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    きしあ@kisia96

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    2/5昼夜(配信)2/6昼夜(現地)観ての感想です。全員分書けなくてごめん。

    ##文アル

    文劇4感想とか考察●全体的
     公式ツイッターから事前に不穏要素匂わせがあり、実際に開幕1分で不穏ムード全開で「これめちゃくちゃ重いやつだな~」って覚悟したけど鮮やかに裏切られた。開幕部分は本編ダイジェストなんだね。本編中の不穏に聞こえるセリフをあえて抜き出し、あえて不穏に聞こえるような声の演技に変えてるので観客のミスリードを誘ってる感じがした。3のせいで司書達が怯えてるのを逆手に取ったか。
     3で文劇三部作が完結して、今回は言わば第2シーズン第1話にあたると思うのだけど、そのせいか全体的に1のオマージュを感じる。「主人公が転生するところから始まる」「著者自身で自作を侵蝕してた」「ラスボスが仲間の文豪(浸蝕されてたりイマジナリーだったり)」とかあるけど、そんな具体的なアレコレよりは全体のノリが1だなって。1で感じた少年漫画のノリ。主人公(秋声・太宰)とヒロイン(鏡花・芥川)がいて、主人公がヒロインを守るために不器用ながら一生懸命に戦う、この流れ。1でも大したものだったけど、乙女の祈りが傷ついた主人公に力を与えスーパー文豪にフォームチェンジして主題歌をBGMにラスボス戦などという展開が文アルに存在すんのか!?絶叫するかと思った、展開が好みすぎて。3の悲劇の反動なのか少年漫画パワーマシマシの文劇でした。
     私事だけど、文劇が始まって以降、主人公・秋声は待ち望んでて(アニメでも主人公になれなかったし)、しかもチュートリアルストーリーに登場する秋声と鏡花……文アルはこの二人から始まったと言っても良い二人を中心に第2シーズンが始まったのは感慨深いなあ。

    ●ストーリー関係
     事件の中心は「(生前の紅葉を殺したらしい)何者が侵蝕を起こしているのか」で、答えは「自分のせいで紅葉が金色夜叉の続きを書けなくなってしまった鏡花の無意識の後悔」って訳だよね。なので、侵蝕はまず金色夜叉そのものに向いて、その後それをモデルにした婦系図に伝播した。金色夜叉の侵蝕原因=鏡花の後悔がダイレクトに闇の声として本人+身近な秋声だけに聞こえたと(「尾崎紅葉は殺された」という闇の声は侵蝕者からの警告でもなく罠でもなく、侵蝕の動機そのものの告白だった訳だ)
     金色夜叉潜書後の秋声はまだ闇の声の主が分からなかったはずだけど、真相に気付いたのはどのあたりだろうか。「婦系図の侵蝕から紅葉の気配がする」は良くも悪くも情報としてデカかった印象。鏡花と揉めてしまったのはこの情報で秋声が紅葉犯人説の可能性を提示したからだけど、この時点で秋声は「侵蝕者=偽紅葉(酒井先生)」って分かってたんだろうか。分かってたら流石に鏡花の前で紅葉を殺すなんて物騒な言葉は選ばないだろうし、僕が紅葉先生を討つしかないという言葉も鬼気迫ってたので紅葉犯人説を真剣に考えてたってのが自然だけども……。でもこの時点で闇の声の主には気付いてた秋声は侵蝕原因が鏡花で紅葉が無関係なのも分かったはず(紅葉なら侵蝕者に操られる手なんか乗らないと断言するぐらい秋声にも強い信頼があったし)。闇の声と偽紅葉のことを鏡花に隠そうとした結果、紅葉を疑ってるような含みのある言葉になってしまった、ってのも有力じゃないかな~って思ってる。
     なので私の考える秋声の作中の動きは、婦系図の侵蝕から紅葉の気配がする→でも紅葉が侵蝕に加担するのは考えにくい→なら、婦系図に登場する紅葉をモデルにした酒井先生が侵蝕者なのでは→つまり鏡花の紅葉への負の感情が侵蝕の原因→じゃあ闇の声の主は鏡花で「自分の期待のせいで紅葉を殺してしまった」という意味なのでは→このままでは鏡花が紅葉(酒井先生)と戦うことになるし、金色夜叉を侵蝕したのが自分だと分かってしまう→鏡花に悟らせず自分だけで止めなければ。こんな感じかな。秋声の推理力、軽く乱歩を超えてるんだよな。

