいで…今、遊女の1人を人質にして立て籠ってるんすよ!」

    「なんじゃと?!」

    すぐに駆けつけねばと月詠が動く。

    「って頭その格好で行く気っすか?!」
    「主たちの夏服の試着中の身じゃからな…実戦にも使えるか最終チェックも兼ねてじゃ」

    こうして、月詠は夏服候補着物のまま、残党が立て籠り現場へと向かった。


    「おら~!!とっととわいらの兄さんたちを解放せんかい!!」

    遊女を人質に1つの屋敷に立て籠る男はリーダー宮迫率いる点燃阻財(てんねんそざい)残党の木村と言う男であった。
    この日の為に何日間か吉原に潜伏していたようでこの日の為に着々と準備を進めて、いよいよ実行に移したようだ。

    あらかじめ、百華たちが近隣住人たちを避難させている為、現場には屋敷に立て籠る木村と人質の遊女、それを数人の百華たちが外から状況を見ている光景である

    「すまぬ!遅くなった!」

    そんな現場に月詠が到着

    「って頭?!なんですかその格好は?!」

    当然その露出の多い姿に何も知らない百華たちは驚く

    「カクカクシカシカじゃ」

    カクカクシカシカ…便利な言葉である。

    「この様子では中への突入は難しいそうじゃな…」

    瞬時に状況を把握し、こちら側が動けずにいる事情も理解した月詠

    「ならばここからクナイで…」
    「やめとけ太夫…ありゃだいぶ気が立ってやがる…下手に刺激でも与えりゃ、あの子が危ねぇ」

    現場に銀時も駆けつけ、立て籠り犯の精神状態を指摘し、月詠の案を止めた。

    「しかしどうする…」
    「その為のそいつだろ?」

    すると銀時が月詠が着ている試着中の夏服候補着物を指差す。

    「確かまだ機能があると言っておったな。」
    「あぁ…まさにこの状況にうってつけのな…」

    そう言うと銀時はまたコントローラーを取り出し、1つのボタンを押す。

    「?!これは?!」

    するの着物が黒色に染まり、露出していた部分全てを覆うほどの大きさに変化し、さらには首には十字架のついた首飾りに分厚い聖書らしきものも出てきた。

    「これは……牧師?!」

    そうそれはまさに牧師の姿であった。

    「どんな凶悪犯だろうと、神の使いである牧師の前でなら心を許し…中への突入が出来るって算段だ」
    「いやどこのキン肉マンソルジャー(キン肉アタル)?!」

    っと1人の百華がツッコむ。

    そう、これはキン肉アタルがブロッケンJr.、バッファローマン、アシュラマン、ザ・ニンジャらと超人血盟軍を結成するきっかけとも言えるあの作戦である(詳しくはキン肉マン26巻を読もう♪)

    「いやあれを実用化しようとしてる人初めて見た!!いやそんなの上手く行くわけ無いじゃないっすか!?」

    どう見ても不安要素しか無さそうな作戦に百華の1人が懸念の意見を述べるが

    「なるほど…これならやつも落ち着くかもしれぬな」
    「いやなんで頭も乗り気ぃぃぃ?!」

    まさかの作戦に好意的な月詠

    「ほら、このフルーツとパンを持ってやつの元に近付くんだ。牧師と食料なら向こうも一気に心を許す」
    「いや銀様正気っすか?!あれゆでだからの最たるやつっすよ?!」

    「わかった…行ってくる」
    「いや頭もすぐ受け入れないで!!ビッグボディくらい簡単に唆されないで!!」

    「舐めんなビッグボディを!!新シリーズでの活躍がめざましいことを知らねぇのか?!」
    「いや何処にキレてんすか銀様?!そうじゃなくてその作戦が上手く行くとは思えないってことっす!」

    百華の訴えも虚しく、牧師に扮した月詠が屋敷へと向かうと

    「私は牧師です…食料をお持ちしました」

    牧師へとなりきり、立て籠り犯である木村に接触する

    「おぉ牧師さんかい……神の使い様には親切にせんとバチが当たるのぉ、入れ」

    (えぇぇぇ?!
    上手く行くのぉぉぉ?!)

    月詠を牧師と信じ込んだ、木村は月詠を中に招き入れた。

    屋敷への突入に成功した月詠は木村と遊女の元へと向かう

    「失礼します」
    「おぉっと動くなよ……まずは武器を持ってないかボディチェックや」

    「ぶっ…武器などは…」

    当然、何処に仕込んでるかは謎だが、大量のクナイを所持する月詠にとっては都合の悪い展開だ。

    遊女もいる手前、下手なことも出来ず、狼狽える月詠にさらに不都合が続く

    (?!)

