白いリボン 最初のリボンは、可愛いテディベアに巻きました。おねえちゃんがくれた長いリボン、切ったらテディベア何体分になるのかな?小さな少年は、その小さな両手からこぼれたリボンを慌てて拾い直しました。
大人になってもずっと一緒だったテディベアは、そのうち親友にエリザベス、なんて名前を与えられます。可愛いクマのお姫様。今はもう、あの少年と炎に巻かれて眠りにつきました。
二つ目、三つ目のリボンはいつでも彼の足元に。短く切られたリボンは彼の歩みを進める勇気になって、いつでも彼を守っていました。ただしその二つのリボンはもう離れ離れに。彼の疲れた心は、勇気を失ってしまいました。
四つ目のリボンは、愛する彼の親友に。おめでとうの気持ちのこもったもう一人のテディベアの首元に巻かれていました。お揃いのテディベア。優しいヒーローの癒しになればいいな。願わくば、いつまでも彼を見守っていてあげてね。最後のリボンは、血にまみれて、産まれたばかりのテディベアとともにこの世界からいなくなりました。