     秋声拘束の流れはねー、強引さがあったけどすぐ仲間割れしちゃうのはいつものことだからねー。その場にいなかった太宰が一番正論言ってて集団心理って怖いなって(太宰も敵にノせられた前科あるけどね。というか今回の不和って侵蝕者の関与はあるんだろうか。偽紅葉を見る限り自我がありそうなので、あえて闇の声を鏡花と秋声に聞かせたり、紅葉の気配をさせて不仲を誘ったのだとしたら大変な策士。逆に侵蝕者全く関係なく勝手な疑心暗鬼で秋声が捕まったのならそれはそれで面白い。集団心理って怖いねー)
     秋声に疑いがかかる流れを見返してみると、発端は独歩達の会議で金色夜叉が侵蝕されたのは未完成なことに関係あるのでは?(これは正解だった)という話題になった時、(闇の声について知ってたので)川端が「何者かが金色夜叉の完成を阻んだのでは」という推測を出したのを皮切りに周りがそれに乗っかり、疑わしき者の名前を挙げていって最終的に秋声が疑われる流れになった。川端の「いつも見誤る」も、太宰の「川端の発言は影響力がある」も意外とここでも効いてきてるんだな。

     なんか考察みたいなのばっかになったけど、ストーリーで嬉しかったのはやっぱ「死んだ後の人間ドラマ」を純粋に描いてたとこだろうなあ。原作で世界観が詰められていった結果、文アルの文豪は「歴史や著作から生まれた概念」ってことになったけど(ってことにしなきゃマズいってのも分かるけども)私は文アル文豪は「故人そのもの」であってほしい派だった。じゃなきゃ生前死に別れた人との再会の喜び、生前果たせなかった未練を清算する清々しさが弱まってしまう。死んだ人間が自分の死を踏まえて歩き出すからこそアツい。1の芥川を自殺させたくなかった太宰もだし、文劇は考証とかそういうのは一回置いておいて「死んだ後の人間ドラマ」に真っ向から取り組んでくれるのが私の文アルへの需要と合致して大好き。今回も素晴らしい、死のその先の物語だった。


