まるでさっき食べたチョコみたいだ 一日の仕事を終えて帰宅した一松は両手に持った紙袋を居間に降ろすと、疲労感を纏った溜息をついた。
「何か年々増えていってないか? どうやら今年も一松のチョコの数がオレ達六人の中で一番みたいだな」
カラ松は中身をチラリと覗き見て、思わず感嘆の声を漏らす。
「いやどう考えても一番はおそ松兄さんでしょ。『校長にチョコあげたら校内でチョコのやり取りしていい』なんてクソなルール作りやがって。おかげでこっちは校則違反って断り文句が使えなくて困ってんだよ」
一松はちゃぶ台の上にノートパソコンを開くと、チョコを畳の上に取り出した。包装紙や添えられたメッセージカードに書いてある名前を確認すると、それらをデータベースに打ち込んでいく。
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