「わりい、簓がやられた」
「えっ!!だ、大丈夫かよ簓さん…」
「違法マイク食らっちまった」
「……どんな効果か分かってんのか」
「おーでもそれが今発動してんのかは分から…」
「うわーー!!」
「な、なんだよ簓…!?」
「さ、左馬刻…!!女の子になってしまったん!?」
「は…っ?」
「え、めっちゃかわいい…めっちゃ俺好み…どないしよ…」
「うわ左馬刻さん舌打ち」
「イラッとしたな」
「オイゴラ簓!!間抜けなマイクに引っ掛かってんじゃねぇよ!!」
「おっ俺ちゃうよ!左馬刻がマイクにやられて女の子に…!!」
「んなわけねぇだろダボが!!俺は外に出てねぇ!!」
「あぁ…そんな思いっきり往復ビンタしたら簓さんの顔が…」
「すっっげえ顔腫れたな」
「だ、大丈夫かな…」
「平気だろあの野郎アフロになっても次の回で戻ってるくらいだしよ」
「メタすぎんだろ」
「ふへ…女の子にビンタされるのってちょっとええかもな…」
「駄目だわコイツ…イッちまってるわ…」
「左馬刻さんが引いてる」
「ひゃはは相当だな」
「つかすげぇ褒めてくんじゃねえか気持ちワリィ…なんだっつーんだよ」
「やば…むっちゃ美人…ええ匂いする…好き…付き合いたい」
「女に見えてるからここぞとばかりに好意しめしてんじゃねーの」
「はぁ?ここぞとばかりにってなんだよ…」
「というか簓さん、周り女の子に見えるマイク食らったんなら全員女子に見えてるはずっすよね。なんで左馬刻さんだけ?」
「好みの女に見えてるからって急に纏わりつかれても迷惑なんだわ」
「元々てめーら距離感おかしいんだよ、あんま変わってねーよ」
「簓さん、左馬刻さんの横に自然にぴったり座ったな」
「だな」
「いだだだだだ!!!!!」
「俺アイアンクローって久々に見た」
「攻撃されるって分かっててなんでくっついて座りに行ってんだ」
「はぁ左馬刻、女の子でもおてておっきいし力強いんやな…惚れ直すわ…」
「だから女じゃねえんだよ!!」
「……」
「どした一郎」
「なぁ空却、簓さんが食らったのってもしかして…」
「ありゃ好きなヤツの性別が逆に見える違法マイクだわ。左馬刻は気付いてねえっぽいけどよ」
「昨日撮った左馬子の写真、起きて確認したら普通の左馬刻に戻っとった…」
「……………………そりゃそうだろボケ」
「普通の左馬刻さんってなんなんだろな」
「普通の左馬刻なんだろ」
「クソどうでもいいわ、写真もさっさと消しとけや」
「えっなんで!?」
「なんでって……いらねーだろ!」
「いっいるし!!」
「なんでだよ!!」
「見回り行くかぁ」
「そーだな」