    ●秋声
     内容的にも芝居的にも本当に誉め言葉しか見つからなくて困る。そもそも秋声が主人公ってだけで嬉しいのに、秋声を主人公にするならこうだろうという夢が全部全部詰まってた。
     まず私の感覚だと、歴代文劇主人公で最も顔が地味じゃない男。「悪いけど美しさなんて備えてないんだ」とはどの口から出てくるのか。3列目から見た顔の綺麗さはそりゃもう尋常じゃなかった。美しい、強い、頭が良い、優しい、根性がある、友達思い。無敵か、地味とはなんなのか(高バランスでまとまりすぎだからだろうか)
     原作とのギャップも非常に良かった。舞台って声を張るので、大人しいキャラでもちょっと元気よく見えるものだけど、それを差っ引いても大変元気だった。これがとても刺さった。秋声というとムスッとして少しやさぐれ気味のイメージだったけど、穏やかでありつつも決して控えめな訳ではない、適度に明るく適度に真面目で、図書館の年長組として年下の面倒をよく見る出来たお兄さんだった。特に太宰との会話は、明るく優しいお兄さんとして接しながらも太宰のコンプレックスについては頑固なぐらい諭していて、(消極的で受け身なイメージだったので)こんなに積極的に人の精神面に介入していく人なのかと驚いた。なんていうのかな、自分のことには全然頓着しないのに、他人のためにはとことん一生懸命になれる人だった(かなり酷い目に遭ったのに全部笑って許してくれてマジぐう聖…)
     ぐだぐだ書いたけど、結局ざっくり言うと「よく笑う」のが個人的に最高でした。原作秋声の立ち絵って(衣装含めて)笑顔があんま無くて、多分そんなに笑うタイプじゃないはず。でも、鏡花や仲間達と話す時、太宰と押し問答する時、地味だって揶揄われる時、戦う決意をした時、覚醒して帰ってきた時、すべてが終わった時、コメディシーンから真面目なシーンまで色んな笑顔の秋声を見れた(赤澤さんの笑い方がまた綺麗なんだこれが!)。特に婦系図を(お酒入ってたのもあるけど)めちゃくちゃなハイテンションで絶賛するくだりは今回一番好きかもしれない。ハイテンションな秋声、いい……
     鏡花との壁が一切無かったのも嬉しかった。文アルにおける秋声と鏡花と言えば『和解』事件かなと思ってたんだけど、今回は生前の不仲期間について直接は触れられることもなく(中の人達は色々含ませてたみたいだけど)徹頭徹尾「タイプが違うけど仲の良い兄弟弟子」だったのが今回のストーリーに合ってた。てっきり『和解』を主題にして秋声と鏡花の和解を描く感じだと思ってたのに、秋声による鏡花の救済だったのが素晴らしい裏切られ方をした。私は救済回が大好きだからよお!
     まあ、私こんなでもかねてより秋鏡推し。でも生前のフクザツな背景があるので公式であまりイチャイチャすることもなかったので、今回で一気に4年分のイチャイチャを食らった気分でした(赤澤さんが「秋声は鏡花が思ってる以上に鏡花を大事に思ってる」って書いててもう、それそれ~!!!って感じ)。二人が出会った瞬間から凄かったんだけど(直前に自分が想像したのと全く同じセリフを言いながら転生してくる鏡花を眺める秋声の微笑みを見てください)、スーパー秋声になってからの怒涛の秋鏡はなんだったのか。もう秋声は鏡花に対してこれぐらいでいいよ。卑屈になるな、愛していけ。このノリをやってしまったら5以降の二人がどういう距離感でこの文劇図書館で生活するのかを想像するだににやけてしまう。二人で熱海いってこいよ。

     常識人でしっかり者で精神面で尖ったところが薄い分、自然主義文学の力を「観察力に優れる」「人より周りが見える」技能に転換したのは尖った性能になってて主人公らしかった。見えてるけどそれを主張できない、見えすぎる故に周りを気遣ってしまうという秋声に、周囲が全く見えていないけど絶対に我を通す、周りより自分のしたいことを優先するという真逆の太宰をぶち当てる展開にしたのは凄い。関係性に乏しい二人だったけど蓋を開ければ共演させる意味が大いにあって、互いの欠点を補い合ってお互いの覚醒に繋げる、前作主人公と今作主人公の良いコラボレーションだった。
     好きなセリフは覚醒して幕から出てきた瞬間の「闇の中でまた声を聞いたよ!」。このセリフから一気にスーパーヒーロータイムに突入するのが気持ちよかった(ボロボロな上に突然変身しちゃったのに、でもずっと晴れやかな笑顔なのがすごい良い。鏡花の声が導いてくれたから不安なんてなかったんだろうね)