    比較的大きめのサイズに設定したが、月詠の豊満な胸が大ききからか胸元が大きく開いてしまって谷間が露に…

    「なんやこの胸のデかさは?!お前さては牧師やなくて吉原の女やな!!」


    「バレたぁぁ!!よりによってソルジャーと似たようなバレ方したぁぁ!!」

    月詠の突入で木村の注意が外から逸れたことで銀時と1人の百華も屋敷に潜伏し状況を見ていたのだ。

    「まずいな…ソルジャーマスク機能もつけとくべきだったな」
    「いや銀様そこじゃない!!本家も何故かマスクにはノータッチで筋肉でバレてたけど!!て言うかこれ読者に伝わってます一連の流れ?!」

    「仕方ありんせん!」

    牧師状態を解き、夏服姿へと戻った。

    「死神太夫…月詠でありんす…悪いが遊女は解放して貰うぞ」

    木村に自らの正体を明かし、遊女の返還を試みる

    「そっそれで、はいそうですかって…いっ……言うわけ無いやろ…」

    当然男は要求を拒否するが、何故か月詠の方を見ない…
    そして顔も赤い……

    そう…露出の多い月詠の姿に目のやり場に困っているのだ

    「いや夏服が思わぬ効果をもたらしてる?!」
    「思った通りだ…吉原で遊女たちに目もくれずに悪事をしようとする輩なんざ、女に縁の無いような冴えない男って相場は決まってるからな、見事に露出多め夏服効果てきめんだろ」
    「いや酷い偏見!なんか敵だけど思わずフォローしちゃった!」

    ただ月詠に視線が向けられないことで寧ろ余計に近付き難い状態になってしまった

    「しょうがねぇ……こうなりゃ最終兵器だ……」

    「最終兵器っすか?!」

    「あぁ、吉原をメインに活動する百華たちにはこれ以上ないもんだ…」

    「それって……」

    「あぁ…これだ」

    銀時が最終兵器とデカデカと書かれたボタンをポチっと押すと…

    「?!」

    夏服は突然分解され、月詠の身を纏うものが無くなり…
    彼女の産まれたままの姿が露になった…

    「キャストオフだぁぁぁ!!」
    「脱がせただけだろうがぁぁぁ!!」
    「ぶほぉぉ!」

    っととうとう、百華もぶちギレて銀時を蹴り飛ばして、月詠の産まれたままの姿の全てを見られることを阻止した。

    「頭ぁぁ!!」

    百華が月詠の元にかけつけ、床に落ちていた牧師セットを身に付けさせた。

    「はっ?!そういやあの男は?!」

    「あぁやつなら…」

    月詠が外を指差すと百華の1人がそちらに目を向ける

    そこには白目を向いて気を失っている木村の姿があった
    そして木村の鼻から、出たのであろう血の後が長細く、辺りに付着していた。

    「何やら夏服が脱げた途端に、鼻から血を噴出させてそのまま外から落ちていった…」
    「そっ…そうなんすか…」

    いや本当に銀様の言う通りのやつじゃんと気を失っている木村の姿を哀れみの目で見ていた。
    一方の月詠と言えば、裸を見られたくらいでは動じない…
    恥じる様子も無く状況を説明するのであった。

    「しかし流石じゃな…平賀源外と言う男は…江戸1の発明家だけある」

    そして改めて源外の技術力に感嘆していた。

    「決まりじゃ…これをわっちたちの夏服に…「絶対駄目です!!」

    っと当然の如く却下されるのであった…





    それからさらに数日後…

    「話を聞いたら例の牧師機能が大半の容量を食ってたみたいだから、その機能を無くしたら、今までの着物と同じサイズでどうにかなるようになったんだよ」

    再び、吉原を訪れた銀時は夏服問題の結論を日輪から聞いていた。

    その後、日輪が独自に源外との接触に成功し、着物の構造を説明を聞いたことで
    牧師機能を排除したこで今までと同じ着物と同じ面積で重量の制限が出来た
    さらに経費と照らし合わせ、冷風と温風機能のみを残したことで量産が可能となり、百華の夏服問題は解決となったのだった。

    「そいつは良かった……そういやギャラは?」

    っと銀時が日輪に今回の報酬を求めるが…

    「何を言ってんだい銀さん?」

    笑顔で対応している日輪であるが、銀時は察した…
    あっなんか怒ってると…

    「うちの月詠の裸を見といて、図々しく報酬まで受け取る気かい?」

    「いや……あれは……」

    報酬どころか、寧ろこっちが何かしなきゃいけない空気であることも察した銀時…


    「俺にもわからないんだ…
    強力の神に唆されて…」

    っとふざけて難を逃れようとしたが、日輪が乗ってる車椅子で銀時の足を引く

    「あぁぁぁぁぁぁ!!!」

    「いけないね~神のことを悪く言っちゃ♪」

    その後、銀時はしばらく吉原でタダ働きを強いられることとなった
    そして当然と言うべきか百華たちの視線が冷たかったそうな…

    一方の月詠はただ手伝ってくれているなぁくらいの感覚だったと言う…
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