    ●鏡花
     下調べが甘かったんだけど舞台FGOのキングゥ(エルキドゥ)の方だったか。FGO観た時も思ったんだけど、中性的な役をやられていても演技にちゃんと男を感じる。でも男らしすぎない。「男の子」「美少年」ぐらいの演技で好きです。この鏡花は尾崎家時代の年齢感だと思うので、原作の大御所感がある鏡花より少年みがかなり強い感じ。というか、ぴょこぴょことした動きとかあざと可愛すぎて…。鏡花というと秋声への小言があるけどそれもマイルド気味で(原作はcv神谷浩史だからキツく聞こえるのか?)、同じくらいてらいなく無邪気に秋声と会話するシーンも多くて秋声のことが大好きなんだなって分かっちゃうから後半が辛い。
     潔癖症を悪癖だと自省してたり、周りが見えすぎる秋声と比べて近視眼的で思い込みが激しいのを自覚してるのが(それが自分の心の強さだとも分かってるんだけどね…)原作より弱さや可愛げがある人物像になってる感じ。自分とは違うものが見えている秋声への憧れとか歯痒さがかなり強いんじゃないかな。んで最後の戦いに加わる時の「見たいのです、秋声の見ている景色を」というセリフが、尾崎を離れて自然主義に行ってしまった生前の秋声へも重なる感じで、生前は理解できなかった新しい時代を見ている秋声を今度こそ同じ立場に立って理解したい、そういう一つの『和解』の在り方だったのかなー。
     今作の感動ポイント「鏡花の涙」。秋声を覚醒させるシーン、本物の紅葉先生に闇の声を明かすシーンは山﨑さんの泣き芝居がガチすぎてウルウルしちゃった。気が強くて、紅葉先生の弟子として常に気高くあろうとしてる鏡花が人前で涙を流す、これだけでもう救われたわ。男が泣くシーンに弱いんです(特に2回目は紅葉先生の前でまるで子供のような泣き方で良かったですね…)。色々辛いことがあったけど、救いだなって思ったのは偽紅葉先生と真紅葉先生が同じ挙動をしたことね。鏡花の描いた紅葉先生が真に迫っていたということだろうよ。
     しかし、多分アクションシーンが一番多かったよね。あの羽織と着物とヒールでよくぞ。足の細かい使い方と、ジャンプして切りかかるのが殺意高くて最高。最後の紅葉戦で、あえて秋声の射線を遮るように盾&目隠しになって、秋声が射る瞬間にしゃがんで避けるという弓&剣の最高のコンビネーションが見れた。分かってるね!
     みんな好きだと思うけど、一番好きなセリフは「里見さんのおばかさんっ!」

    ●紅葉
     元から玉城さんが好きだからその話ばかりになっちゃう。キャスト発表の時点で「間違いないやつ!!!」って大興奮したけど当然間違いなどなかった。こう言っちゃなんだけど、老人感がとてもお上手ですよね……
     でも終盤で紅葉先生がラスボスだと分かって、キャストが玉城さんの理由がもう一回理解できたというか、確かにこれなら玉城さんだと。勝手なイメージですけど、お茶目で可愛いけど光属性じゃなくて闇属性なんだよね。眼光と声にクセがある方なので、人間離れした超常的な役がハマるというか。ババアと魔物、どっちも演じてもらうにはドンピシャのキャスティングでした。偽紅葉先生の色気ある悪役演技、ごちそうさまです。

    ●太宰
     1から思ってることだけど、平野太宰って平野太宰としか言いようがないよね。原作とは別物なのよね……って思ってたら対談でご本人も同じようなこと言われてて笑ってしまった。でも1で「平野太宰」って新しいキャラクターを生み出して、3でそれを展開し続け、4で遂に原作太宰とは違う「平野太宰」なりのゴールを迎えてしまった。決して容姿とか声とかが原作に近い訳じゃない、立ち回りもトラブルメーカーでおふざけ屋なのに1でも3でも最後には「太宰良かったな…」って感想になってしまう独特な魅力の平野太宰、4に来て遂に完結してしまってなんかもうここまで来ると本当に凄い。新しい概念の誕生を終始見守ったというか、役者の不思議とかキャスティングの妙味とかいうものをしみじみ感じる。あとパンフに書いてある平野さんから見た太宰ってのがとても面白い解釈で、やっぱ3回も太宰をやったお人は違うわ。
     文劇第2シーズンが文豪の覚醒をメインにやっていくなら、生前のわだかまりを断ち切り覚醒した太宰はもう卒業かもしれない(パンフにも秋声にバトンを渡していくイメージだとも書かれてるし)。しばらく会えないかもしれないけど平野太宰の美しい羽織の扱い方とカテコでの上品なお辞儀と笑顔、私は忘れません!

     芥川賞を諦める太宰なんて……と思ったら、つまり川端や春夫先生にではなく芥川先生ご本人に選ばれる、芥川賞より芥川先生を選んだってのがやっぱ平野太宰なんだよなあ。秋声に教えた「どんなに反対されても自分が信じたものを絶対に貫いて戦うこと」というのも、1で侵蝕された芥川先生を信じ続け、芥川自身が自ら消えることを望んでなお芥川先生を手放さなかった最強のワガママから来てるんじゃないだろうか。とにかく平野太宰は芥川先生がいなくても先生一筋の一途な男でした。あと川端と仲良くなるなんて夢にも思わなかったけど、これなら次に志賀に会った時も大丈夫だね!(志賀とはどうだろうな……いつも通りかな……)
     というか意外と実際に侵食者と戦ったのって最後の偽紅葉戦だけなのよね。しかも秋声に譲る形で退いたので実は一人で全部片づけられた可能性もある。多分レベルカンスト文豪。
     好きなシーンは、オープニングで真顔で侵蝕者の首を掻き切ってからの笑顔でピースサイン(この温度差が平野太宰)と春夫先生とグーサインを向け合うところ(佐藤一門の挨拶なんだろうな)。好きなセリフは「悪いねえ!登場が地味にできなくてぇ?」(2/5昼は語尾が普通だったんだけど、2/5夜は語尾が?なのが悔しいほどカッコよかった)

    ●春夫
     なかなか苦しい立場でしたね。心は秋声寄りなんだけど周りに強く反論もできない板挟みで。こういう時こそ太宰が羨ましくなるんだろうなー。でも裏でコソコソと秋声のために動いてくれてて、特に秋声のところに太宰を行かせたのが最大級のファインプレーだった(春夫先生いなかったら詰んでたわ)
     1は太宰目線なので年長者だったけど、今回は秋声目線なので年下っぽく描かれてたのは新鮮。あと今回は華奢な人が多いのでスーパーでっかくてスーパー兄貴だった。
     太宰がいて、回想で井伏と檀がいて、3000人の門弟(イメージ)がいて、何気に佐藤一門揃い踏みでしたね!

    ●川端
     遠景で見る舞台は今誰が喋っているかは声で判断する。今回初めてのキャストさんや久しぶりのキャストさんが多いのでまず声から頭にインプットしていくのだけど、川端は一瞬で覚えた。「一番可憐な声をしてるのが川端」。CV関智一の静かだけど低く力強い声は川端の魅力だけど、正木川端はまさしく外見通り、雪のように冷ややかで儚げな声。そして舞台化にあたって無口と無表情が少し緩和された結果、物静かで控えめに微笑んでるミステリアスな美少女になってしまった。秋声と話してる時ずっと笑ってますね?可愛いね?鏡花と同じく手を正面に揃えた立ち方、セットにちょこんと座って本を読んでる姿も楚々として可愛い。正木さんも所作の美しさはかなり気を遣ったそうで、なんかもう気品が凄かった。
     からの戦闘シーンですわな。「静と動」とはこのことか。あれ、蜻蛉切が戦ってるのかな?と思うぐらいの暴れぶり。戦闘立ち絵の特殊な槍の構え方を完全再現し、その構えからどう槍を動かして戦うかに昇華させてる。殺陣師の仕事×正木さんの身体能力=ノーベル文学賞パワー。そして芥川先生の不在の穴を埋める「おみ足要員」ありがとうございます。むしろ芥川先生よりガンガン見せてた。若さか…
     秋声は触れなかったけどノーベル文学賞の先にあるのは自殺な訳で……。外的な負(親しい人との死別)、内的な負(自殺、大成した故の苦悩)、メインキャラ(太宰、芥川、秋声)と関係性あり。カードが揃いすぎてるので、5以降の闇堕ち候補としてはかなり有力だと思う。利一早く来て。この人を守ってあげて。

    ●演出関係
     演出の進化が止まらねえ!スクリーンで映像を映すのに制作側は抵抗があったみたいだけどハマってたんじゃないか。芥川先生映したり。芥川先生映したり。
     あと女侵蝕者が良い。アニメの功績だろうか、小説の登場人物が浸蝕者として出てくるのは画面が派手だし戦いに変化が生まれるし大好き。金色夜叉での、協力して戦う男女→争いながら戦う男二人(登場人物の象徴であるダイヤの指輪をアピールするのも文アルらしくて見事)→最後に女性を守ろうとする男二人、という流れが特に凄い演出だった。
     今回の侵蝕者の武器って1~3の全部使ってたんじゃないかなあ。ナイフとか剣とか槍とか全部見覚えあった。それでなくても藤村の弓とか有島の刀も登場してて(有島さんって構えだけで有島さんだとすぐ分かるのスゲエよな)、4作品目の歴史の厚みがある。
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